90周年から100周年へ
「こころを結び、未来へ翔ける」取り組みを加速
今年、90周年を迎えた大阪国際滝井高等学校は、今年度のキャッチフレーズを「こころを結び、未来へ翔ける」と策定。生徒自らが、自身の可能性を切り拓き、情報化、グローバル化、少子高齢化の進展に伴う高度化、複雑化する諸課題へ主体的に取り組み、社会で活躍できるようカリキュラムやサポート体制の充実化を図っている。
「変化が激しく、先行きが不透明な現代だからこそ、本学では、この時代を生き抜くための確かな力を育む体制づくりに今まで以上に力を注いでいます。イノベーションや新たな社会を創造できる国際的視野を持った心豊かな人材を育成。個人や社会の多様性を尊重しつつ、他者と協働して問題解決を図れる力を養う様々なプログラムを用意しています。それは2020年の大学入試改革で問われる学力にもつながっていきます」と学校長の清水隆先生は話す。
100周年という大きな節目に向けた、これからの10年間、未来に向けた新たな取り組みを加速する中で、第一に挙げられるのは、「特待生制度」の充実である。入試での成績優秀者、評定平均値の優秀者、部活動に所属し県大会・全国大会などでの活躍経験のある者、英検・漢検などの所定の資格を有する者などが対象である。
科・コ―スは【国際科】、普通科【特進コース文系】【特進コ―ス薬学系】【看護進学コース】【総合進学コース】【幼児保育進学コ―ス】【吹奏楽コース】といった多彩な設定により、生徒一人ひとりの夢を大切に、多様化するニーズにもきめ細かに対応。「知的好奇心」を刺激する探究的な学習を中心に、将来にむけたキャリア形成をより確かなものにする構成になっているのが特徴だ。
本年度、標準コ―スから改称、新たに生まれ変わった【総合進学コース】は、将来何をやりたいのかまだ漠然としている生徒たちが様々な課題や体験を通して「探究」「発見」「挑戦」する。ダンスや演劇などの自己表現活動、企業や地域と連携した体験的なカリキュラムを多く取り入れている。【国際科】では、国際的な感性を身に付け、英語4技能をバランスよく学び、英語で発信する力を養う。【特進コース文系】では、放課後学習、長期休暇中の受験対策講座や学習合宿など進捗度別のきめ細かいサポートで学力向上を図り難関大学合格を目指す。【幼児保育進学コ―ス】は、併設の短期大学部と連携した5年間の一貫教育により、子どもの世界とふれあい、実践的な学びを通して、保育士・幼稚園教諭を目指す。【吹奏楽コース】は、技術と感性を磨き、生涯にわたって音楽を続けたいという想いを実現。3年間を通し専門楽器の個人レッスンを実施。現役プロ奏者による個人レッスンを受けられる(レッスン費用は授業料に含まれている)メリットも魅力である。
薬学部・看護学部進学希望者
全員合格!を継続中
清水 隆 校長
特筆すべきは、同校のルーツが、1929年に帝国女子薬学専門学校の姉妹校として設立されたことに遡るため、"看護"と"薬学系"への進学には圧倒的な強みを誇る点である。
【特進コース薬学系】では、薬学部へ進学者全員合格を達成(平成27年度に卒業した1期生以来4年連続)。兵庫医療大学との高大連携により、本格的な薬学を学習する。また、薬局での3日間の就業体験を通して「薬剤師の仕事とは何か」を学び、薬学部進学へのモチベーションを高める。
【看護進学コース】では、看護系進学に特化した授業により、実践能力のある人物を育成する。「看護基礎」の授業では、相手の立場に立った看護師になれるよう、ベッドメイキングや車いす体験も実習。本年度は、新設されたばかりで難関だと呼び声が高かった関西医科大学の看護学部にも2名合格。「医療系大学は新設ラッシュ。日本初の国際看護学部を新設したばかりの大手前大学など、他大学との連携協定も増やしていく予定です。医療系の進学および将来のキャリアを確実に実現できる機会が、今後ますます広がっていくと思います」と清水校長先生は話す。
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