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中学・高校受験:学びネット

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聖徳大学附属女子中学校・高等学校

 
  「礼法」を基盤に
個々の能力を伸ばす「カリキュラム」を展開
自ら進路を拓く女性を育成
学園の創立50周年事業として開設された聖徳大学附属女子中学校・高等学校。今年、創立32年を迎える。千葉県松戸市にある東京ドーム約2個分の広大な敷地に、校舎をはじめグラウンド、テニスコート、ゴルフ練習場が広がる。和の精神を教育理念とし、小笠原流礼法を生活の基本に据える本校だが、近年、生徒の学力が著しく向上している。センター試験受験者は60%超、4年制大学への現役進学率は80%超を達成。「特進コース」の早慶上理、GMARCHの合格率も高い。礼法の心をもって他者を支え、自らを高めるという聖徳イズムが花開いている。

校 長: 川並 芳純
住 所: 〒270-2223 千葉県松戸市秋山600
電 話: 047-392-8111
交 通: JR常磐線「松戸」駅からバス15分/JR総武線「市川」駅からバス15分/北総線「秋山」駅・「北国分」駅から徒歩10分
学生数: 中学校 236名
高等学校 501名 (2014.5.1現在)
ホームページ: http://www.seitoku.jp/highschool/

 

礼法を体得し
学習の真価を発揮できる
生徒を育成

 今から遡ること80余年、学園創立者の川並香順先生・孝子先生は、聖徳太子の教えにある「和の精神」に教育の普遍的で根源的な姿があると確信し、建学の精神に定められた。以来、このスピリッツは、幼稚園から大学まで17校(通信制を除く)と、大きく発展を遂げた学園に現在も脈々と継承されている。

 同校では「和の精神」を生徒にわかりやすく説き、「相手を思いやる力(礼節)」「将来の夢や目標をかなえる力(知育)」「大きな仕事を成し遂げるために他者と助け合う力(勤労)」という3つのキーワードで表現している。

 「建学の精神は学園共通ですが、中高時代はそれが一番色濃く反映される時期ではないでしょうか」と、校長の川並芳純氏は話す。同校の厳格な校則は時として多感な年代に反発を受けると心得、生徒がいかにその意味を理解し、共感して学校生活が送れるかが大事だと考える。校長就任から10年目を迎え、「学校が好きな子が増えた」と肌で感じるという。なぜかと問うと、「性善説を唱える訳ではないが、生徒を信頼しています。厳しく指導しすぎずに見守る、そうすると自然と心を開いてくれます。軽微なものも含め、補導事案はゼロです」と胸を張る。

 毎年、4月1日に経営スローガンを発信しているが、「今年は『エンジョイ!』です」と微笑む。しかし、最初の全校集会で、全校生徒にこう説明した。「学校生活を楽しくするには、皆が一生懸命になることが必要。楽(らく)して楽しくはならないからね」。

 早朝7時30分に登校し、職員室の自習スペースで先生方に勉強をみてもらう高校生、楽譜を復唱しながら登校する音楽科の生徒、明るく自然体で頑張る姿が、スローガン「エンジョイ!」に重なる。

生徒も教職員も変わる
これが本当の
「Passion for Evolution」

 本校のモットーは「Passion for Evolution 情熱こそが原点」。それを如実に感じるのが、生徒たちの進化だ。附属校といっても聖徳大学に進学するのはわずか約30%で、昨年センター試験を受験した生徒は60%超、4年制大学への現役進学率は80%超、と躍進している。特に「特進コース」(高校T・U類から改称)の早慶上理、GMARCHの合格率が着実に伸びている。昨年、中学校に新設された「S選抜クラス」は、現在の実績に基づき、さらに実践的な授業で「国公立・最難関私大」への合格に導くという。

 同校では文系理系を問わず、生徒のあらゆる希望進路に対応できる指定校推薦枠がある。早稲田、上智、法政、日本女子大、東京女子大と有名校が名を連ねる。

 特筆すべきは、難関の理系(医学・看護系)に合格するケースが増えてきたこと。東京医科歯科大、筑波大学理工学群、東京女子医大、上智大学総合人間科学部等へ初めて合格者を出した。「今までは推薦で早く合格を決めたいという生徒が多かったが、チャレンジ精神が旺盛になった」と川並校長は称える。

 また、合格実績を伸ばしている背景には、カリキュラムの進捗状況を分析し、毎年より良い内容に進化させている先生方の努力も見逃せない。しかし、意外にも「トップ層を教えすぎるな」と経営計画で指導したことがあった。生徒が自分で課題をクリアする力がある場合、教えることがかえって弊害になる。その代わり、「進学コース」(高校V類から改称)の生徒の面倒を徹底的にみるよう指示した。先生方はその方針に従って献身的に指導し、学力のボトムアップを達成した。

 さらに今年度、ユニークな取り組みが始まった。高3生の水曜の午後授業(2コマ)を廃止し、生徒たちが自由に主体性をもって学ぶ時間に当てている。これも生徒への信頼の証である。

大学選びの基準は
「社会に役立つ人になるため」

 一人ひとりの未来に合わせたカリキュラムで進路サポートをしている同校だが、「S選抜クラス」「特進コース」(国公立の文系・理系、難関私立の文系・理系)「進学コース」「音楽科」という7コースの選択肢が用意されている。これが合格実績につながる一つのファクターとなっているが、川並校長は、生徒の大学選びの基準が明確になっていることに注目する。

 「バブル期は、何といっても条件がいい会社に入るのに有利な大学をターゲットにして競っていた。今は人の役に立つために自分の能力を生かしたいと、目指す進路に舵とりできる大学を選択している」と受験の潮流を読む。「患者さんの力になりたいから看護の道へ」「震災の復興のために理工学部へ」「国連活動がしたいから英語を専攻する」といった具合だ。礼法は相手を気遣う文化。礼法の学びが彼女たちの人生の扉を開いている。

 同時に、体育祭や文化祭、部活では大いに弾け、自分たちで盛り上げていこうとする意識が高いと、生徒の愛すべきキャラクターに触れる。中学・高校の学年を越えた70組の「友和班」では、校内清掃を通し、先輩と後輩が親しく交流している。

 卒業後も結束は固く、成人式はもとより、「アラフォーの会」を子連れ、夫連れで盛大に行ったという。「アラサーの会」も予約済みだ。

 「学校の魅力は偏差値では測れません。卒業生が学校に帰ってくるかどうかがバロメーターです」という川並校長の言葉が印象的だ。

 
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