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中学・高校受験:学びネット

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開明中学校・高等学校

 
  中学校の多彩な体験で学びの土台づくり
生徒の知的好奇心を育てる授業を提供
 今春は東京大学に1名、京都大学に14名、国公立医学科に6名ほか、国公立大学や難関私立大学に多くの合格者を出した開明中学校・高等学校。進学校としての実績を確立している本校の特色の一つは、平成3年に開校された中学校の学びにある。「中学校での多彩な体験や授業を通して、学びの楽しさを知る機会を提供しています」と話すのは、今年度から学校長に就任された林佳孝先生。「夜間歩行」や「理科実習」「歴史探訪」など、本校の取り組みを聞いた。

校 長: 林 佳孝
住 所: 〒536-0006
大阪市城東区野江1-9-9
電 話: 06-6932-4461
交 通: JR・京阪「京橋」駅より徒歩8分
京橋「野江」・JRおおさか東線「JR野江」より徒歩12分
大阪メトロ谷町線「野江内代」駅より徒歩12分
大阪メトロ長堀鶴見緑地線「蒲生四丁目」駅より徒歩12分
生徒数: 714名(中学校)
828名(高等学校)
ホームページ: https://www.kaimei.ed.jp/

 

国公立大学に6割が合格
医学科へは6名が進学

 「今春は東京大学に1名、京都大学に14名、国公立の医学科へは昨年1名だったところ今年は6名が合格。全体では、例年並みの結果が残せました」と林校長。なかでも同校は、国公立大学への全体の合格率が高いことが評価されている。

 「わが校では、特進クラスだけでなく、一人ひとりの生徒をいかに伸ばすかということに注力しています。その結果、全体では6割、多いときには7割以上が国公立大学に合格できるのです。学年の上位だけではこの数字にはなりません」

 さらに、AO・推薦・特色入試で実績を出しているのも特徴である。特に京都大学の特色入試には5年連続で合格者を出している。

 「京都大学の場合、『学びの設計書』を書かせるなど、その生徒が、他と比べて何か秀でているものはあるか、また、京都大学に入って何を学びたいかなど、学びの意欲が問われます。中高6年間で、自分の学びたいことを見つけて努力してきたことが重要視されます。もちろん、個人の力が必要ですが、学校側が何を提供できるのかも大切です」

 そこで、中学開校当時を振り返りながら、中学での学びについて話してくれた。

夜通し13時間歩き続ける夜間歩行
仲間と励まし合い達成する喜びを

 そもそも中学開設当時の平成3年ごろは、本校から関関同立への進学者が年々倍増している時代。

 「このまま進学校としての位置を確立するために、中学でも同様に受験指導に特化した指導を、という考えもありました。しかし、高校での受験勉強につなげるためには、中学ではさまざまなことを体験させて、学びと出会う場面を提供する、学びへの土台づくりこそ大切だということになったのです。そこで、多彩な行事を実施することになりました。仲間と一緒に何かをやり遂げることで気力や体力、精神力や社会性の育成を目指しました」

 特徴的なのが、中学3年生の『夜間歩行』で、卒業直前に行われるこの行事では、40キロ以上を夜通し歩き続ける。「しまなみ海道を歩きますが、仲間と一緒にしんどいときには励まし合いつつ、13~14時間でゴールに到着します。一人ではできないことも、仲間と一緒だからできたという達成感。それは受験勉強にもつながるものです。受験は一人ひとりで勝負するものですが、仲間が同じように頑張り続けるから、自分も頑張り続けることができるのです」と林校長。

 この夜間歩行を、卒業生の多くが中学時代の一番の思い出だと語るそうだ。さらに、保護者たちの熱い応援も忘れてはいけない。毎回、希望する保護者がバス2~3台ほどで炊き出しなどに駆けつけている。

 中学2年生時には「理科実習」を実施、和歌山県の磯で観察や実験を行う。「自分たちでテーマを決めてどんな実験をするのか、そのためには何が必要かを考えます。実際に観察・実験の後はレポートにまとめて発表します」

 まさに、『探究』への取り組みである。ほかに『歴史探訪』なども行われている。

教師が工夫した授業を提供
さらに進化する開明の学びへ

林 佳孝校長

 「教育改革で、『アクティブラーニング』という言葉をよく耳にします。生徒同士で話し合いの時間を持つように言われますが、与えられた時間に与えられたテーマで話すよりも、自主的に学びへの欲求が生まれてこそ、アクティブラーニングではないかと。そのためには、授業の展開、教師の指導法を見直すべきではないかと考えています」

 林校長が心がけてきた授業を聞くと、「1回の授業の中には、『ヤマ場』を1回つくること。生徒が、あっと驚く瞬間、なるほどと思う一瞬、何かを感じる時間を提供できれば、その授業はうまくいったと思います」と教えてくれた。

 続けて、生徒に「学ぶことは面白いと知ってほしい」という林校長。「ギャグで生徒を笑わせるなどという面白さではなく、生徒がもっと学びたいと思わせることこそ、アカデミックで面白い授業です。授業で力をつけるには予習・復習は欠かせません。生徒の予習・復習を喚起するには、こまめな課題の点検ももちろん大事ですが、教師が工夫をして、生徒の知的好奇心を呼び覚ます授業を提供することで、本校はさらなるレベルアップを目指します。大学に合格するためだけに勉強をしているわけではありません。学ぶことの楽しさを知れば、さらに学びたいと、意欲はつながっていくはずです」と話してくれた。

真のグローバル教育で4技能を身につけ
世界で活躍できる人材を育成

 グローバル教育にも独自の取り組みを行っている。英語の4技能を育てるためには、外国人とのコミュニケーションの場こそ大切と考えて、中学では各学年で京都の外国人が多く訪れる観光地へ行き、外国人へのインタビューを実施。また、高校1年ではオーストラリアへのホームステイも行っている。昨年からはオーストラリアからの留学生の受け入れも実施した。

 「同じクラスで、同年代の留学生と一緒に学ぶことで、自然に会話も生まれます。そんな機会を提供することで、世界で活躍できる人材を育成します」

 さらに、「英語を学ぶだけがグローバル教育ではありません」と続ける林校長。「日本人は、話す内容を持たないといわれることがあります。中高時代はいろんなことを幅広く学び、広く深い知識・教養を身につけることが大事。受験に特化したカリキュラムではなく、基本的には全員が全教科をしっかり学ぶこと。これが、結果的に国公立への進学率を高めています。一度しかない、中高の6年間。学習と行事で豊かな人間性を育てます」

 新校長として、特色ある取り組みを熱く語ってくれた林校長。今後の開明中学校・高等学校にさらなる発展が予感された。

 
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