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中学・高校受験:学びネット

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2010/11 塾ジャーナルより一部抜粋

セミナーレポート 英泉塾から学べ!

 

英泉塾(埼玉県さいたま市)
塾長 安田佐和子さん

早稲田大学教育学部国語国文科卒
高等学校国語教諭を経て、1981年英泉塾を設立

 

塾激戦区で勝ち残る自信大!
30年間培った本物の教育を提供

 塾激戦区のさいたま市武蔵浦和。駅前には大きな看板が掲げられ、大手から個人塾まで大小さまざまな塾が乱立している。その激戦区からわずかに離れた住宅地にある英泉塾は、派手な広告宣伝は行うことなく、地域に根ざし、口コミで評判を広げてきた老舗塾だ。時代の流れに流されず、自分の信じる教育方針を貫いてきた安田佐和子塾長に、英泉塾の歴史とこれからの進む道をインタビューした。

塾が市民権を得る以前から
生徒の能力開発を実践

 浦和にあった家の庭にプレハブの塾舎を建て、近隣の子どもたちを対象に勉強を教え始めたのが約30年前。生徒数人から始まった塾は、数ヵ月で30人を超す塾生が集い、わずか2年で100人の生徒を抱える人気の塾へと成長した。大きな広告宣伝を行ったわけではなく、生徒や保護者の口コミで塾生を集めた塾──これが安田佐和子塾長が率いる英泉塾の基礎である。

 「塾創立当時から目指していたのは、本当の教育で子どもたちを育てるということでした」

 そう語る安田塾長は、まだ塾が教育界の中で大きく扱われていなかった時代に、自塾の教育理念を打ち出した。

 『生徒一人ひとりを生かす教育』

 生徒の個性尊重は、今では多数の塾や学校が重視している考えだが、当時は全くと言っていいほど浸透していなかった。その時代にこの信念を基礎に据え、子どもたちの持てる能力を最大に引き出すことで、多くの生徒の心をつかんだのだ。

 現在、生徒数は2教室で約250人。中浦和教室は駅より徒歩1分と近距離だが、内谷教室は駅から少し離れた住宅街に位置している。ともに塾舎近隣に小・中学校があり、流動的な景気情勢にもかかわらず、30年間、一度として塾生が減ることなく、安定した生徒数を保っているという。

 現在では、安田塾長自身は第一線を退いており、保護者との面談やスタッフの育成のバックアップに回っている。実際に指導を行っているのは、安田塾長が育てた副塾長や4人の専任講師やスタッフたち。皆、「本物の教育を生徒たちに」という理念のもと、日々教壇で檄を飛ばしているのだ。

●運営のポイント
1.事業主ではなく教育者として、本物の教育を子どもたちに与えていく
2.教育理念をしっかりと持ち、生徒との信頼関係をつないで、流動する社会情勢の中でも安定した塾生数を保つ

すべての教育の基本となる
国語力の重視と一斉授業

 英泉塾で受け入れているのは、小学3年生から高校生まで。高校生は個別指導のみだが、他の学年では基本的に一斉授業を行っている。無論、生徒の習熟度にも差が出ることになるが、それもまた勉強であると安田塾長は語る。

 「誰かが理解できないなら、その子の理解を待つことも大事です。一斉授業は人間的にマイナスになる競争心を煽るのではなく、お互いに切磋琢磨し、心の成長を促すことができると私は考えています」

 心の成長のために取り入れているのが『俳句』である。春を題材にした俳句を宿題に出すと、「母とともに、春の野道を散歩しながら考えました」と笑顔で語る生徒もいる。

 この俳句をはじめ、国語力の育成を重視しているのが、英泉塾の特徴のひとつで、小・中学生の必須授業にも指定されている。近年、海外で習熟レベルの高い国ほど、国語の授業が熱心であるという結果が出ているが、その何年も前から英泉塾では国語を重視し、成績アップを図っていたのだ。

 また、成績向上のために行われているのが、「非常識なほど」と塾長自身が語るレベルの勉強量である。実績ある密度の濃い授業が行われるのはもちろんだが、その授業数は中学3年夏期講習で300時間/月、平日でも週7日間、一日に2〜3時間の授業が行われる。さらに、宿題も出されるが、この宿題に対する子どもたちの感覚が以前と違ってきたと安田塾長は嘆く。

 「集中力が低く、解けない問題が出てくれば、諦めてしまいがちです。物質的に恵まれた環境が、学習する意欲を奪ってしまうのでしょう。そのため、塾では教室に絵画を掲示したり、クラシック音楽を流したりなどして穏やかな環境をつくり、生徒の精神を落ち着かせ、集中しやすくしています」
こうして落ち着きを得た生徒を授業に集中させるのが、腕の良い講師陣。声に強弱を付けるのはもちろんだが、内容は「難しいことをやさしく教える」を基本にしている。難しい問題でもやさしいと感じればやる気が起こり、理解につながる。新たな教材でこの勉強の形を身に付ければ、生徒の学習能力は格段に跳ね上がるのだ

 このような知識や技術を持つ先生を生徒たちは尊敬し、礼儀を正して教えを乞う。この流れが生徒だけでなく、講師たちをも成長させるのである。

●指導のポイント
1.すべての学習に必要な国語力を重視し、必修授業とする
2.感受性や表現力を養うため、俳句創作・作文といった表現活動を取り入れる
3.上質な講座と膨大な学習時間で、生徒の知識の定着と応用力を身に付けさせる

出合って感動…
新教材の導入で上を目指す

 成績アップには定評のある英泉塾だが、近年、そのレベルアップの壁にぶつかっていた。生徒の個性や環境の違いで、一人ひとりに同じ力を与えるのが非常に厳しくなってきたのだ。これを乗り越えることができる教材はないか、と安田塾長が模索していたときに出合ったのが、熊本の慶応スクール(冨永賢宏代表)で開発された『即アップミラクル』という教材だった。

 塾長と同様に、この教材に感銘を受けた安田卓史副塾長は語る。

 「私たちが英泉塾でやってきた指導法をシステム化し、子どもの自立心を促す点も押さえている、慈愛に満ちた教材だと感じました。セミナーで内容を知り、即、導入を決意したのですが、導入後には偏差値50程度の生徒が、数ヵ月で学年1位になるほど素晴らしい教材です」

 この教材を基本に、演習と暗記を繰り返す授業が行われている。週7日では、4日かけて理解し、それを3日かけて演習する。理解から応用問題を解くという成功経験を積むことで、生徒の学習意識が向上、成績も目に見えてアップしていくことになる。

 「教育の基本は各教科の本質を伝えること、それが子どもたちの向学心に火をつけ、能力や人間的成長を促します。このブレない指導方針は今後もつないでいきますが、今回の新教材や若い人材の新たな力などを続々と取り入れることで、さらに良い教育が行える塾となるでしょう」

 そう語る安田副塾長は、塾長から次世代へ運営が移行しても、指導方針は揺るがないと胸を張る。そしてその上に、新しい講師陣の若い力が強く根を張るから、他塾が進出してこようとも負けないという確固たる自信を持っている。

●指導のポイント
1.自塾の指導をシステム化したような教材『即アップミラクル』を導入し、指導に生かす
2.レベルの高いことをやさしく教えることで、生徒のやる気をアップさせる

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