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中学・高校受験:学びネット

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雲雀丘学園中学校・高等学校

 
  今春、国公立大医学部医学科へ6名合格の快挙
「本物の学び」を実践する、いま注目の進学校
1949年(昭和24年)、兵庫県宝塚市の風光明媚な丘陵地に誕生した雲雀丘学園。戦後の混乱期に、小中学校の建設を望む地元住民の願いを受けて設立されて以来、地域に支えられてきた学校である。初代の理事長は、サントリー創業者であり財界の著名人だった鳥井信治郎氏。建学の精神「孝道」を受け継ぎ、鳥井氏ゆかりのチャレンジ精神を養っている。「本物の学び」を通して、多彩な取組みに挑戦を続ける同校。今春は中学の入学者も増加し、保護者からの期待度も上がっている。躍進の理由を、この春、就任した中井啓之校長に取材した。

校 長: 中井 啓之
住 所: 〒665-0805 兵庫県宝塚市雲雀丘4-2-1
電 話: 072-759-1300
交 通: 阪急宝塚線「雲雀丘花屋敷」駅より徒歩3分/JR宝塚線「川西池田」駅より徒歩12分
学生数: 中学校 497名
高等学校 908名 (2017.7.1現在)
ホームページ: https://hibari.jp

 

国公立大113名合格
超難関の東大、京大へも

 ここ3年、目を見張る進学実績をあげている雲雀丘学園。今春は113名が国公立大に合格を果たした。早稲田、慶応など難関校へ多数が進学し、関関同立へも200名以上。中でも特筆すべきは、東大、京大など国公立大医学部医学科へ6名が合格、堂々たる成果を残した。

 「東大医学部へ合格した女子生徒は、勉強だけでなく合唱部の部長を務め、クラブも活発に行っていました。本校は中学から企業の研究所で学んだり、大学で講義を受けていますので、そういう環境で勉強するうちに、自然と医学に関心をもつようになる生徒が多いようです」

 こう話してくれた中井啓之校長は、昨年まで教頭を務めており、同校の歴史を知る経験豊富な教育者である。

 「どうやったらここまで伸ばせるのですか、とよく訊かれますが、これと言った要因はないんです。長年積み重ねてきたことが、いま実っているのではないでしょうか」

 雲雀丘学園の支援体制は手厚い。カリキュラムは完全週6日制で、7時間授業。0時間目、8時間目の補習を行う日もある。夏期休暇も、7月中はずっと講習を行う。全教室に設置されているIT機器を活用した授業も導入している。また、職員室の一角には交流スペースが設けられ、生徒はここで先生に質問することができる。

 「以前から質問に来る生徒が多かったので、いつでも教えられる場所が欲しいと、先生方が要望されたのです。とにかく本校の教員は熱心です。労苦を惜しみません」

スローガンは「孝道から行動、
そして世界へはばたく」
多彩な実践カリキュラムで人間力を高めていく

 初代理事長を務めた鳥井信治郎氏は、サントリーの創業者として財界に名を馳せる人物。そのモットーが「孝道」だった。“親孝行な人は何でも立派にできる”という教えを長きにわたって受け継いでいる。今年の学園スローガンも「孝道から行動、そして世界へはばたく」である。

 「勉強も大切ですが、力を注いでいるのは、人間力の形成です。挨拶をする、時間を守る、そういった人間の基本を大事にしています。その一つが親孝行です。10月1日を親孝行の日と定めて、生徒は何か一品、料理を作って家族にふるまっています。ご家族が料理の感想を書いて、それを集めた『親孝行の木』という文集を作っています」

 進学校には珍しく、家庭科の授業を重視しているのも特徴だ。地産地消(※)の食材で作る「エコ弁当」や介護の体験学習。高校になると、幼稚園で保育の実習、浴衣を自分たちの手で縫い上げるという課題もある。すべて男女共通のカリキュラムだ。(※地域生産・地域消費の略語)

 「育児中の卒業生に来校してもらい、生徒と交流する『赤ちゃん学校へ行こう』という授業も行っています。生徒が人形劇を上演したり、赤ちゃんを抱かせてもらい、育児の奮闘や苦労談をお聞きします。生徒たちは、“自分もこんなふうに育ててもらったのか、お母さんは大変だったんだ”と感じるようです。」

 親孝行ということでは、従来からの伝統に加えて「入学式に、保護者があらかじめ書いておいた手紙を生徒に渡し、式の中で開封する。その返礼として、3年後の卒業式では、生徒が綴った感謝の手紙を、親御さんに開封してもらう」といった取り組みも始め、受け継がれている。

 「鳥井信治郎氏は、“やってみなはれ”が口癖で、挑戦する心を大事にしていました。そのチャレンジ精神を見習って、全生徒に『私の挑戦』という目標を書いてもらっています。例えば「皆勤を目指す」とか「英検2級に合格する」といった1年間の目標。それに対して担任がコメントを書き、私もメッセージを添えて、全生徒に返しています」

 英検、漢検、数検ですべて2級に合格した生徒は、「トリプルクラウン」として表彰をしている。また、どれか1つでも1級を獲得した生徒は、「トップクラウン」に。様々な仕掛けで、生徒のチャレンジ精神を醸成している。

圧倒的な課外活動の充実ぶり
グローバル研修では英語だけの日課も

 行事や課外活動の多さでも群を抜いている。毎年夏には中3〜高3生対象の「Academic Summer」を開催。京大、鳥取大、徳島大などの協力を得て、実際に大学の医学部や工学部などの研究室で研究を体験し、プレゼンテーションを行うプログラムだ。高校になると「One Day College」。生徒が大学で模擬授業を受ける例はよくあるが、同校は大学側がやってくる。全教室を使って、京大、阪大などの30以上の大学が講座を開き、大学の授業を体験するプログラムだ。また、高2、高3になると、先端科学実験教室や、サントリー生物有機科学研究所での研究者体験にも参加。これは研究所に5日間通い、プロの研究員のサポートを受けながら最先端の実験を行うものだ。

 国際教育も盛んで、中1、中2は、約2日間、英語だけで過ごす「グローバル研修」を実施。生徒10人にネイティブの先生が1人付いての少数授業を行っている。早い段階から英語に親しんだ方が良いという考えだ。中2、中3では希望者を対象にカナダの語学研修を行ってきたが、今年度からは、3年生での中期留学も導入する。カナダ・ブリティッシュコロンビア州にあるクリスチャンアカデミーへ2ヵ月間、留学するプログラムである。また、高校ではこれまで修学旅行は北海道へ訪れていたが、来年からは、シンガポールも旅先の選択肢となる。他にも、環境教育プログラムや、将来の進路を考えるライフデザイン教育など、課外授業は枚挙にいとまがない。

 何事も挑戦し、実践していく雲雀丘学園の教育方針は、これからの時代に即したものだと実感した。

※オープンスクール日程
《中学校》7月16日(日)、9月23日(土)
《高等学校》8月26日(土)、10月21日(土)
詳細はHPをご覧ください。

 
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