塾長のためのマンスリー☆スケジュール
地域No.1塾を目指す☆6月の業務ポイント

PS・コンサルティング・システム 小林 弘典

毎月の業務に焦点を当て、塾コンサルタントの小林弘典さんがアドバイスをします。
効率の良い年間スケジュールを組み立てる際にお役立てください。

夏期講習の広告宣伝

まずは集客目標を設定したい。4月末の塾生数に比べて8月末の塾生数が15%~25%増というところが標準だが、地域によっても個々の塾によっても独自性がある。ご自分の塾の5年ほどのデータを分析して設定すること。

広告媒体は、ここ数年の傾向を見ていると大きくネット系とチラシ系に分かれる。一般的に言えば、教場数の多い中規模以上の塾や、単独教場でも極めて強い特色を持つ塾はネット系、小規模塾はチラシ系がメインということになろう。ただしこれも地域により、また塾により違いがあるので、この春の新規入塾者の入塾経路をしっかり分析して決めること。

注意したいのは3点。1つ目は、とくに地域内で中程度の規模の塾の場合、コース(商品)に特徴を持たせると同時に、それを広告の前面に押し出すこと。例えば中学生の場合、「5教科バランスよく」教えて欲しいという生徒・保護者が大多数なのは間違いない。

が、そうした塾はまた同一市場内にいくらでもあり、多くは普通、実績のある大手塾や低料金塾、自宅から近い塾に流れてしまう。集客には突出した「色」を出すのが得策。

2つ目は、可能な限り早めに広告宣伝を始めること。6月中旬までに申し込んでくれた生徒はいわゆるインフルエンサーであり、7月中旬以降に申し込んでくる生徒の数倍のクチコミ影響力を持つ。

3つ目は、これも早めにDMや塾通信などを利用して、現塾生・卒塾生の兄弟姉妹を取り込んでしまうこと。家族割引などの名目で料金を割り引いても元は取れる。

定期試験対策

文科省が2018年に行った調査によれば、公立中学校の81・2%が三学期制、18・6%が二学期制を採用している。いずれにしても6月から7月初旬にかけて中間または期末の考査が実施される。何としてでも好成績を収めさせたい。

試験範囲は発表前でも判断がつく。最低2週間前から対策準備に入るのがお薦め。5教科まんべんなく復習させるのが普通の塾のやり方だが、比較的成績上位者に対してはそれでよいとしても、中位者、低位者に対しては特定教科に絞った復習をというやり方もある。

時間さえかければ、よほどのことがない限り高得点が期待できる。他の教科は一夜漬けでも平均点程度は取れるはず。勘違いであっても「〇〇が得意」という自信は「勉強」に対する抵抗感を払拭させ、その後の学力増進の源泉になる!

なお、試験結果が出たら5分でよいので個別に反省面談を。その際は必ず褒めること。

各種検定対策講座

5月末から7月にかけて英検、漢検、数検などの検定試験が行われる。可能であれば日曜などを利用して対策講座を。この先、高校入試においても、また大学入試においても、こうした資格の取得が重要になっていくことは間違いない。

例えば、1月公表の文科省「大学入学者選抜実施状況」によれば、昨年春に入学した学生のうち学校推薦は36・2%、総合型は13・5%で、すでに一般選抜の49・0%を上回っていた。25年度から新学習指導要領に基づいた試験が始まるので、今後、難関大学含めて総合型や学校推薦型の定員は増加する。

7月の業務ポイントは6月公開予定です

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