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2015/11 塾ジャーナルより一部抜粋

緊急取材 京都編 失敗と検証の繰り返し
自分で解決できる意識を身に付ける ロボットサイエンス学習

  育星舎グループ「科学の学校」ロボサイエンス(京都府京都市)
塾長 布柴 新さん
 
     
 1983年に現在の代表である入江篤志氏が開設。英才教育から中学・高校、大学受験に対応している育星舎は、現在、京都に9教室・12教場を展開し、生徒数を順調に伸ばしてきた。その中でも「科学の学校」は、年長児から中学3年生まで幅広い年齢を対象とし、実験を交えた本格的な科学を体験型授業で学ぶ人気の講座だ。中でもロボサイエンスは、ロボカップ2015合肥世界大会にて優勝するなど、いま最も注目を集めている講座だ。この「科学の学校」の現在の塾長であり、自らもロボサイエンスなどを指導する講師である布柴新塾長に緊急取材を試みた。

どこが悪いか教えるのは簡単。
自分で考え、どうすればいいかを
考えさせるのが重要

 多くの塾や指導に熱心な公立・私学を内包した文教地区で、教育熱の高い地域としても知られている京都。その地域で、受験から実験までオリジナルのカリキュラムを使って生徒を育てる育星舎グループは、学生や保護者に広く知れ渡っている。

 「今から20年前に開始された科学の学校に、ロボサイエンスが始まったのは2004年から。最初は私自身がシステムエンジニアだったこともあり、科学の学校に通う子どもの保護者と一緒に立ち上げました」

 そう語るのは、現在の「科学の学校」の塾長である布柴新氏。育星舎では各部門に塾長がおり、それぞれが熱意のある指導で生徒たちを導いている。科学の学校は塾生180名と、グループ全体から見ても多い人気の講座であり、ロボサイエンスはその中で20名の生徒を抱えている。

 ロボサイエンスの授業は、キットを使ってロボットを組み立てることから始まる。小学4年生から数年間かけて技術力をあげていくが、授業では決して知識や技術を押し付けるのではなく、さまざまな角度で生徒にアプローチし、問題点や効率のよい動かし方を生徒自ら考えさせるのだ。

 「どこが悪いかを教えるのは簡単です。しかし、不備や改善方法を自分で見つけ、考えて解決させるのが、当塾のロボサイエンスです」

 レベルの高いロボットを作る生徒は総じて大人びていると布柴塾長は語る。ロボット技術に必要なのは、自分で整理整頓ができ、他者に対する挨拶や対応もきちんとできるという理性的な性格である。ただし、整理整頓ができない子だからダメだ、という考え方はしない。どうすればその子が少しずつステップアップしていけるのか方法を模索し、本人に合わせ、無理のない方法で成長できるように講師が導いてやる必要がある。教える側にも忍耐と指導力が必要なのがロボサイエンスなのだ。

 こうして育った生徒は、高校生になってもロボット技術の向上を目指してロボサイエンスの講座や練習会などに参加してくる。卒業生の多くは大学で専門分野を学んだり、社会で技術職を活かして活躍しているが、いつかはその中から新しい指導者が生まれ、科学の学校の教鞭を執ってほしいと布柴塾長は願っている。

世界大会を目指すことで
緊張感と競争心を煽り
意識向上を図る

 ロボサイエンスで学ぶ生徒たちにとっての大きな目標が、ロボカップジュニアとWROという2つの大会である。

 近年起きた大震災で多くの人の命を救ったレスキューロボを製作し、プログラミングとロボットの能力を競う。リモートコントロールで動きを競うロボコンとは違い、人が触れるのは最初のスイッチだけ。そのため、競技が始まる前にどれだけ繊細な動きをプログラムできるかが勝負の鍵となる。この2つの大会で、科学の学校の生徒たちは世界大会において、優勝や準優勝を果たし、そのレベルの高さを世界に見せつける結果を出した。また、小学生部門にも参加、京都大会や日本大会へ進出している。多くのロボット講座を導入している塾が『組み立て』をメインにしているのに対し、科学の学校のロボサイエンスでは『プログラム』をメインにしているため、生徒たちの挑戦意識も高い。

 「彼らの成績は当塾の誇りです。だけど、ロボットを学習して得られるのは、技術だけではありません。失敗を重ねて、障害を自ら見つけて乗り越えることで、将来、社会生活で壁にぶつかったときにどう回避すればいいかを冷静に考えるシミュレーションをしているのです」

 失敗と原因究明、補修、プログラミング、そしてまた別の失敗にぶつかる…ロボット作成はこの繰り返しだと布柴塾長は語る。チームで開発を進めるようになれば、自分の分担した部分に責任を持つ意識が生まれるのだ。しかし、大会は勝負の場だけに、負けることもある。その時に生徒が感じる悔しさと次にかける情熱は、スポーツ選手の競技へ向ける熱意と何ら変わることはない。ロボサイエンスは総合教育でありながら、本気になってぶつかることができる意識向上の場にもなっている。

 世界の大会に出場する生徒に、大きく立ちはだかるのが言語能力だ。多くの国で英語教育に力を入れており、日本の教育で得られる英語能力を遥かに上回る。大会だけでなく、技術や情報を得るためには英語力は不可欠だ。そういった点でもこの大会は、将来、日本で必要となる総合教育の場である。

 「大会を目指すことで良い緊張感と競争意識、ある意味での必死さが普段の授業中にも出るようになりました。子どもたちが真剣に向き合い、楽しんでいるのを見ていると、指導する私たちも自然と熱が入ります」

 そう語る布柴塾長が抱える現在の悩みは、教室のスペースと教える人材の問題である。ロボットを動かすには大きなフィールドが必要であり、場所を取る。一度に指導するのは7名が限界だ。また、子どもたちを適当に指導する講師を育成する必要がある。今後、このことが改善できれば、もっと多くの生徒を指導することができるようになると、現在問題解決に立ち向かっている。いずれはそうして育った生徒の中から、日本のロボット技術を背負うハイレベルな技術者が生まれることが期待される。

 

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