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2012/5 塾ジャーナルより一部抜粋

新しいエンジンを注ぎ込む「第二創業」という事業承継

第1回 「第二創業」へかける後継者の覚悟とは

大咲 元延 (おおさき もとのぶ)
学生時代からはじめた英会話教室を経営するなかで数多くの取り組みを実践し、独自のノウハウを確立。さまざまな業種の中小企業の開業・経営・集客などのコンサルティングを行う一方、年間50回を越す講演会やセミナーで全国を回っている。中小企業診断士、書店経営者。趣味は、合気道、遊書。 著書は「小さなお店でガッチリ稼ぐ法」ほか。
URL: http://www.oosaki-k.com/

人は新しいことに順応する

 携帯電話が一般に普及し始めた頃のことです。60歳代の男性が、「ワシは、家で目の前の電話が鳴っていても取らへんねん。携帯電話なんか絶対に持たへん!」と言っていました。

 数ヵ月後、その男性と会うと、「電車に乗っとったら、着メロの“与作”が鳴りよんねん。ワシのかと思ったら、隣の人のやってん」とニコニコと話していました。絶対に持たないと言っていた人が、喜んで利用する。人は、言うこととは裏腹に、新しいことにはすぐに順応するということです。

企業の寿命は10年

 以前、企業の寿命は30年と言われていました。企業を取り巻く環境が変化していくため、一つの業種や業態でやっていくのは、30年ぐらいと考えられていたからでしょう。

 しかし、今や時代の変化は、20年前、30年前とは比べものにならないくらい早くなっています。企業の寿命は10年と言い換えても過言ではありません。その時代に合わせて変化をしなければ、生き残っていくことは難しいといえます。

旧来の体制では難しい

 会社として、存続していくために、自社で扱う商品やサービスを時流に合わせた形で変化させたり、販売方法や販売先、商圏などを変えたりする必要があります。かつて紡績業で隆盛を誇っていた会社が化粧品メーカーに転換、鉄鋼会社が教育産業に進出、こういう事例はたくさんあります。

 ただ、社内の体制が旧来のままだと、なかなか踏み切れないのも事実です。変化が必要と頭ではわかっていても、今までの取引先やお客様への遠慮が、高いハードルになっています。

 しかし、冒頭の携帯電話の例にもあるように、人は、最初は抵抗があっても順応します。変化したことを喜んでいるかもしれません。今が勇気をもって変化する時期です。

世代交代の時期

 団塊の世代の経営者が、そろそろ第一線を退く会社が増えてきています。ご自身で創業された方、先代から引き継がれた方、さまざまです。

 この人たちは、1990年前後のバブル期という、ある意味恵まれた時を過ごされています。その時期を頂点として、あとはいくら頑張っても坂を転がり落ちるのを止めることは困難でした。バブル期の何をやっても当たる、何を売っても売れていく時を知っているだけに、今の状況を口惜しく感じています。

起業家精神で「第二創業」

 この時期に、後継者として事業を引き継ぐ人の多くは、知識も豊富、IT活用もうまい、グローバル感覚にも優れています。一番いいことは、バブルの時代を知らないことです。今が底だとしたら、上がっていくしかありません。進取の気概をもって、何をどうやってもいいということです。

 「第二創業」とは、自分が新たに起業するという考えで、事業承継をするということです。単なる後継者ではなく、新しい視点をもった起業家精神で事業を組み立てなおすということです。そういう風に考えると、今の時代、結構面白いのではないでしょうか。

後を継ぐのはありがたいこと?

 就職が難しい今の時代において、生まれた時から継ぐべき仕事があるというのはありがたいといえます。しかし、後継者となることは、本人にとっては職業の選択がないという苦悩でもあります。他人が無責任に、親の後を継ぐことが当然のことだいうのは間違っています。本人にとっては一生背負っていくことであり、結婚相手、子供などにも大きくに関係してくることだからです。

 事業承継を考える際に、今一度自分に問い直していただきたい4つの項目を挙げてみました。この中の一つでも是とできないものがあれば、よく考え直してみることが必要でしょう。

運命だと覚悟できるか

 事業は、規模にかかわらず社会の公器であり、さまざまな会社や人が関わっています。事業承継をするということは、これらをすべて背負うことになります。

 生きていく中では、自分の力ではどうしようもない大きな力によって動かされている、運命とでもいうものがあると感じることがあります。それに反発も可能ですが、自分の運命であると思えたのなら覚悟を決めることです。これを昔の人は「肚がすわる」と言いました。「肚がすわる」と自分でも思っていないほどのパワーが出ます。事業は、肚がすわり、ここぞという時に出るパワーをもっていないと、いずれほころびが出てきます。

 塾の事業承継においては、経営への情熱と同じくらい教育への情熱が要求されます。単に今の学校教育などへの不満を口にするだけではなく、では自分にどのようなことができるのかを身をもって示さないと周りの人を納得させることはできません。

 教育は、今すぐに出る結果よりも数年後から数十年後にその結果が出るという、他の事業とは少し異質の面があります。これは考えようによっては、恐ろしいことでもあり、素晴らしい事業であるといえます。これを成し遂げることが自分の天命だと思えなければ、社会にとっても不幸なことになります。

さまざまなことにチャレンジできるか

 どの時代でも事業はチャレンジの連続です。ましてや今の時代、日々チャレンジをしていかないと生き残りは困難です。今シリーズのテーマである「第二創業」はまさしくこれを意味しています。先代がやってきた事業を、同じやり方で同じ商品を同じ顧客に販売していこうというのは無謀とさえいえます。一度ぶち壊して新たに作るくらいの気概を持っていなければいけません。

 失敗は避けなければなりませんが、リスクのないチャレンジはありません。そのための知識と情報を集め、知恵を磨くことは最低限必要です。そのうえで胆力をもつことがプロ経営者に求められることです。

障害を断ち切れるか

 社内には、先代とともに働いてきた古参社員がいます。彼らには、さまざまな成功体験が詰まっています。それが役に立つ時もありますが、好景気の時の体験は、障害になることのほうが多いようです。

 社外の取引先や顧客にも、先代の人柄ややり方を求める人がいます。これらのしがらみをどのように断ち切るかが、今後の事業に大きく関わってきます。これには、先代社長の協力も必要になります。

 圧倒的パワーをもつことができるか

 社長と副社長の差は、副社長と一般社員の差の何倍もあるといわれます。トップにはそれだけの権力と責任が集中しているということでもあります。ここでいう圧倒的なパワーとは、権力ではなく本人から醸し出される魅力という力を指します。

 経営について学んだり、人脈を作ったり、新商品の発想をしたりと、社長業は24時間年中無休です。自分の周り360度にアンテナを張っていなくてはいけません。これは、脱サラをした人が一番びっくりして、自分にはできないと投げ出してしまう理由のトップに挙げられるほどです。社員を圧倒できるパワーをもつ覚悟ができるかを、自分に問うてみてください。

 ある経営セミナーに参加した時、さまざまな業種の約30名の方が参加されていました。参加費は、一人約40万円のセミナーです。学習塾経営者も参加されていました。他の社員よりも圧倒的なパワーをつけるには、自分への投資を惜しまないという考えは素晴らしいと感じました。この方は、「自分は教育者であると同時に経営者でもある。そのためには、今まで学んでこなかった経営やマーケティングについて積極的に学ぶ必要がある」といわれていました。

 私も以前、塾経営者を対象としてマーケティングセミナーをしましたが、経営について学ぶ姿勢に欠けている方が見受けられました。

 これからは塾経営者といえども、経営の勉強は絶対必要です。後継者となる方は、肝に銘じておいていただきたいものです。

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