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2019/11 塾ジャーナルより一部抜粋

リベラルアーツ5学園 入試相談会 in 成蹊大学
合同入試相談会を大学のキャンパスで

学習院・成蹊・成城・武蔵・甲南の5学園による入試相談会「リベラルアーツ5学園入試相談会in 成蹊大学」が、成蹊大学にて9月21日に開催された。旧制高等 学校という同じルーツを持つこの5学園。旧制高等学校は日本で最初にリベラルアーツ教育を行ってきた教育機関であり、この5学園は現在もその伝統を受け継ぎ、総合的な人間力を養う教養教育を実践している。相談会には286名の高校生や保護者、高校教員などが来場し、熱心に話を聞いていた。

 

キャンパスの雰囲気を
感じながらの相談会

成蹊大学の入試制度について説明をする、同大学入試センターの松尾 雄治 氏

 大学のキャンパスを会場にした、5学園合同の入試相談会は今年で2回目。初めての開催となった昨年は学習院大学で行われた。「昨年は13時からの開始でしたが、早くから並んでいる方も見受けられたため、今年は時間を早め11時から個別相談会を、11時半から講演会と各大学の入試説明会をスタートさせました」と、成蹊大学入試センターの松尾雄治氏は話す。

 5学園はそれぞれの大学が独自の教育を行ってきたが、大学の規模感が似通っており、教員や他の学生と密にコミュニケーションが取れる少人数の授業を実践しているなど、共通点は多い。

 「この5大学の中で併願を考えている受験生も多いと思います。同じ会場で入試の悩みを一度に相談できることが、この相談会の最大のメリットではないでしょうか」と松尾氏。

 今度の受験は新しい入試制度での試験実施前、最後の大学入試センター試験の受験となる。「浪人は避けたい」「どの入試方式が自分に合っているか知りたい」という要望が高まっている。大学の一般入試の方式が複雑になっていることもあり、保護者も受験生と一緒に熱心に相談している姿も見受けられた。

学校法人高宮学園 代々木ゼミナール 教育総合研究所 教育情報企画推進室 刈谷 英夫 氏

講演
2020年度の入試の全体動向
(英語外部試験利用型入試のポイント)

学校法人高宮学園 代々木ゼミナール
教育総合研究所 教育情報企画推進室
刈谷 英夫 氏

 2019年度の私大入試では、極端な安全志向から上位大学は志願者が減少。一方で、中堅大学以下では大幅に志願者を増やした大学が目立った。ネット出願を行う大学が増え、検定料の併願割の導入や決済の多様化が進んだことも志願者数増加を後押しした。また、私立文系の人気が継続しており、中でも社会科学系、国際系、情報系の志願者数の増加幅が大きかった。

 近年私大入試では、英語の外部試験を利用した入試の導入が上位校から中堅校にまで急速に拡大している。主な利用方法は「得点換算」「みなし満点」「出願資格」「加点」の4パターン。首都圏の私大で「出願資格」として利用されている場合では、英検で言えば、文系なら2級以上、理系では準2級以上に合格していないと出願できないのが主流となっている。また首都圏の私大では、一般入試の一部の方式で「得点換算」として利用する大学も多い。一方で近畿圏では、センター試験利用入試で英語外部試験を利用することが多く、首都圏とは利用方法の傾向が少し異なっている。

 刈谷氏は「英語外部試験を利用することは、みなし満点、得点換算を導入している入試で特に有利になります。例えば、2019年度の東洋大学一般入試の前期では、多くの志願者が利用し、英語の得点が100点満中80点以上に換算されました。そのため、外部試験を受験していなかった受験生は不利だったと言えるでしょう。また、英語外部試験の資格を持っていることで、他教科に勉強の時間を回せるメリットもあります」と話す。

 刈谷氏はリベラルアーツ5学園の大学を併願する場合に、同じ受験科目数でも配点が違うことに注目。受験大学の配点もしっかり確認するようにアドバイスした。

 最後に2020年以降、専修や中央、東京理科大などの一部の学部で23区内にキャンパスを移転する情報も提供。こうしたキャンパスの移転によっても難易度や倍率が変動することもあると指摘した。

学校法人高宮学園 代々木ゼミナール 教育総合研究所 教育情報企画推進室 川崎 武司 氏

講演
入試直前の勉強法

学校法人高宮学園 代々木ゼミナール 
教育総合研究所 教育情報企画推進室 
川崎 武司 氏

 「現役生が志望校に合格するためには、学校の授業を土台にすること」。川崎氏は最初にこのことを強調した。1日の中で最も長い時間を費やすのは「学校の授業」。特に復習は授業内容を理解できていないと、受験勉強をしても効果が半減してしまうと川崎氏は話す。

 さらに、規則正しい生活も大切。特に睡眠時間は最低でも6時間必要で、6時間以下の場合や、日付を超えてからの入眠はかえって成績を下げてしまう。特に寝る前の1時間はスマホなどを遠ざけ、ブルーライトを浴びないようにした方が良い。

 おすすめの学習方法も紹介。英語では、英単語・文法・構文は時間をかけて繰り返し覚えること。「英単語の勉強は毎日行い、苦手なら今までの2倍はやった方がいい」と川崎氏。

 国語の現代文では、膨大な文章量と難解な日本語を読むことに慣れること。古典は他の科目と比べて、覚える内容が少ないので、教科書を隅々まで理解することが大切だ。

 数学は1冊の問題集を繰り返し解いて、基礎を固めたい。解法の丸暗記だけでは不十分で、自分で考えた筋道を毎回ノートに書いておき、論理力や文章力を磨いておいた方がいい。

 地歴公民は概要(流れ)と用語を並行して覚えていくことが重要。資料集を上手に活用するのもポイントだ。理科も地歴公民と同様に、知識とプロセスを両輪で覚えることが大切になる。

 川崎氏は「新テストになっても、基本が重要なことは変わりません。秋の時点の模試で思ったような判定が出ないのは、浪人生も受験しているから。現役生はこれから伸びます。第一志望の大学の過去問は、理想は10年分、少なくとも3~5年分はやってください。滑り止めの大学も偏差値だけを見て大丈夫だと判断せずに、最低でも昨年の過去問は解いておくことを勧めます」と話した。

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