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中学・高校受験:学びネット

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2019/5 塾ジャーナルより一部抜粋

グローバル人材の育成と多様性に応じた専門コース
人生100年時代を見据えた生涯教育を展開

     

株式会社ウィザス
代表取締役社長 生駒 富男さん

1976年(昭和51年)の設立以来、40年以上にわたって業界で成長を続けている株式会社ウィザス。第一ゼミナールをはじめとする学習塾事業に加え、通信制高校の運営も手がけるなど、多彩な事業を展開している。2019年3月期の売上高見込み(連結)は、170億円(前年同期比4.7%増)。営業利益見込み(連結)12億円(前年同期比45.3%増)と躍進を遂げている。また昨今は、法人向けのe-ラーニングコンテンツやシニア層向けの教育サービスも展開しており、時代の一歩先を行く経営を実践している。

脳科学に基づいた独自の指導法で
生徒の「自他肯定感」を育む

――現在の事業内容をお教えください

生駒富男氏(以下・生駒) 学習塾から始まった当社ですが、40年以上にわたり様々な事業を展開してきました。現在は学習塾に加えて、通信制高校の運営、能力開発事業、日本語教育サービス、通訳・翻訳、人材派遣等のランゲージサービスや法人向けのe - ラーニングサービス等を展開しています。

――学習塾は幅広く展開されていますね

生駒 小中高生対象の「第一ゼミナール」を中心に、難関中高一貫校への合格を目指す中学受験専門コース「第一ゼミパシード」、小中高生を対象にした個別指導の「ファロス個別指導学院」、トップレベル校合格を目指す「SUR高校受験合格指導会」、難関大学への現役合格を目指す「SUR大学受験合格指導会」、ほかにも、医学部専門予備校等を運営しています。また、入試制度の変更やグローバル人材の育成を進めるため英語教育を強化しています。

――主軸の第一ゼミナールでは、どういう指導をされていますか

生駒 第一ゼミナールでは「1/1教育」という教育理念の実現を目指し、教員は生徒に対して常に1対1の姿勢で接し、信頼関係を築くことを重視しています。また、創業以来培ってきた意欲喚起教育(The Educational Method ofSelf-motivation)に、脳科学の知見を加えた「プラスサイクル学習法」を実践しています。これは脳に「快」をもたらす5つの要素「勉強をさせるのではなく自立を促す」「良い言葉を使う」「すべてに感謝する」「自分以外の幸せを自分の喜びにする」「もっともっと尊敬できる自分づくり」を通して、生徒の「自他肯定感」を育む当社独自の学習法です。

――幼児教育も手がけていらっしゃいますね

生駒 10年前から「ブルードルフィンズ」という、幼児から小学生低学年を対象とした英語のプリスクールを展開してきています。「英語で保育、英語で授業」をモットーに、ネイティブ教員と日本人のケアスタッフが子どもたちの指導にあたっています。そこに3年前、アフタースクール(学童保育)を加えたブルードルフィンアフタースクールが好評となり、現在、教室展開が加速しているところです。小学校でも英語が教科化されることもあって、親御さんの関心も高まっていると感じます。

様変わりする通信制高校
多様性の時代に応じた専門コース

――通信制高校についてお聞かせください

生駒 当社は以前、大検の予備校を運営していたことがあります。全日制から通信制高校への転校というルートがあったため、サポート校を運営していました。その中で、サポート校だけではなく、同じ理念を持つ通信制高校を持ちたいと考えるようになりまして、2003年、構造改革特区により株式会社でも高校が作れるようになったことをきっかけに開設に踏み切りました。

 当初はウィザス高等学校という名称で、2005年4月茨城県高萩市に開校。2008年には2校目を兵庫県養父市にウィザスナビ高等学校という学校名で開校しました。いずれも構造改革特区の認定を受けた株式会社立の広域通信制単位高校です。

――どんな学科があるのでしょうか

生駒 通学型と通信型の2つがあります。全国に50のキャンパスがありますので、生徒は希望する学校へ通学します。標準コース、特別進学コース、総合コースがあります。

 ユニークなのは専門知識が学べるコースです。IT系の専門知識を学ぶ「特化コース」は、デジタルハリウッド大学と提携しており、プロの講師陣から実践的に学ぶことができます。「芸能コース」も人気が高いのですが、ワタナベエンターテインメントグループの渡辺高等学院と提携して、プロ講師からデビューに直結したレッスンを受けることもできます。ほかにも、スポーツコースやペット、美容など実践的なコースがあります。

――どのように授業を行っているのですか

生駒 通学型は、教室での授業に加え、東京のスタジオと全国のキャンパスをつないで双方向ライブ授業を行っています。ですので、離れていてもリアルタイムで講師とやり取りをしながら学ぶことが可能です。

 一方の通信型は、全生徒がタブレットを使用しており、映像・音声によって授業を配信しています。必要課題のレポートを提出し、スクーリングへの参加、単位認定試験を受験し合格することで単位を取得していきます。

――通信制高校の現況はいかがですか

生駒 通信制高校は入学希望者が増えています。以前は、全日制に行けない生徒の受け皿というマイナスイメージがあったのは事実です。しかし時代は大きく変わり、今は教育の多様性が昔よりも認められてきています。そのため教育環境も多彩になり、中学卒業時に通信制高校を選択する生徒が増えているのです。本校でも著名なスポーツ選手や芸能活動をする生徒も増えてきています。この20年ほどの間に教育の自由度が広がり、保護者の理解も進んできたと感じています。

高まるグローバル人材への期待
外国語、日本語教育

――グローバル教育に力を注いでいるとお聞きしました

生駒 グローバル化は、日本へのインバウンドと日本からのアウトバウンドの増加により劇的に進んできています。そのため、当社でもグローバル人材の育成には、ひときわ力を入れています。アジア圏からの留学生を対象にした日本語教育サービス(日本語学校)は、名古屋の「I.C.NAGOYA」と、欧米の学生を対象とした「GenkiJACS」を福岡・東京で運営してきましたが、今年5月には京都にも開設する予定となっています。

――次々と事業を展開されていますね

生駒 日本語教育の需要の高まりに比べ、指導者が不足しているのが問題になっています。その対応として、日本語教師養成事業で実績のあるアルファ国際学院と共同で、日本語教師の養成学校を運営する会社「ウィザスグローバルソリューションズ」を昨年設立しました。両者のノウハウやリソースを活かした、質の高い日本語教師を全国で養成していく予定です。国内ではないのですが、フィリピンのマニラでは日本語と英語の語学スクールを開設し、現地の方に日本語を教え、在住の日本人に英語を教えています。

 日本は海外からの観光客や留学生が増え続けている状態です。今後はさらに加速するでしょう。そういった需要に応じるためにも、日本語教育を強化していきたいと考えています。

社会人向けのコンテンツで
生涯教育を推進していく

――法人向けサービスについてお聞かせください

生駒 社会人を対象とするコンテンツの開発・販売は、現在力を入れている分野です。

 (株)SRJは能力開発「右脳速読講座」を教育機関に提供していますが、企業や社会人向けコンテンツも製作しています。また、(株)吉香は、世界90の言語に対応できるスペシャリストがおり、テレビ局を中心に同時通訳サービス、映像翻訳を行ったり、国際会議のサポートなども担当しています。そして、(株)レビックグローバルでは、企業に向けてオンライン教育システムを提供しています。e - ラーニング教材として、新人社員研修や財務・会計、MBA、語学、ITスキルなどの多彩な教材を開発していまして、日本の大手金融機関をはじめとする大手企業にも採用されています。

――寿命が伸びて生涯学習のニーズが高まっています

生駒 まさにそうですね。人生100年時代を迎えて、年をとっても学んでいくのは、健康面においても効果が高いと思います。昨年8月、新潟県柏崎市にある新潟産業大学と業務提携を行いました。現在、大学に通信過程を開設するプロジェクトを進めています。通信ですと全国から生徒を集めることができますし、当社の通信制高校との高大連携も見据えています。社会人のリカレント教育に加え、シニア層、そして国内に留まらず、海外からの留学生にも門戸を広げていきたいと考えています。少子化が大きな問題になっていますが、対象を拡大していくと、市場はまだまだ拡げられると思っています。

 2017年には「ウィザスイーライフ」を設立し、シニア向けのフィットネスジムも作りました。現在、3教室が稼働しています。

――社長にご就任されてからの10年を振り返っていかがですか

生駒 おかげさまでこの10年、一般的には逆風と見られがちな「少子高齢化」の加速化の中、まだまだ課題はありますが、「教育」を基軸とした事業領域の拡大により、成長軌道にはなってきています。この10年で教育を取り巻く環境は大きく変化してきていますが、こういう時代だからこそ、まだ見えない「Wants」をどうやって見いだし、提供していけばいいのかを深く考え抜いて、「教育は人の幸せに寄与すべき」を第一義として、これからも社員・スタッフと共に自己成長支援企業として楽しみながら邁進していきたいと思います。

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