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中学・高校受験:学びネット

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2013/7 塾ジャーナルより一部抜粋

中学入試情報セミナー
2013年度 関西地区中学入試の総括

  2013年4月25日(木)/AP大阪駅前
主催/株式会社エデュケーショナルネットワーク
 
     
 4月25日(木)、2013年度関西地区の中学入試を振り返るセミナー(株式会社エデュケーショナルネットワーク主催)が開催された。講師の藤川享氏は挨拶を終わらせた後、地域別の志願者動向と推移から、中学入試の総括について、映像を用いながら説明。会場は、およそ170人の参加者で超満員となった。

講師
株式会社エデュケーショナルネットワーク 藤川 享氏

関西地区志願者動向

 大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山・滋賀の関西地区中学入試、解禁日初日の午前受験者数は1万7,816人で、昨年度比98.6%。小6の児童数19万8,000人を分母とする受験率は9.0%と、昨年と同じ数字となった。

 府県別にみると、大阪・和歌山が上昇傾向にあり、京都・滋賀が横ばいと、これまでの減少に歯止めがかかった。一方、兵庫・奈良は低下気味で、厳しい結果となった。全体的には2007年のピークから低下の一途をたどってきた受験率に、少しだけ明るい兆しが見える結果となった。

大阪

 前期入試の志願者数を昨年比でみると、最も志願者数が増えた学校は大谷の55人。その他、大阪星光学院、清風南海、明星、関西大学中等部、常翔学園、大阪国際大和田、追手門学院は増加が顕著である。

 初日の午前入試において、偏差値帯別で分析すると、偏差値50以上の学校の志願者が全体的に伸びている。一方、偏差値49以下の学校の志願者数は減少しており、偏差値50が分かれ目となっている。

 初日の午後入試が大幅に増えたのも、今年の大阪のトピックス。志願者数が増え、手続率も思ったほど悪くないことも判明し、今後も増えることが予想される。

兵庫

 昨年に続いて、全体的に減少傾向にあり低調な兵庫県。唯一のプラス要因が、共学化で敬遠されていた関西学院の受験生が戻ってきた点にある。そのような中、神戸海星女子学院、芦屋学園、雲雀丘学園が大幅な増加校として挙げられる。

 偏差値帯でみると、偏差値60から偏差値64の志願者が増えており、関西学院と神戸海星女子学院の2校の健闘が光る。全体として初日午前入試の志願者数が370人も減ったことは、他府県と比較すると、大きいマイナスとなっている。

 原因として考えられるのは、2年後の公立高校の学区制変更への期待感が先行している点が挙げられる。経済的な不況で、中学受験を見る目が厳しくなっている中で、話題の中心が公立高校の改革になり、6年一貫を中心とした私立中学への期待感を上回ってしまっている。

 また、兵庫県でも今年度よりプレテストが解禁になったが、実際には実施校が8校と少なく、盛り上がりに欠けるものになっている。実際に受験生に学校を見てもらえる貴重な機会を作れる施策だけに、うまく活用して盛り上げてほしい。

京都・滋賀

 京都の志願者数は、昨年比で23人の増加。偏差値49までのいわゆる中堅校の学校群が前年度プラスになっており、京都の中学受験の裾野が広がっているのが、大きな変化である。

 学校別には同志社女子が地元京都の受験生の他に、大阪の受験生を増やすことに成功した。後期入試を見ても、大学附属校に魅力を感じた志願者の併願受験も増えている。その他、東山、大谷、滋賀の光泉、学校改革で国公立大学を目指せる京都の龍谷大学付属平安の志願者増加が目立っている。

奈良・和歌山

 奈良は全体に減少しており、和歌山は近畿大学附属和歌山と開智の増加が目立っている。

 東大寺学園は昨年大幅に増加していたので、その反動がみられた。大阪の受験生が減ったが、京都の受験生が増えている点が興味深い。西大和学園は昨年比減少しているとはいえ、志願者数が1,300人と多い。灘・甲陽学院や大阪星光学院を受験した後、午後入試の併願校として完全に定着した感がある。帝塚山は、教室数の関係で合格者数を減らしており、入試レベルが上昇している。奈良学園と奈良学園登美ヶ丘は安定した入試となっている。ただ、両校とも専願人気の割に併願受験生の獲得は弱い。その中で、奈良学園C日程の増加は、次年度への強さを感じる。育英西は伸びたが、奈良育英は減少。立命館コース以外のアピールポイントが必要と感じた。

中学入試人気校の共通項とは

 2006年の統一入試以降の前期入試結果を継続してみていくと、雲雀丘学園・帝塚山学院泉ヶ丘・洛南高等学校附属が4年連続、大阪桐蔭・四條畷学園・近畿大学附属・灘が3年連続で受験生を伸ばしていることがわかった。そして、このような中期的な視点で見た人気校には、以下のような5つのカテゴリに分けられる。

 @京阪神大への進学がはっきりとイメージできる「難関進学校」に加えて、Aクラブとの両立が可能で、国公立大学への進学が期待できる「ソフトな進学校」への期待が膨らんでいる。また、B勉強以外のクラブ活動や習い事に制約がかからない「大学附属校」も根強い人気を保っている。その上で、C併設大学をセーフティネットとして、それ以上の他大学進学を期待させる「半附属校」も高い支持を得ている。最後は大阪学芸や龍谷大学付属平安のように、D学校改革の実行が受け入れられ、今後の発展が期待できそうな「新進校」が挙げられる。

次年度入試に向けて

 初日午前の受験率も下げ止まり、関関同立系の受験者数も盛り返してきている。また、次年度に向けて四天王寺学園と東洋大学附属姫路の2校の新設校情報も入ってきている。コースの新設、入試科目の選択制、午後入試新設などの入試制度の変更情報もぞくぞくと発表されている。また、それらを広報する説明会も各地で始まっており、合同説明会や出張説明会など、工夫されたものも展開されている。神戸山手女子ではプレテストをすることも発表されている。このような中学受験に関する話題が盛り上がることが、中学受験の裾野を広げることになるので、エデュケーショナルネットワークとしても私学のさまざまなチャレンジをお伝えしていき、応援したいと思っている。

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