調理師免許取得の「調理科」と
本格的なミュージカルを学ぶ
新コースを開設
樟蔭東高等学校として長い歴史と伝統を築いたが、新たな教育のステップを上るために、昨年10月に校名を『アナン学園高等学校』と改めた。
アナン学園高等学校は普通科と衛生看護科の2科制だが、来年度4月から「調理科(設置認可申請中)」を開設する。また、普通科は既存の進路総合コースとスポーツコースの他に、来年度より「ミュージカルコース」を開設する。
調理科は、卒業時に調理師免許が取得できるカリキュラム(大阪府下の私立高校では初)で、3年間で「食のスペシャリスト」を養成する。特別講師として迎える料理研究家の程一彦氏をはじめ、経験豊かな教員とプロの料理人が基礎から応用まで丁寧に指導する。
校内実習はもとより、校外実習先(レストランなど)も充実している。
高校卒業後、専門学校などで調理師免許を取得することが一般的であるので、高校3年間での調理師免許取得は注目される。
「学科申請手続きなどで、調理科の公表・広報活動の時期が遅れましたが、早速大きな反響をいただいております。本校には看護師資格をめざす学科もありますが、高校で専門資格取得という関心の高さを実感しています」と語る西岡弘入試広報室室長。
新コースである「普通科ミュージカルコース」は、ダンスと歌唱の授業に特化しており、専門の外部講師が本格的な指導を行う。特別講師には元宝塚歌劇団男役トップとして全国的に有名であり、現在もマルチな活動で輝き続ける女優の鳳蘭氏を招聘。本人が校長である鳳蘭レビューアカデミーも全面協力される。土曜日は授業を入れず特別プログラムを設定しており、特別レッスンや発表会の取り組み、舞台鑑賞など幅広い活動にあてられる。プログラム設定がない土曜日には、個人の課外活動にも取り組める。
「ダンスや歌唱の経験がなくとも、本人のやる気があれば当校のシステムで実力を上げることができます。ターゲットは狭いですが、その分意識の高い生徒が集まってきてくれると思います」(西岡広報室 室長)
卒業後は進学も可能。就職も舞台関係・ミュージカル、ライブ、テーマパーク…と、多岐に渡る分野での活躍が期待される。もちろん自分たちの後輩たちを指導する講師やインストラクターという道もある。
現在、中学や高校受験対応塾に新学科・コースを案内しているアナン学園高等学校。来春の入学生に期待がかかる反応が返ってきている。
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特色ある専門学科やコースで
幅広く活躍する人材を育成
普通科スポーツコースでは、現在、女子のバドミントンとラグビー部が強化クラブとして指定されており、バドミントンは28年度インターハイ大阪府大表や、国体代表にも選出された。また、女子ラグビーは全国大会だけでなく、その先の2020年東京五輪をめざし、7人制ラグビーの各大会ですでに好戦績を収めている。東大阪市は「ラグビーのまち」として知られ、ラガーマンの聖地である「花園ラグビー場」があり、地元高校では初の女子ラグビー部として行政等の期待も厚い。
スポーツコースは土曜日の授業がなく、競技活動に専念できる。2つの強化クラブだけでなく、学校以外での競技活動に励む生徒も対象としている。
衛生看護科は設立されて8年目となる。多くの高校では普通科看護コースの3年制で、国家試験の受験資格を得るには看護の専門学校や大学への進学が必須となる。その場合は期間も6年以上必要だが、アナン学園高校では衛生看護科の本科3年と専攻科年の一貫制で、最短5年で看護師国家試験の受験資格が得られる。専門性が高いため、中学卒業時に将来の目標を看護師に定めた生徒のみ入学することになるが、需要も多いため、多くの生徒が受験する人気の学科となっている。
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