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2009/11 塾ジャーナルより一部抜粋

京都私塾連盟定例会
特別講演会「あなたの塾は勝ち組ですか?」

  2009年9月9日(水)/於 京都KPC会館(京都市右京区)
主催 京都私塾連盟
 
     
不況の深刻化で学習塾業界を取り巻く環境は厳しさを増しているが、こういうときこそ原点に立ち返り、足元を固めていきたい。「ソフト面の充実」を今年のテーマに掲げる京都私塾連盟は9月9日(水)、PS・コンサルティング・システムの小林弘典氏を講師に招き、特別講演会を開催した。小林氏は25年間にわたるコンサルティング経験から、「健全な塾経営」のための基本方針を5つ挙げている。講演では、その一つひとつを具体的に解説し、塾長が明日から取り組むべき課題を示した。

 京都私塾連盟はおよそ60人の会員が参加し、教育講演会や各種研修会など、活発な活動を展開している。今年2月にはNPO法人名古屋交流分析協会京滋支部TAコーチング協会を設立し、コーチングの資格取得にも力を入れている。また、昨年は付加価値創造プロジェクトを立ち上げ、施設設備などハード面においてさまざまな提案を行ってきた。今年はソフト面の充実を目指し、多彩なゲストを招いて特別講演会を連続して開催する。その第1回目が、今回の講演会である。

 講演会は京都私塾連盟の畑秋宏氏が司会を務め、松井博美会長が開会挨拶を述べて始まった。松井会長は、9月から各地で開催されている私立学校の塾対象学校説明会について言及し、学校ごとに担当を決めて連盟ホームページの掲示板にレポートを掲載していることを紹介。「説明会に行かずとも最新の情報が得られる画期的な試み。学校の特色や選考基準など、生徒・保護者に的確な情報を伝えるのが我々の役割。有効活用していただきたい」と述べた。
続いて、講演会が行われた。

「あなたの塾は勝ち組ですか? ― 健全な塾経営のために ―」
PS・コンサルティング・システム 小林 弘典氏

 トップの仕事とは、大きな意味で戦略をきちんと決め、実行するように指示すること。そして、実行されているかどうかを確認することです。

 学習塾は中小企業であるため、塾長がプレイングマネジャーになり、トップとしての仕事ができていないケースが多くあります。しかし、塾を発展させるためには、塾長がトップマネジメントの仕事を意識的に行わなければなりません。そのために、まず戦略策定の前提となる「当たり前のこと」を実行していただきたいと思います。それは「健全な塾経営のための5つの基本方針」です。以下、順に解説していきます。

(1)5年後の需給の状況を予測し、必要な準備を始める

 一般的に中小企業は目先の仕事に追われて先のことを考える暇がありません。塾の場合は次の生徒募集をどうするかに追われて3年先、5年先を考えられない。しかし、目先のことしか考えないと、他の人がやっている「いいもの」だけが目についてしまいます。

 例えば、昔ならパソコン教室。今なら映像教材でしょうか。確かにこれから映像教材は主力になると思われます。ただし、どういう使い方をしたら将来的にも使えるものになるのかを考えておかなければ、今がいいからと後発で入っても時代は終わっているかもしれません。社会の動きをいつも勉強しておく必要があります。

 ネットの双方向性が今後どう発展するのか。私たちにとって、相当大きな課題です。3〜4年前と比較して、子どもたちのパソコンの使い方は大きく変わりました。これから先も変わるでしょう。それを予測しておかなければ大変なことになります。すでに生徒の募集方法は変化しています。ハイレベルな中学受験塾では、チラシよりもホームページで検索して応募してくる生徒のほうが多くなってきました。彼らの家庭の所得とチラシで集まる生徒の家庭を比較すると、おそらく数百万単位の差があるはずです。とすればチラシよりもホームページに力を入れたほうがよいということになるかもしれません。ただし、広告宣伝は複合的・立体的でなければ効果が少ないので、よく考えていただきたいと思います。

(2)地域の競合のどこよりも子どもたちの成績を伸ばす

 成績を上げるための「オリジナルに近い」方法論を持つ必要があります。単に「成績を上げます」では通用しなくなってきているからです。

 成績伸長の3法則は、量(時間)・意欲・生活の規則性です。では、塾では何ができるのか、を考えてください。「量」の面では「うちは週6時間やらせます」と言い方ができるし、「意欲」はコーチングもひとつの手法でしょう。「生活の規則性」も大きな要素です。全国学力テストの結果から、生活時間帯がしっかりしている子どもは成績がよいことがわかりました。朝食を食べるか食べないかで、最大20ポイントの差が出ています。しかし、塾だけでは無理があります。家庭にもある程度協力してもらわなければなりません。家庭でできないのであれば、家に帰ったらすぐ塾に寄越してもらうなど、「3法則」をふまえて、塾独自の方法論を持つしかありません。

 例えば、「成績を上げるためにうちはノートを重要視しています」というのもよいでしょう。具体的に、「B5版何mm罫のノートを使用し、この教科はどういう書き方をして、何色の鉛筆を使う」など、ルールをつくって指導する。妥協を許さないようなノートづくりで成績を伸ばす方法が考えられます。しかしそのときに、保護者から「英語のノートづくりが学校とは違うから学校に合わせてください」などと言われると、普通は妥協してしまう。重要なことは妥協せずに徹底することです。

 私たちは、成績を伸ばす専門家です。独自の方法論をもって結果を出さなければなりません。成績を伸ばす基本方針を明確にしてください。

(3)塾生・保護者と密接なコミュニケーションをとる

 塾のお客さんは子どもと保護者です。そのどちらともうまくコミュニケーションがとれないと伸びません。考え方としては、塾の客は保護者であり、一人ひとりの講師にとっての客は子ども。そう考えてコミュニケーションをとればよいと思います。講師が子どもに好かれないと生徒は増えません。しかし、塾がお母さんに信頼されないと退塾率が高くなります。

 では、保護者とどうコミュニケーションをとるか。保護者面談、電話、メールなどさまざまな方法があります。なかには毎日電話をかけている塾もありますが、話のネタがなくなったり、長話になると親が嫌がるケースも出てきます。

 電話の場合に一番よい方法は、「お母さんから褒めていただけませんか」とお願いすることです。中学生ぐらいまで、特に小学生の子どもは親に褒めてもらうことが一番嬉しいことであり、親にしても子どもが褒められると嬉しいに決まっています。ですから、「今日はこんなことがありました。私も褒めておきましたが、お子さんはお母さんから褒められるのが一番嬉しいと思います」と伝えます。これなら3分で済みます。電話するのは2ヵ月に1回でかまいません。子どもの良い点を探し出し、親に依頼する形で電話するのが一番効果的です。

(4)職員との意思の疎通を図る

 プレイングマネジャーの塾長は、エースで4番バッターで監督です。しかしエースで4番がいくら活躍しても野球は勝てません。同様に塾は皆の協力が必要です。

 皆さんの塾では、塾長の考えが皆に伝わっているでしょうか。正社員がいる塾では、非常勤講師を重視しない傾向があります。しかし、子どもや保護者からすると塾長も非常勤も関係なく、皆が「塾」なのです。スタッフ全員に塾長の意思を伝えておかなければなりません。小さい塾であればあるほど、「言ったじゃないか」「わかってるだろう」という光景が日常茶飯事です。意識的に伝える努力をしてください。

(5)地域社会に対し、積極的に自塾の現状と将来の展望を伝える

 皆さんは自宅の半径1q以内に美容院が何軒あるかご存じですか。恐らく男性は答えられないと思います。塾も同様です。かかわりのない人は知りません。問題は、ある程度の年齢の子どもをもっている人が、どれだけ自塾を認知しているかということです。自塾の現状と展望をいつも知らしめておかなければなりません。いくら中身に自信があっても、宣伝が行き届いていないと客は来ません。客を呼ぶ工夫をしてください。

 例えば、毎日同じ時間帯に1時間、塾から歩いて行ける範囲でチラシを個別配布する。その途中で誰かと話す機会があるかもしれません。とにかく自分の足で動かなければ客は来ないと思ってください。

 以上が5つの基本方針です。この基本方針の一つひとつについて、実践するための方法論を2ないし3つつくり、徹底的に実践してください。

 本当の意味で「徹底」すると、「あの塾はやり過ぎだ」とひんしゅくを買います。しかし、批判されてやめてしまったら「徹底」になりません。

 例えば、成績を上げるために「量(時間)」を増やす方法をとる場合。常識的には夜の10時には授業を終わらせなければならない。しかしそれでは、授業時間を確保できないとなれば、朝に授業するとか、夜中の2時まで残すことも考えられます。そのとき、親は文句を言うに決まっています。周りからも批判されるでしょう。だとしても、「噂になってありがとう」とでも思って、徹底する以外にありません。9割の常識と1割の非常識がないと徹底にはならない。徹底することで、初めて基本方針が生きてくると考えてください。そして、実践の積み重ねが塾の特徴になり、そこで初めて客が選択してくれます。塾が伸びる、伸びないにはタイミングがあります。伸びるときには急に伸びる。その逆もまた然り。しかし、この基本方針さえしっかりできていれば、塾はつぶれません。

 続いて第2部として、講演では「塾職員の仕事」をテーマに取り上げ、(1)「トップの指示を完璧に実行する」 (2)「ちゃんとした塾を作る」 (3)『「ちゃんとした塾」の最前線は職員であり、「ちゃんとした社会人」であること』の3点について具体例を挙げて解説し、塾職員の自覚を促した。なかでも「ちゃんとした社会人」に不可欠な要素の「身だしなみ」や「挨拶」「時間厳守」「責任をとる・約束を守る」「自ら稼ぐ」は、塾長が職員の「甘え」を許してはならないこととして強調された。

 講演終了後は質疑応答の時間も設けられ、予定時間ギリギリまで参加者から熱心な質問が相次いだ。

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