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2011/5 塾ジャーナルより一部抜粋

『価値組』学習塾になるNo.1戦略  強者の戦略編

第1回 弱者に攻めさせない「ミート作戦」

大咲 元延 (おおさき もとのぶ)
学生時代からはじめた英会話教室を経営するなかで数多くの取り組みを実践し、独自のノウハウを確立。さまざまな業種の中小企業の開業・経営・集客などのコンサルティングを行う一方、年間50回を越す講演会やセミナーで全国を回っている。中小企業診断士、書店経営者。趣味は、合気道、遊書。 著書は「小さなお店でガッチリ稼ぐ法」ほか。
URL: http://www.oosaki-k.com/

敵を知り、己を知らば、百戦危うからず

 ランチェスター経営戦略には、「弱者の戦略」と「強者の戦略」があると述べてきました。昨年1年間は、「弱者の戦略」について書きました。企業の大半は弱者であるため、今の経済状況の中でどのようにしたら生き残ることができるのかをご紹介しました。
今年は、競争相手である強者は、どのような考えを持って経営をしているのかを考えてみたいと思います。「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」の言葉通り、大手の戦略を知ることは重要です。今回は強者の立場で書きすすめていきます。皆さんは、それに対して、どのように対処すればいいのかを、昨年述べた「弱者の戦略」から考えてみてください。

攻めさせない戦略

 「強者の戦略」第1回目は、「ミート作戦」です。「弱者の戦略」では「差別化」が基本戦略であるのに対して、「ミート作戦」が「強者の戦略」の基本戦略にあたります。「ミート」とは、英語の「出会う」という意味ですが、ここでは「応戦する」ということになります。弱者の戦略は、攻めが中心であるのに対して、強者の戦略は守りが中心になります。弱者に攻めさせないことがポイントです。
強者である大手チェーンの進学塾は、テレビなどで宣伝しており塾名の認知度が高いという圧倒的なブランド力を持っています。また、資金面や人材でも中小規模の塾とは比べ物にならない強さを持っています。ただ、細やかさに欠けるというなどの弱点がある場合も多く見受けられます。

速やかな対応が重要

 弱者である中小塾では、「1点集中」など、狭い範囲のところに少ない力を集めて攻めてきます。それに対して、強者の塾はどのように対処するのかということです。「ミート作戦」とは、弱者の差別化を消滅させるためのものであるとともに、「攻めさせない」という強者の意志のアピールでもあります。
強者が繰り返しミートすることによって、弱者をあきらめさせる効果を導き出します。ただし、「ミート作戦」は速やかに対応しなければ意味がありません。遅れれば遅れるほど、弱者の差別化が発揮されてしまうからです。

情報の共有

 差別化は、ひとたび勢いがつくとなかなか止めることは難しくなります。そこで、「出鼻を叩く」ことが求められます。弱者が「差別化」戦略を取り始めるやいなや、ミート作戦でもって、応戦するようにすべきです。そのためには、他塾の情報収集と顧客の状況を把握しておくことと、スタッフ全員がそれらの情報を共有しておかなければなりません。

自分の弱点を知る

 強者はブランド力があるといっても、最終的に顧客が選択するときの基準は、人間関係ということがよくあります。名前を背負っているから強いという半面、それに頼りすぎたり、それをかさにきた態度になってしまったりという弱点を有しているのも事実です。弱者が突いてくる差別化はそこです。
自分の弱点をよく知り、顧客の情報や組織化を図り、社内外に情報のネットワークを作っていくことが、ミート作戦の成功につながります。

個別指導塾の新規参入

 地方都市にあるA進学塾。市内に7教室を展開しています。他塾は、個人で経営されている方が多く、A進学塾は、この地域では強者といえます。そこへまた一つ個別指導を前面に押し出したB塾が参入してきました。講師と生徒が一対一の完全個別指導塾です。受講料もこの手の塾としては低価格を提示しています。一人ひとりの生徒に応じた指導をやっていきますというのが謳い文句です。
個別指導をしている塾では、一人ひとりに応じた内容をしているといっても、実際に教室には数名の生徒に講師が一人という塾であったり、生徒がパソコンに向かって自分の課題を解いているという塾であったりと様々です。完全に一対一というのは、なかなか経営面で成り立たせるのは難しいというのが現状です。自分の子供だけを一人の先生が見てくれるというのは、生徒の保護者としてはありがたいのでしょうが。

自分の塾を見直す

 A進学塾では、少人数クラスと個別指導クラスをはじめ、今年度から小学校で完全導入された小学生英語クラス、理科実験クラス、数学徹底学習クラスなど多彩な受講体制をとっています。講師を教室間で移動させることができるという多教室展開のメリットを最大限に活かしています。
ここでの個別指導クラスとは、2〜3名の生徒に対して講師が1名という体制です。もちろん生徒一人ひとりに応じた内容での指導であるのは言うまでもありません。保護者の希望によっては一対一のクラスもありますが、どうしても割高になります。B塾の受講料と単純に比較すると高いですが、こちらは長年経験のあるプロ講師の指導であることを考えると、納得してもらえるのではと考えています。

基本戦略を立てる

 B塾は、低価格と完全個別指導であることを前面に出した広告宣伝活動をしてくるようです。弱者の差別化戦略で考えると、当然のやり方です。それに対してA進学塾は、どういった宣伝活動をすることが強者の戦略の「ミート作戦」になるのでしょうか。
まず、宣伝活動では、@個別指導を始めさまざまなクラスがあること、A長年同地で指導をして有名校への進学などの指導実績が上がっていることの2点を基本戦略として決めました。
チラシには、生徒はたくさんのクラスの中から自分に合ったクラスを選ぶことができ、途中のクラス変更も可能であることを書きました。そこで各クラスの特徴を詳細に書きました。在校生の特典として、理科クラスや数学クラス、小学生英語クラスなどの受講に際しては、割引制度があることを強調しました。スーパーやホームセンターのチラシが、たくさんの商品を掲載していると思わず見入ってしまうあの心境です。このチラシを見れば塾選びに悩んでいる保護者にもA塾の全貌を理解してもらえると考えました。

保護者に理解してもらう

 次に、A進学塾の教育理念や指導方法、指導実績を書いた小冊子を作成しました。電話での問い合わせや説明を聞きに来塾された方に渡すものです。自分の子供を通わせる塾を選ぶ時、保護者はチラシの隅から隅まで読みます。どこかで自分の気持ちを納得できるものを探しているのです。こういう方に小冊子を渡すと、じっくりと読んでくれます。塾のことを深く理解してもらう効果があります。
この小冊子は、在校生の希望者にも渡すということを教室ニュースで書きました。在校生および保護者の口コミを誘発する考えです。
講師は、生徒との個人的なコミュニケーションも今まで以上によくとるように徹底しました。やめて他の塾に行くのを防ぐためです。保護者面談も希望者だけではなく、学期ごとに全生徒対象に行うようにしました。いかに生徒一人ひとりに眼を向けているかを強調しました。

塾での「お得感」とは

 強者の「ミート作戦」とは、弱者の戦略を包含するものでなくてはいけません。弱者が個別指導を前面に宣伝してきたからといって、それだけに応じるのは強者の戦略ではありません。もっとドンと構えて、「それもあるが他にもこんなにありますよ。さあどれを選ばれますか?」と保護者に対して、どちらが本当に「お得」なのかを提示しなければいけません。ここでいう「お得」とは、「あなたの大切なお子様にとって、今どのような環境でどういう教育をしてあげることが本当に将来的に役立つか」ということです。決して価格競争でいうところの「お得感」でないことはいうまでもありません。
強者にこのような戦略をとられた場合、弱者はどのような戦略をとればいいのでしょうか。一度考えてみてください。

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