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中学・高校受験:学びネット

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2008/9 塾ジャーナルより一部抜粋

通信制高校 特集2
〜少子化・不況は関係ない!? 右肩上がりの生徒数増加高校
アンケート結果から見る 学校設置会社立通信制に期待するもの 〜

     

 2002年12月、小泉内閣の時代に、移り変わる時代のニーズに合わせ、施行された構造改革特別区域法。これを受け、2004年9月、全国で初めての株式会社設立広域通信・単位制高等学校が開校した。この株式会社は、特区法に基づいた一定の条件を満たし、学校を設置することを許可された会社ということで、『学校設置会社』と呼ばれ、2006年10月に、相互の連携を強くして重要項目を話し合う場として、学校設置会社連盟が設立された。

 そして、それから5年近く。現在では、学校設置会社による通信制高校は全国で21校まで増え、在籍する生徒の目的も多種多様なものに富んでいる。それに併せ、今まで以上に生徒の要求・要望に応えたいと、学校設置会社連盟では、今回、連盟加盟の通信校に在籍する生徒や保護者を対象に、意識調査アンケートを行った。

期待で注目度が上がる新しい通信制高校

 全国の通信制高校は現在183校。その中の21校として、学校設置会社による高校は公立・私学に準ずる扱いを受けている。2008年開校の6校および2009年4月開校の2校を除いた13校では、11校が2008年度の生徒数が、前年度比100%以上増。さらにそのうちの4校は150%以上増という、急激な伸びを見せる学校設置会社開校の通信制高校。少子化の影響などどこ吹く風といったように、生徒の数は高い推移を保っているのが現状だ。生徒の入学形態も、以前は多かった転入や編入と同数くらいにまで中学からの新入学生が増え、男女比も半々に。また、在学生の年齢も18歳以下が9割を占めている。

 この現状について、学校設置会社連盟理事長の日野公三氏はこう語る。
「通信制高校は昭和から平成にかけて、不登校生・ニート・フリーター・ひきこもりなど、精神的な問題を抱えた生徒をターゲットとした高校として位置づけられてきました。しかし、現在では全日制高校に心身的に適応しづらい子だけでなく、スポーツや芸能界活動で多忙となり、全日制に通いづらいといったチャレンジ精神旺盛な生徒も、通信制への期待を高めています。そういった多様なニーズに対し、既存の公立・私学の通信制高校では、選択肢を簡単に増やすことができない場合が多いのです。その点、会社経営の学校ではニーズに応えた柔軟な対応ができるため、進学を決める生徒が徐々に増えているのではないかと思います」
確かにアンケート結果でも、『入学時に学校に期待すること』の答えには、最も多い『高卒資格取得』に次いで『自分のペースで授業を組み立てられる』ことが挙げられていることからも、学校側の柔軟な対応への期待が大きいことがわかる。

「期待度以上の満足を得た」回答から見る学校の特徴

 生徒の学校選択のきっかけは、「親による紹介」が35%と高く、他の自己による情報収集を圧倒している。(表1参照)また、保護者アンケートでは『学校を訪問(36%)』『Webを見た(25%)』『新聞・雑誌(14%)』とさまざまな方法で情報収集を行っていることがうかがえる。その中で『塾の紹介』は、保護者・生徒ともに4%程度を示しており、多様な情報収集方法の中では、決して少ない数字ではないことがわかる。

 前出の日野理事長は、この結果に対し、「生徒一人ひとりをしっかりと見つめ、その進路を非常によく考えている塾長が多い。今後は今以上に塾と通信制高校との接点が増えていくだろう」と予測している。そうした塾側からの期待も含め、幻滅されることのないようにという学校側の努力も非常に高く、生徒の満足度もそれに準じて高い。特に、入学時期待度の最も高かった『高卒資格の確実な取得』は満足度もトップの63%、また、『自分のペースで組み立てができる』は45%という高い数字を出している。その他、入学時の期待度を満足度が逆転した『親しみやすい先生(期待度34%→満足度42%/以下同)』『友人が作れる(27%→40%)』『集中スクーリングが楽しい(16%→23%)』『ユニークな授業(23%→26%)』など、いずれも高い満足度を示している。(表2・3参照)

 「心身的に全日制高校に合わないと感じた生徒は、多くが自己否定・自信の喪失といった問題を抱えています。その自信を回復し、自己を肯定できるよう指導することで、学校が楽しいと感じ、授業内容に満足することができますね。そのためにも人材確保の際には、教壇で直接指導する教員になることを目指している人ではなく、生徒の個別のニーズに対し、個々に向き合っていくことのできる人を選抜しています(日野理事長)」

 また、大学受験指導や各種資格取得対応への満足度も高く、生徒の社会性・授業対応性・革新性といった、今までにない価値を求めた学校運営に対する評価が高いことも示している。

創立者が現役で指導の最先端に新高校ならではの情熱が溢れる

 前出の日野理事長は、自身も通信制高校の運営者の一人である。石川県美川特区に本部を置くアットマーク国際高等学校と、川崎特区に2009年4月に開校したばかりのアットマーク明蓬館高等学校の2校だ。

 日野理事長が2000年に開校したアットマークインターハイスクールは、米国ワシントン州にあるアルジャー・インディペンダンス・ハイスクールの日本校という位置づけ。ネット環境を使用しての学習をメインとしており、英語を中心に高い学力を身に付けることはできるものの、得られるのはアメリカのハイスクール卒業資格であり、日本での大学受験にはハンデを背負うことになる。このため、いずれは日本の高校卒業資格を取れる学校を姉妹校として開校したいと考えていた日野理事長は、特区法の成立を見て、チャレンジすることを決心し、申請。美川特区アットマーク国際高等学校が2004年10月に開校した。

 「許可を得るまでの道のりは、決して簡単なものではありませんでした。しかし、考えていたよりも早いスピードで開校、現在では生徒数も前年度比124%と高い数字を出しており、開校時に目指した形で成長していると感じております」
これは、アットマーク国際高等学校に限ったことではないと日野理事長は続ける。どの通信制高校も、子どもたちが卒業後に第一目標へ到達できるよう導くことをモットーとしているのは、公立・私学と同じだが、新しい学校設置会社という制度により設立した学校のため、多くの学校では、創立者が現役で指導の先端に立っており、創立者の意志や情熱が校内に満ちあふれている。そのため、生徒指導には一段と熱が入っているのだ。

 また、元々塾や専門学校・サポート校を経営している会社が、この学校設置会社に認可されることもあり、国公立大学への進学や難関と言われる資格取得にも定評のある学校も多い。精神的にカウンセリングを行いながら、学ぶならここの学校、進学ならこの学校、就職するならここ、資格取得なら…というように、それぞれの特徴を把握した上で選抜できるのも、通信制ならではの利点である。

 「特区とは言えど、自治体はいくばくかのリスクを背負って、学校設置を認可してくれています。また職員も、さまざまな事情を背負っているために、通常より難しい生徒指導を情熱を持って行っています。彼らの恩に報いるためにも、実績や充分な見返りを出さなければならない。我々の責任は重大と考えています(日野理事長)」

 学校によっては、学習障害として近年マスコミにも多く取り上げられてきたLDやADHD、高機能自閉症といった学習能力はあるが、対人スキルがなく、全日制では受け入れられないような生徒も状況に応じて入学を許可する場合がある。個人に合わせて学習ができる通信制の利点と、1校だけでなく、加盟団体全体という大きな目で問題のある生徒への対応を考えることのできる連盟の利点を兼ね合わせた、学校設置会社の通信制高校ならではの、特色と言えるだろう。

不満意見もプラスイメージ生徒の満足度が進学意識に反映

 しかし、学校設置会社の通信制高校に対して、生徒たちからまったく不満の声が上がっていないわけではない。項目としては『集中スクーリングがさほど面白くない(19%)』『規則が厳しい(12%)』など、意見が出ているのが現状だ。しかし、アンケートに答えた高校生全体の76%が、学校が非常に楽しい、もしくはどちらかと言えば楽しいと回答していることや、『登校日が少ないのが不満』という、プラスイメージの不満が上がるなど、全体的に見ても、学校自体は好きであるとの意見が多く、生徒たちの意識が入学以降、非常に前向きになっていることがよくわかる。

 それに合わせ、在籍生の卒業後の希望進路も夢に満ちている。不登校経験の有無にかかわらず、4年制大学進学希望が38%と最も多い(高3生に限ると44%)。その他『専門学校へ進学(24%)』『一般企業に就職(8.5%)』と続いており、『その他(13%)』と答えた生徒も、海外大学や保育士、芸能関係に進みたいという意見が出ており、自分たちの将来に大きな夢を持っている生徒が目立っているのだ。(表4参照)

 「成績にばらつきの見られる生徒が少ないわけではありません。しかし、単純に定期テストの結果だけで生徒を判断するのではなく、レポートや作品などでも評価し、伸ばせる部分を活かした指導に臨んでいます。また、入学時の特待生の受け入れや加盟会社同士による他校との交流なども今後は取り入れて、学校の魅力をさらに増やしていくつもりでいます(日野理事長)」

 生徒の居場所を提供し、「ここにいてもいいんだ」から「ここで成長するんだ」に意識を向上させ、目標達成につなぐ通信制高校。アンケート結果には、保護者を含め、『期待以上のものが得られた』という回答が目立っているのも、その評価と今後への期待度の高さを示している。

― 図など一部抜粋 ―
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