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中学・高校受験:学びネット

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2013/9 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート オンフット進学会に学べ!
コンセプトは、他に類をみない“中高一貫”塾
利益は塾生に還元し、よりよい学習環境を提供

     

オンフット進学会(千葉県柏市)
代表 星野 勝弘さん

千葉県出身。県立東葛飾高校、明治大学法学部卒業。学生時代のアルバイトを皮切りに、20年以上の塾講師経験を有する。7年前にオンフット進学会を開塾。中学5教科、高校英語、高校現代文などを指導。NPO法人学習塾全国連合協議会(NPO塾全協)常任理事・千葉支部長。

 星野勝弘さんが、私立の中高一貫校のように中高を一貫して教える塾を目指して、平成19年に開塾したのがオンフット進学会。クラス授業は、高校生の指導経験があるプロの専任講師が中心に行い、中学生段階から大学受験を見据えて指導する。他塾とは差別化を図ったコンセプトが奏功し、生徒数約150人に増えた。しかし、利益は生徒に還元することを最優先とし、専用自習室、ドリンクバー、無料コピー機の設置など、塾生が勉強しやすい学習環境の整備に余念がない。

公立中高から難関大学を
目指す生徒をサポート

 オンフット進学会は、JR北柏駅北口から徒歩1分という交通至便な立地にある。オレンジのカラーが目をひく塾だ。駅前には塾は少ないものの、少し離れた住宅街のほうには多数の塾があり、激戦区となっているという。

 そんな中にあって、オンフットは、7年前に中高一貫塾というコンセプトを掲げて開塾した。中高一貫校に通う生徒を対象とした塾ではなく、主に公立の中学生と高校生を一貫して教える塾だ。代表の星野勝弘さんは、これまで公立の高校生を対象に長く講師を務め、次第に公立の中学生を担当する機会も多くなったことから、自らの経験を活かして、主に公立の高校生・中学生を対象に開塾したという。

 「公立の中学生や高校生にも、私立の中高一貫校がやっているような効率的な指導が塾でできるのではと考えていました。中学生の段階から大学受験を見据えて効率良く指導できるというのが、自分たちの大きな強みだという思いがあったんです」と星野代表。公立中学から公立高校に進学し、難関大学を目指す生徒をしっかりサポートするのが狙いだ。公立の学校では、中学校・高校別にカリキュラムに縛りがあるが、内容によっては、高校で学ぶことを中学生に先に教えたほうが理解しやすいというものもある。そこでオンフットでは、中学・高校のカテゴリー分けを取り払い、中高6年間で効率的に教えるための独自のカリキュラムを組んでいる。

 そのために大切なのは高校生を指導できるスキルのある講師だが、オンフットでは開塾当時から専任講師が星野代表を含め3人おり、現在は5人。いずれも高校生の指導歴10年以上というプロだ。

●運営のポイント
生き残るために他塾とは視点を変え、中高一貫塾に特化

少人数制。映像は使わず
専任講師が直接指導

 オンフットでは一斉授業が基本だが、個別指導も行っている。

 一斉授業は、学力別にクラス編成(1学年2〜4クラス)されており、1クラスの定員は最大でも16名だ。映像は使わず、すべてにおいて、人対人。講師と生徒とのコミュニケーションが密で、授業を担当する講師が生徒の質問に答える。進路指導も講師が直接行っている。高校部をもつ塾でも、生徒が中学を卒業して高校生になると、担当講師が代わるというケースが多いが、オンフットでは中高6年にわたって、同じ講師が一貫して担当するのが特徴である。

 「少人数制にして、生徒の学習の様子を把握しながらやっています」と星野代表。講師同士が密に連携をとり、各生徒の情報を交換し、共有する。一人の講師の印象で、やる気がない、できないと決めつけてしまうことのないよう、各講師がそれぞれの方向から、一人ひとりの生徒を見て、いい面を伸ばしながら、足りない部分を埋めていくという指導を行っているという。

 そのかいあって、合格実績が躍進。口コミで生徒が増え、さらに、塾生の弟・妹の指導を頼まれるようになり、小学生クラスも行っている。中学を卒業した生徒の約8割は高校生になってもやめずに通っているとか。ここに、他の塾との大きな違いがある。

 経理面は星野代表の友人の会計士に一任。経費についてのアドバイスを受けたり、資金繰りについて、相談したりしている。こうして、星野代表をはじめとする講師陣は、指導に専念できる体制をとっているというわけである。

●指導のポイント
中高6年を一貫して同じ講師が担当し、信頼関係を構築

●経営のポイント
経理と指導を同時に担当するのは難しいため、経理面は専門家に一任

リニューアルを繰り返し
無料の専用自習室を設置

 オンフットの一斉授業の授業料は、高校生の場合、週1回1教科で月額8,500円(50分)から。予備校と比べると、かなり安価に設定されているといえるだろう。

 しかも、資金面で余裕ができたら、最優先に塾生に還元するのがオンフットの方針。よりよい学習環境を提供するため、教室のリニューアルをほぼ2年に1回行ってきた。

 今年6月には、教室の部屋数を増やし、塾全体の面積を約60坪に広げた。同時に、3回目のリニューアルを実施。白を基調にした明るい部屋で、椅子は長く座っていても疲れにくいガスチェアを採用している。照明はLEDに変更。教室内の壁には何も貼らず、きれいに保たれている。

 特筆すべきは、開塾当初から、教室とは別に自習室を設置していること。塾の自習室というと、その日空いている教室を使うのが一般的だが、オンフットの自習室は個別ブース形式の専用自習室。高校2・3年生には専用のロッカーも用意。オンフットでの授業がない日でも学校帰りに立ち寄って、自習してから帰宅することが可能。

 さらに、オンフットでは教員室と自習室にあるドリンクバーを生徒全員が無料で利用(コップは各自持参)できる。また、高校生は受験に関することなら、コピー機も無料で利用可。他の生徒も、スタッフに頼めば、勉強に必要なものは無料でコピーしてもらうことができる。まさに至れり尽くせりの学習環境といえよう。

 「まずは、いま通ってくれている生徒を大事にし、生徒の満足度を上げることで、新しい生徒にも来てもらえているのだと思っています」と星野代表。ただ、オンフットには、生徒数をどんどん増やそうという発想はない。「しっかりと生徒を見ていくためには、講師の人数を考えると、現状くらいの生徒数が適当」。やみくもに多教室展開を図ることは、評判を落とすリスクもあると考え、慎重な姿勢だ。

 明確なコンセプトと、他にはないサービスで差別化を図った地元塾の成功例がここにある。

●運営のポイント
利益は、いま通塾してくれている生徒に還元。それが口コミでの評判につながっている

 

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