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中学・高校受験:学びネット

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2015/1 塾ジャーナルより一部抜粋

1教室100名を集める 塾経営の新発想
第4回 塾業界の展望〜大きな波が押し寄せる!〜

中土井 鉄信(なかどい てつのぶ)
昭和36年、神奈川県横浜市生まれ。大学在学中より、学習塾講師を務め、就職後には、個別指導塾、進学塾、老舗大手学習塾のいずれでも驚異的なペースで生徒数を伸ばし注目を集める。平成13年、教育機関専門の経営コンサルティング会社、合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツを設立。著書に『《図解&場面でわかる》プロ教師の「超絶」テクニック』(明治図書)など。

教育を取り巻く大変革と
学習塾経営

 教育の世界が、ここ数年、大きく動いています。「反転授業」や「グローバル教育」といった目新しい単語が、どんどん社会に流通し、塾業界の中にも徐々にそうしたキーワードが浸透してきました。

 グローバル社会の到来によって、教育も変わらなければならないというコンセンサスが、日本社会に認められ、少子化の波と相まって、教育業界に大変革をもたらそうとしています。

 今回は、塾人に知っておいていただきたい注目すべき時事的な話題を二つ取り上げ、私なりの見解を示すことで次年度の塾経営の一助となればと思います。

大学入試が変われば
学習塾も変わる!

 一つ目のトピックスは、「大学制度改革」です。昨年夏の代々木ゼミナールの20校閉鎖のニュースも、10月の上智大学と私立中高一貫校との間の学校法人統合も、10月末のナガセによる早稲田塾の買収の発表も、大学入試制度の改革が大きく関係しています。

 大学入試は今までの知識を問う問題から、知識を活用できる思考力を問う問題に変わっていきます。

 また、大学入試センター試験が廃止され、「思考力・判断力・表現力」を評価する「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」への移行が、段階的に実施にうつされようとしています。

 大学入試制度が、ここまで大きく変わるのは、「センター試験」の前身である「共通一次試験」が導入されて以来です。

 なにせ、私が高校2年の時に、「共通一次試験」が導入されたのですから、2021年度入試から「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が本格実施されれば、42年ぶりの大改革となるわけです。

 学校制度の最終ゴールと言っても良い、大学入試制度の構造が抜本的に変わるのです。それも40年以上も変わらなかったものが大きく変わるのです。

 当然、高校生のライフスタイルも教育意識も大きく変わって行くはずですし、その影響は、小中学校へと向かうはずです。その結果、学習塾のあり方も従来とは違ってきます。ただし、私はこの問題については、ある程度の教務力をもった学習塾にとっては、それほど恐れる必要はないと思っています。

 今までの指導を多少アレンジすることと、指導実績をどう表現するのか、何を訴求ポイントにするかを時流に合わせて、変更していくことで対処できると思っているからです。

 高校受験をメインとする中小の個人塾が、この分野で何も新しい潮流の先駆者になる必要はありません。中小の個人塾の経営者がここで気をつけなくてはならないのは、大手学習塾の取り組みを参考にして、時代の波に乗り遅れないようにすることが最大のポイントとなります。

「通信教育と学習塾の融合」で
ライバルが増える!

 さて、二つ目に取り上げるテーマは、2015年から2017年にかけて、塾業界の足元を揺るがせかねない「通信教育と学習塾の融合」というトピックスです。

 売上高約4,600億円超企業であるベネッセコーポレーションが、このテーマの主役であることは、皆さんもご存知でしょう。
昨年より、「より多くのお子さまの目標達成、良質な教育の提供、さらには地域の発展に貢献していくことを目標」とした「全国塾提携プログラム」がスタートしました。

 全国の塾・教室と進研ゼミとのパートナー関係を築くこの試みは、すでに実現に向けて動き出しており、昨年11月から始まった説明会に行かれた塾人も多いのではないかと思います。

 同社の試みはこれだけではありません。

 2014年11月3日付けの日経MJに今後のベネッセコーポレーションの主な戦略をまとめた一覧があったので、これを参考にしてみます。

 それによれば、

  • 2015年4月までに進研ゼミ会員が学習計画をベネッセ社員に相談する「エリアベネッセ」を500ヶ所築く。
  • 全国の750の中小学習塾と連携する。
  • 2017年度までに東京個別指導学院を500ヶ所に増やし、講師1人に生徒4人を教える授業形式を導入し、月謝を半額程度にする。

 上記の戦略から、進研ゼミ会員の継続作戦並びに、進研ゼミ離脱者のグループ内での囲い込みを狙って、ベネッセコーポレーションが、「通信教育と学習塾の融合」をはかり、より積極的に学習塾業界に参入する構図が見えてくることでしょう。

 この戦略の中で学習塾にとって重要なのが、全国の中小塾750校との連携と、1:4形式の個別指導教室という部分です。

 どちらも通信教育の弱点を補う対面形式のふれあいある指導を目指している点が注目されます。

 1:4形式の個別指導教室は、広報発表によれば、「進研ゼミの教材(チャレンジ)を活用し、一人の先生(コーチ)が生徒4人を指導する個別フォロー型学習サービス」であり、このスタイルは東京個別指導学院の中核事業である『1対2個別指導の新展開』で、「先生(コーチ)が生徒に寄り添い、自学自習指導と個別フォローを行うもの」とあります。

 おそらく、この東京個別指導学院の1:4という新指導システムは、進研ゼミ生だけではなく、一般生も対象とした汎用的コースとされていくことでしょう。

 とすると、貴塾と生徒獲得競争を繰り広げる新しい手ごわいライバルが、あなたの教室の横に現れる可能性がより高まっているのです。東京個別指導学院での新指導システムの導入は一気に進められるでしょうし、かたや中小学習塾750塾との連携、そして、何より新指導システムではFC加盟塾の募集も予定されており、このFC塾が新たに2017年をめどに市場に参入するということです。

 他の大手通信教育関連の会社も「通信教育と学習塾の融合」に積極的に取り組むことでしょう。

市場・環境が変わっても
変わらないものがある!

 少子化による地殻変動、学習塾業界の再編、そして、今回取り上げた「大学入試制度の改革」「通信教育と学習塾の融合」、今学習塾業界は、大きな曲がり角に来ていることは間違いありません。

 個人塾を経営する皆さんにとっては、次世代に何を残していくのか、私たちが、勝ち残っていくためには、何が必要なのか、真剣に考える時がきています。しかし、周囲の市場・環境がどれだけ変わろうと、これだけは忘れないでください。

 塾には理念があり、その理念を実現するために経営を行うのだ、と。

 私流の教育理念で言えば、「学習を売ること(学習指導)を通して、子どもたち・保護者のセルフ・エスティームを高める」。

 これこそが、これからも学習塾の付加価値になるのだと信じています。

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