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中学・高校受験:学びネット

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近畿大学工業高等専門学校

 
  5年一貫教育で、世界のエンジニアを育てる
 
紀州南部・三重県熊野市に位置する近畿大学工業高等専門学校。同校は平成12年度より学校改革を実施、海と山に囲まれた自然あふれるのどかな街にあって、教授陣はじめ、設備、機械、システムとすべて時代に即した教育環境へと変革を行っている。

校 長: 古久保 克巳
住 所: 〒519-4395 三重県熊野市有馬町2800
電 話: 0597-89-2011
交 通: JR紀勢本線「有井」駅より徒歩15分
学生数: 766名(2003.5.1現在)
ホームページ: http://www.ktc.ac.jp

 

高専とは、5年間の一貫教育で一般科目と専門科目の両方を学べることが大きな特徴だ。
 同校では、機械システム工学科、電気情報工学科、建設システム工学科の3学科を設けており、入学時に希望の学科を選択する。
 機械システム工学科は、高度な性能を持つ機械の設計製作を学ぶ。エネルギーや環境問題、ロボット製作など新しい分野も学習する。
 電気情報工学科は、電気・電子コースと情報・通信コースに分かれる。電気・電子コースは、コンピュータや家電製品・集積回路まで各分野の基礎理論と応用について学ぶ。情報・通信コースは、情報通信やネットワーク技術が中心で、女子の志望者が急増している。
 建設システム工学科は、土木工学を基礎に建築学や環境工学まで学ぶ。
 どの学科も1〜2年次は普通高校と同じく英語や国語、数学など一般科目の授業が多い。3年次では一般科目と専門教科がほぼ半分ずつになり、4〜5年は専門教科に重点が置かれる。

スペシャリストと最新の機器・設備で大学並みの授業

「テクノロジーは、時代とともに新しいものが生み出されます。時代にあった教育をするためには、最新の技術を持つ指導者と道具が必要です。教員は多くが高齢化し、生徒とのジェネレーションギャップがあったため早期退職制度を導入し、新技術を持つ若いスペシャリストを多数採用しました」と事務長の神野稔教授が話すように、全教授の6割が新採用者だ。
 その経歴は、いずれも東大はじめ国公立大学の大学院卒、元NTTやミノルタなど一流企業や大学の研究員。特許を100近く取った者や省庁の委員など堂々たる顔ぶれだ。また、客員教員も6名おり、中国語を指導するなどさらに充実した授業を展開している。何よりこれらの教授を迎えたことで、県との共同研究事業を行ったり、各種産学関連活動に積極的に参加するなど教育環境が大きく変わった。
「学校という枠を超え、多くの人とかかわり、時代の先頭に立って歩んでいる人が指導するわけですから、学生の目の輝きも違いますよ」と神野事務長は顔をほころばせる。

より実践的なカリキュラム

 学校改革は人事面だけではなく、カリキュラムにも及ぶ。
 まず、平成13年に情報処理教育を新システムに更新、技術者には欠かせない高度な情報処理技術を学ぶ環境を作った。マルチメディア室の設置や、1人に1台のノートパソコンを無料貸与し、いつでも無線LANで使えるネットワークシステムを整備した。
 また一般教科にも力を入れ、1〜3年までは、教科ごとに習熟度別授業を実施、どの学生も理解が深まるよう、指導している。
「数学が苦手な学生は、分数でつまずいていたり、さらにさかのぼれば九九が苦手だったりと必ず克服すべき箇所があります。そこをできるようにしていけば、数学ぎらいはなくなるのです」と神野教授は話す。
 数学を教える西謙二教授は、東大卒で米国マサチューセッツ工科大学で学び、科学技術にまつわる賞もいくつか取ったスペシャリスト。道筋をたててわかりやすく数学を教えてくれると学生に評判が良い。
 コンピュータにかかわる上で、英語力も必須だ。イギリス人講師と日本人教授のチームティーチングで、英語を使いこなせるよう指導している。
 また、ユニークな授業に「教養セミナー」がある。これは、週1回教授たちが担当教科以外のセミナーを開き、1年生から3年生までが興味のあるものに参加するものだ。
「ワープロ検定試験に挑戦しよう!」、「映画研究会」、「オペラ入門」など27のセミナーがある。 
「教養セミナーは、学年も学科も超えた交流ができ、良い効果をもたらしています。先輩とのつながりで就職時に情報を得たりしている学生もいますよ」と神野教授は話す。

入学から進学、就職まで有利なシステム

 多くの学生に門戸を開くため、制度面の改革も行われた。入試については、中学校長の推薦や自己推薦あるいはスポーツで各種大会入賞レベルであれば、面接と書類審査のみで受験ができる。特待生制度も充実しており、中学の成績が5段階評価の4.0以上あるいはスポーツで県大会入賞レベルであれば、5年間授業料は半額または全額免除となる。
 卒業後の進路は、就職60%、進学40%.。即戦力となるため、一流企業や官公庁から多くの求人が寄せられ、就職率は100%だ。
 進学は大学3年次への編入学制度が利用できる。書類審査や面接試験のみで編入学できる大学として、長岡技大・三重大などの国立大学。無試験での推薦編入学枠が確保されている私大には、立命館や関西大学などがあげられる。
 さらに近畿大学の併設校であることから、工学部系学部への編入は、面接試験と書類審査のみ。定員枠は80名以上もある。また、高専3年次終了後、近畿大学1年に進学する場合でも、附属高校と同じ有利な推薦入試が適用される。
 なお、同校には遠方からの入学者のために学生寮が完備されているが、寮費も値下げされ、負担が軽減された。
「改革は人事面はもちろん、今後も行っていきます。時代に合った教育を行うためやることがたくさんありますよ」と神野教授は強く語る。

 
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