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2011/5 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート ゆうがくセミナーから学べ!
経験でつかんだ大手の弱点 逆手にとって自分流

 

ゆうがくセミナー(神奈川県秦野市)
塾長 窪田 眞広 さん

 昭和36年1月生まれ。
法政大学卒業後、家庭教師・私立中高の非常勤講師を経て、私立中高の教師に。その後、学習塾業界に入る。教室長・ブロック長を経て独立開業。この道22年。
2006年12月に妻と死別し、現在、経営者・講師・父親・母親の4役をこなす多忙な日々を送っている。趣味は、映画鑑賞・パソコン・ドライブ。

 
     

 駅前は激戦区と決まっているが、ゆうがくセミナーがある小田急小田原線「渋沢」駅前も例外ではない。大手塾の看板がひしめく中、塾長の窪田眞広さんは開塾から7年、5周年に1回チラシを打っただけで、コンスタントに生徒80人を集めてきた。その要因、一言で言うなら、目のつけどころが「大手の逆」なのである。開塾前、18年間をさまざまな塾で教え、その強みと弱点を知った。だからこそできる、あたふたしない自分流学習塾を取材した。

答案を返してから始まる
塾内テストの真の目的

 駅に降り立てば、その街の印象が伝わってくる。小田急小田原線の渋沢駅から広がる街並みは美しくスマートだ。ゆうがくセミナーの窪田眞広塾長によると、「山手は新興住宅地で人口も増えている」とのこと。中堅〜高所得層が多くを占めている。いわば、駅前に学習塾が林立する典型的な街である。ざっと数えただけでも7〜8件の塾が看板をあげている。

 そんな環境に、ゆうがくセミナーが新規参入したのは7年前。生徒数16人でのスタートだったが、現在はその5倍に。「塾を開いてくれませんか」と、かつて教えていた大手塾の保護者が、言葉をかけてきたのがきっかけだった。これほど塾がある場所で「開いてくれませんか」と請われるには、それなりの理由があるはず。まずは、その運営手法を聞いてみた。

 窪田さんは「大手にはできない『最後まで見る』ということをやっています」と。例えば、どこでもやっている塾内テスト。ゆうがくセミナーでは、採点後に個人成績表を作成して生徒に渡す…だけでは終わらない。@赤ペンで添削、採点し、答案を返す(1回目) A生徒は間違いを訂正した答案を再提出 B再提出答案を緑ペンで再び添削し、個人成績表とともに「返却専用封筒」に入れて返却(2回目) C家庭で確認印を押してもらった返却専用封筒を回収…というように、決して「やりっ放し」にさせず、家庭への配付漏れもないのだ。

 また、幅広い地域からさまざまなレベルの生徒が通ってくるため、定期テスト対策は進度の異なる個別プリントをつくっている。ベースは集団授業(1クラス12名編成)だが、テスト前はプリントを使った添削指導に切り替えるため、補助員を増員して、対応している。

 成績が振るわない生徒に対する配慮もみせる。「できない」というコンプレックスを生徒自身はもちろん、周囲にも抱かせないよう、学習補完システムを使っている。自学自習タイプのインターネット教材だ。家庭での学習を習慣化させ、苦手科目、苦手意識を払しょくすることは、生徒間関係にも影響をもたらすからだ。こうした徹底的、かつ、こまやかな指導が激戦区で「塾を開いてくれませんか」と言わしめた理由のようだ。

●指導のポイント
@のみ込めるまで根気強く指導し、それが(ペン色で)見える形に工夫する。答案は生徒にとっては頑張った証し、保護者には丁寧さの証しになる。
Aやり直し、再提出、そして最後までやり遂げることが当たり前。と思える環境づくりをする。

チラシより
確実に生徒が増える
紹介制度

 毎年、年明けに地元ミニコミ紙に小さく広告を出す。それがゆうがくセミナーの年間を通しての唯一の広告だ。チラシは一切使ったことがない。「不特定多数を相手に広告費をかけるよりも、在籍する生徒にお金をかけたい」というのが窪田さん流だ。

 「生徒にお金をかける」と、2つの効果があるという。ひとつは人件費や教室の賃借料、その他設備費を充実させることで、直接的な口コミ効果を上げるという効果。いまひとつは「フレンドシップ割引」と名付けられた紹介制度の効果だ。

 「フレンドシップ割引」とは、通塾生の紹介を受けて入塾した生徒と紹介した側の両者に授業料を割引くというもの。1人の紹介に対し、毎月1,050円を1年間割り引く。2人、3人と紹介すれば、紹介生徒の授業料はどんどん割り引かれるわけだが、教室のスペースや集団授業の人数を12人と決めていることもあって、増加数はある程度予想できる範囲でなければならない。そこで、月に1回のキャンペーン期間を設定している。

 「何万枚チラシを出しても、反応があるのはそのうちのわずかで、入塾する生徒はさらにそのうちの一部。その点、紹介制度は確実に生徒が増える」と、堅実派の窪田さん。これも大手の圧倒的な広告量に対する逆手の発想と言えなくもない。

 保護者にもこまやかな対応をとっている。保護者会や年3回の定期保護者面談はもとより、希望する保護者にはさらに3回の面談を行っている。併せて、週1回の保護者宛てにメールマガジンを配信し、塾長の考え方や教室の様子を伝えるエピソードを添えている。

●経営のポイント
@大手の広告量に対抗するより、紹介制度で授業料を割り引き、顧客満足度を刺激する。
A面談やメールマガジンは、保護者との接点をもつ好機。ツールを活用し、話題を提供すれば、口コミ効果が期待できる。

講師の安定性が
生徒の流動防ぐ

 他塾への生徒の流出要因はさまざまだが、その一つに講師の交代が挙げられる。大手塾は数多くの講師を抱えているため、講師の急な病欠などへの対応も素早い。交代要員が確保できていることは何といっても強みである。

 ところが、交代することに慣れてしまうと、「交代」に抵抗がなくなってくるもの。配置転換などで、1年ごとに担当講師が代わったり、年度途中での交代も珍しくない。生徒の側から講師とそりが合わないと教室を変わることはあっても、塾側の都合で、特に受験生クラスでの講師交代は、生徒や保護者に不安を与える。そして、不安が不満に変わるのは一瞬なのである。

 ゆうがくセミナーでは、集団授業を常勤講師3人、非常勤講師1人で受け持っている。常勤、非常勤ともここ数年固定メンバーで、うち一人は窪田さんの教え子だ。「高額な給料は出せないが、週2日の休みと有給休暇もきちんと取ってもらっている」など、講師の安定確保には気を遣っているようだ。

 「気心の知れた」関係が塾長と講師間にあることは、普段の授業以外の面でも生きてくる。ゆうがくセミナーではイベントも多く取り入れている。楽しみがあってこそ、厳しい勉強にも耐えうるという考え方からだ。そんなイベントも気心の知れた講師となら、上手くいくというもの。

 例えば、夏期、冬期合宿は近隣のホテルで行われるが、朝から晩まで添削スタイルで、内容の濃い演習をみっちり行う。そして、最終日にはディズニーランドで一日を楽しむといったふうである。合宿でも「最後まで見る」指導は徹底されている。全員が割り当てられた課題を終わるまで、担当者には添削用の4色ペンを持たせてチェックリストも活用。窪田さんは叱咤激励を繰り返す。「『終わらせないと最終日のディズニーランドに連れて行かないぞ!』と言うと、よく言うことを聞きます」と笑う。

 開塾から7年目を迎え、地盤固めは終わった。教室を任せられる人材が育てば、教室展開を考えていきたいという窪田さん。どれほど大手が生徒を集めようと、そこに強みと弱点がある限り、「逆手にとった自分流」の教室運営は生き残っていく。そう確信させてくれた塾だ。

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