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2020/9 塾ジャーナルより一部抜粋

「人は良き師に出会えば必ず成長する」を理念に
独自の講師認定制度でハイレベルな指導を実現

     

株式会社昴
代表取締役社長 西村 道子さん

1965(昭和40)年に鹿児島の地で亡き夫・佳夫氏と有限会社鶴丸予備校を創業。91年には株式会社昴へと組織変更を行い、九州各地に進出していく。95年には株式を店頭公開し、現在ジャスダックへ上場している。この昴を率いているのが、代表取締役の西村道子氏だ。2006年の就任以来、一貫して人間性を尊重する教育を行っており、生徒や保護者からの信頼は厚い。78歳になった今も新たな事業に取り組み、精力的な活動を続けている西村氏に、教育のあり方について話をうかがった。

プロコーチ制度を設定し
質の高い指導を実践

――現在の状況はいかがですか?

西村道子氏(以下、西村) 現在、鹿児島、宮崎、熊本、福岡に計65校の校舎を開校しています。幼稚園年長のお子さんから小学生、中学生、高校生まで約1万名の生徒が通塾をしており、正社員は290名、常任講師440名の体制で運営をしています。小中学部の集団指導に加え、すばる個別指導、高等部として東進衛星予備校での指導もしています。昴オリジナルの中学校対象の「全九州模試」、小学生対象の「全九州学力テスト」をはじめ、各種テスト、検定など多彩な教育事業に取り組んでいます。

――合格実績が目覚ましいですね。

西村 おかげさまで鹿児島・宮崎のトップ公立高校の定員の半分を占め、熊本、福岡の難関公立校にも多数の合格者を出すことができました。さらにラサールをはじめとして灘、東大寺学園といった全国レベルの最難関私立校にも毎年、合格者を輩出しています。生徒・保護者の願いである第一志望校合格は第一義に考えていますが、勉強に真剣に取り組み、悩んだり迷ったりしながら目標に向かって進んで行く。この過程に意味があると考えています。

――新型コロナウイルスの影響は?

西村 生徒の安全を第一に考え、手指の洗浄、マスクの着用、教室の消毒はもちろん、三密を避け教室の座席の間隔をとるなどの対策をとりましたので、ほとんど影響はありませんでした。また、指導面では以前から生徒が自宅で学習できる映像授業「昴LMS」を導入しています。このシステムを使い、学校が休校になった1学期分の授業はすべて配信していますので、大きな遅れはないと思います。福岡ではZoomによる授業の配信も行いました。

――社長就任14年。取り組んでこられたことは?

西村 弊社は「人間を育てる」という方針を当初から貫いています。志望校合格も大事ですが、その前に「人間性が育たないと人は成長しない」と考えます。どんな生徒でも良き教師に出会えば、必ず伸びて行きます。英国の教育者・哲学者であるウィリアム・アーサー・ワードは「凡庸な教師はただしゃべる、良い教師は説明する、すぐれた教師は自らやってみせる、偉大な教師は心に灯をともす」という言葉を残していますが、まさにその通りだと思います。重要なのは指導する側の質です。毎年、入社式ではこの言葉を新入社員に伝えています。

――講師の質を高めるために実践していることは?

西村 「昴プロコーチ制」という社内認定資格制度を設けています。すべての講師が一流のプロフェッショナルであることを目的に始めました。年2回、講師への学力テストと生徒への授業アンケートを行います。テストの基準点とアンケート75%の基準をクリアした講師だけが、私や幹部社員の前で模擬授業を行います。毎年テーマを設定しており、それに即した内容で模擬授業を行った結果で判定しています。

――かなりシビアですね。

西村 それもすべての講師が生徒の心に灯をともすことのできる「師」であってほしいと考えているためです。この制度は、レベルによってS、A、B、Cの4段階に分かれており、人事考査にも反映しています。最高のSランクは毎月7万円、Cランクは1000円の手当を支給しています。Sランクはまだ2名しかいませんが、すべての講師がトップレベルの指導ができるよう研鑽に励んでいます。プロコーチは授業で一方的に教えるのではなく、生徒とのやりとりの中で柔軟な発想や思考を大切にし、自力で解決する力をつけていきます。どう考えればできるのかという実践的な力を身につけられる指導を行っています。また、昴の推薦図書を読むことや、昨年からは「論語」の読み合わせも行なっています。

自然や文化にふれながら
幼児期から心を育む教育を

――幼児教育に力を注いでいると聞きました。

西村 2013年から小学生を対象とした「すばるキッズくらぶ」を運営してきました。小学校で英語やプログラミングが教科になることもあり、レベルアップしたいと考え、「すばるアカデミー」として再スタートしました。対象は年長から小6までで、国算のトレーニングに加え、英語やパズルの指導も取り入れています。

 この4月からは、カリキュラムに俳句を導入しました。子どもの情緒が最も発達するのは4〜5歳の成長期です。この大事な時期に感性を磨くことと暗記することが重要だと考えたからなのです。今後は詩や短歌、古典なども取り入れていきたいと考えています。

――情操教育も大事だとお考えですか?

西村 そうですね。古来、人間は自然から多くのことを学んできました。それを実感してもらいたいと、今年から小学部低学年の生徒と一緒に落花生の栽培を始めました。落花生は木になるものだと思っている子どもが多いのですが、ご存知のように土の中で育ちます。昨年の実験校では、土から掘り出した瞬間「ワーッ!」という驚きの声が一斉に上がりました。自然の神秘や植物の驚異を知り、自然に対する畏敬の念を持つように、土とふれあう機会も増やしていきたいです。

――保護者にはどんな助言を?

西村 子どもの生活の基本は家庭者の方の考え方が大きく影響します。私自身、父からいろいろなことを教わりましたが、食事や掃除の時に言われたことが今も大いに役立っており、ありがたく思っています。

 勉強が好きな子どもに育てる最大の秘訣は、家庭学習を習慣化していくことです。長時間行う必要はありませんが、子どもと一緒に親御さんが新聞でも雑誌でもいい、テーブルに向かう習慣をつけることは、両者にとって一生の財産となるでしょう。

自治体から要請を受け
派遣授業を実施

――自治体との連携も行っているそうですね。

西村 おかげさまで昴の指導に対しては、各界から評価をいただいています。そのため自治体から研修の要請や昴の講師を派遣しての学習支援依頼が増えています。例えば、宮崎県の綾町の教育委員会の要請で町が年間予算を計上し、年間を通して毎週2〜3日間の出張授業を実施しています。ほかにも期間限定で、弊社の講師が研修や出張授業を行っている地域、学校も多くなっています。

――教科指導以外にも様々な活動を?

西村 子どもたちの感性を育むため、コンサートや講演会など、地域の皆様に楽しんでもらえる文化活動にも力を入れています。本物の音楽にふれたり、道を極めた先人たちの話を聞いたり、人とふれあい、コミュニケーションを図ることは、伸び盛りの子どもたちにとって大切なことです。

 また、昴旗鹿児島県少年剣道錬成大会や南日本ジュニア美術展といった行事に協賛しています。

――社長ご自身もラジオに出演されているとか。

西村 地元のMBC南日本放送をキー局としてMRT、RKK、RKBで「みち子先生のニコニコ通信」というラジオ番組に週1回出演していますが、もう10年以上続き600回を超える長寿番組になっています。受験に悩む生徒や親御さんからの相談に答えたり、親子関係、友人関係など様々な悩みに私なりのアドバイスをしたりしています。また月に1回は、礼儀・作法についてお話ししています。いつも番組を聴いている方もいらっしゃるようで、「社長」ではなく、「みち子先生」と言われることも多くなりました。

今年、沖縄に進出
新たな事業を展開中

――創業から55年経ちました。これからの構想をお聞かせください。

西村 今年3月、沖縄の大手大学進学予備校を子会社化しました。昨今、全国で少子化が進んでいますが、沖縄県は子どもの数が増えている県です。現在は高校生以上が対象ですが、将来的には小中学部を併設して、沖縄の子どもたちを支援していきたいと考えています。

 弊社は上場企業ですので業績を上げ、株主に還元するという使命を担っています。これは経営者である私の課題になりますが、より盤石な基盤を築いていかねばと、決意を新たにしているところです。

――本を出版されると聞きました。

西村 長年感じてきたことは、子どもたちにではなく、保護者へのアドバイスが必要なのでは、ということです。目の前のことではなく、子どもたちが社会に出たとき、社会の役に立つ仕事ができるためには、「保護者が、いま何をすればよいのか、何を教えたらいいのか」ということです。

 子どもたちの将来を視野におき、今やるべきことを考えるという視点で、現在執筆を進めています。本来は今年の秋に出版する予定でしたが、新型コロナ騒動があり、来年の刊行を目指しています。

――子どもたちを取り巻く環境が大きく変わろうとしています。

西村 弊社は「日日是鍛錬」を指導の理念に掲げています。子どもたちを取り巻く社会環境が大きく変わりつつある時代です。子どもたちを見守る私どもがその社会の変化に対応しつつも、その中で本質的なものを追求し続け、見失うことのないようにすることが重要であると考えます。

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