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2012/7 塾ジャーナルより一部抜粋

特集 MERICセミナー
今、教育が大阪から変わる!!
大阪維新の会からの報告

  2012年6月2日(土)/主催 株式会社 MERIC
於 大阪大学中之島センター
 
 東京だけでなく、日本全国どこの地域でも話題になる橋下徹大阪市長。橋下氏が率いる「大阪維新の会」は、さまざまな議論を戦わせながら、革新的な政策を打ち出してきた。そして今回、教育に関する条例が議会に提出され、大阪教育界が大きく揺れている。何が変化し、何が起きるのか。今回、(株)MERICでは、森本一代表の教え子であり、現在、大阪維新の会 大阪市議団政調会長を務める福島しんじ氏を招き、新たな大阪の教育関連条例案を解説するという、非常に注目度の高いセミナーを開催した。

大阪維新の会の教育改革

大阪維新の会
市会議員団 政調会長
大阪市会議員
福島しんじ氏

上位下達型の組織から脱却
教育を利用する視点からの
マネージメントを可能に

 講演の前に皆様には初めてお目にかかりますので、少し自己紹介をさせていただきたいと思います。

 私は1970年に大阪市天王寺区に生まれました。地元の小・中学校そして上宮高等学校で学びました。少しずつ政治に興味を持ち、海外の大学へ進むために、2年間アルバイトをして、4年間の学費を含む全生活費を稼ぎました。その後、アメリカのウィスコンシン州立大学に入り、政治学を学びました。国連に入るためには、大学院を出ておく必要があると聞き、学費が免除されるスウェーデンのルンド大学大学院で学び、政治学修士をとることができました。

 日本に戻ってからは、まずは社会経験を積むために、人材派遣・通訳・翻訳関係の会社で営業を勤めました。その後、出身地である天王寺区から市会議員選挙に無所属で当選しました。後に自民党に所属しましたが、橋下徹氏が大阪府知事に就任し、大阪維新の会が立ち上がり、私も入会しました。昨年と今年、市会議員団政調会長を務めております。その立場から、橋下氏(現大阪市長)の教育改革が、どのような精神に基づいて行われているか、またその内容を具体的に話したいと思います。

 まず、現在の教育界ですが、日本の学校制度そのものが完全なピラミッド型の組織であることは、皆様ご存じと思います。頂点にあるのが文部科学省で、その下に各都道府県の教育委員会。そして、現場である学校です。大阪市の場合は政令指定都市ですので、大阪府の教育委員会、大阪市の教育委員会が共に存在していますが、どちらにせよ、上位下達型の組織であることには変わりません。さらに教育はサービス業でありながら、保護者など、受益者側の視点に立つことはほとんどありませんでした。市議会や府議会から発言をしても、政治の中立性に基づいて教育を行っているとの回答しか得られなかったのです。これを大阪市の条例で、生徒や保護者など、教育を利用する視点からのマネージメントが可能になるように、行政組織のあり方について、抜本的な見直しを行おうとしているのです。

 この条例を策定するにあたって、大阪維新の会の大阪府議会議員、大阪市会議員、堺市議会議員10名で、条例作成プロジェクトチームを組みました。それまでは地方自治体は保守体制が強く、各々の首長が決定権を持っており、議会はその指示に流されがちでした。そこで、この流れを一蹴し、議会や市民の声を取り入れることで、自治体や教育委員会が活性化するという点においても、今回の条例の制定は大きな意味を持っていたと考えております。

広く多岐にわたって
反映される
2つの条例案の策定

 具体的にどのような改革を考えているのか。

 ひとつ目は教育委員会への外部の関与を高める、2つの条例案の策定です。

 そのひとつは、教育行政基本条例案。まず、教育の基本的な目標を定める教育振興基本計画を策定します。それを地域の実情に合わせるために、市会の議決を得て実行するのです。これで、教育委員会と地域の人間である議会が互いの力を出し合って、大阪の教育を発展させていくことができます。また、教育委員会を委員たち自身が評価する自己評価制度も導入。市長がその結果を受け取り、教育委員会の人事に意見を出すことができるシステムです。

 もうひとつの条例は、学校のマネージメント強化と保護者・地域住民の関与を高める学校活性化条例案です。校長の外部公募や学校評価の厳格化、保護者の関与した教員評価による適正化、指導が不適切な教員への措置対応などが含まれています。特に、校長の外部公募は、マネージメント性に長けた人材を民間から採用し、学校現場の活性化に努めます。

 また、その校長がマネージメント能力を遺憾なく発揮できるように、学校長から予算要求ができる制度も組み込んでいます。各校独自の学校づくり施策ができるように、学校長に権限を渡すのです。また、学校そのものの組織力の向上として、副校長の設置や部活動の教員負担の軽減、ICTの活用なども改革案として盛り込んでいます。

 さて、公教育は公平であり、平等であるものという、提供する側からの視点で先導されています。しかし、現在の大阪市立学校では、地域的な教育格差が歴然としており、全市一律の均質的な教育を提供することができていない状況です。大阪市では24の区があり、区の中がそれぞれ6学区ほどに区切られて、通う学校を決めています。その基準は、自宅から近い学校であるということです。そこに、各地域の学力差は考慮されていません。これを撤廃し、就学する学校を生徒や保護者が自由に選択できる学校選択制を導入する。その基準は、各区でも学校長の判断でもどちらでもできるでしょう。そして、平成25年度に示される新たな行政区割りにつき、小中一貫校の設置を目指すこと。24年度に西成区で試行実施していた塾代助成事業を広く実施をすることなども、教育施策の再構築として改革案のひとつを為しています。

 この他にも小・中学への空調導入や中学校給食完備など、改革案は広く多岐にわたって考えられております。

教育行政基本条例案は可決
学校活性化条例案は
審議継続へ

 さて、この条例ですが、今年の5月の定例市議会において、教育行政基本条例案は維新の会・第2会派である公明党が賛成で可決。もうひとつの学校活性化条例案は、両会派の主張に隔たりがあるため、審議継続で7月臨時市議会へ持ち越しとなりました。

 一方、教員の再就職禁止の厳格化などを盛り込んだ職員基本条例案は、人事評価を絶対評価から相対評価へ変更するという点以外においては同意。一方、学校活性化条例案は、維新の会が校長の権限強化に絡み、教員の勤勉手当支給額の決定までを校長の裁量に任せるといったことに対し、公明党が「学校現場の混乱を招く」と反発。教員の評価基準もあわせて、まだ妥協点を見出せていない状態です。ただし、これは相対評価の考えを無理に入れるのではなく、地域の保護者やPTAが組織する学校評議会を作成し、そこで出た意見を人事で反映させる方法を意見として議会に提出して、折り合いをつけたいと考えております。

 教員の評価に関する状況に関しては、いわゆる指導力不足という先生が、残念ながら少なくありません。校長が指導し、それでも無理な場合は教育センターで指導。それでも改善が見られないならば、分限免職というシステムになっています。現在教育センターでは、1年間の再教育機関を設けていますが、半年に短縮することを提案しています。教員の評価には保護者の意見を入れていくことなどを条例案に導入し、見直します。

 大阪維新の会は、安倍内閣設立時に実現できなかった教育改革を、このように国ではなく、地方自治体から実践。日本の教育全体を変化させようとしています。今回打ち出された数々の改革案は、大阪のみならず、日本全体の教育を変えていこうとしています。

福島しんじ大阪市会議員

プロフィール
1996年 ウィスコンシン州立大学 政治学学士(アメリカ)
1998年 ルンド大学大学院 政治学修士(スウェーデン)
2003年 大阪市会議員 初当選
2007年 大阪市会議員 2期目当選
2011年 大阪市会議員 3期目当選

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