1.プロローグ
「私塾ネット 元気塾ノウハウ公開!」
●中部・近畿エリアから
長野県・チャレンジ学院 代表 松本紀行氏
勉強合宿で、大きな成果
今春うれしいことがありました。東大、京大、早稲田、慶応に1名ずつ、高校もトップ校に志望者全員が合格したのです。これは、私が長野県霧ヶ峰に建てた合宿所での勉強合宿が大きな効力を発揮したのではないかと考えています。合宿は、春から秋にかけて23回行いました。
合宿のテーマは、「本気にさせる、感動させる」です。
「本気にさせる」は、「目標なしに成果なし、つまり熱意を持って目標を作り、果敢にチャレンジすれば、必ず成功する」を合い言葉に、まずは3時間かけて話し合い、子どもの目標を先生と一緒に作ります。これで子どもたちは一皮むけます。
次に、勉強が楽しくできるようなメニューを作りました。数多くある中で、2、3紹介しますと、授業開始前の3分間に知っている英単語をできるだけ多く書き出す、という「3分間オリンピック」。かなり頭の準備体操ができ、授業の効果も上がったと聞いています。それから、南から順に私立高校の受験問題を解いていく「全国制覇」。頭と体を使ったクイズ「デスマッチ」。これは、合宿所には多くの部屋があり、各部屋に問題が置いてあって、それらが全部解けたら、次の部屋へ進めるというもので、子どもたちは夢中になっていました。
また、保護者から子どもに励ましの手紙を書いてもらい、スタッフの女性がみんなの前で一人ずつ読む、ということをやったことがあります。このときは、子どもたちもスタッフも私もみんな泣きました。子どもは感動すればこんなに泣くのだなあ、本当にかわいいなあ、そして子どもたちに関われる教育という仕事はいいものだなあ、と改めて思いました。
以上のように、さまざまな取り組みをしております。霧ヶ峰へ、機会がありましたらみなさんもぜひお越し下さい。
●中国エリアから
広島県・学習共同体グループ
代表 河濱一也氏
情熱・情報・技術の3つを鍛える
塾の特徴を出そうと、以前から3つのスローガンを掲げ、実践してきました。1つめは、「学びのスタイルをはっきりしよう」。具体的には、ノートづくりに力を入れてきました。2つめは、「子どもたちに感動を伝えよう」というスローガンで、週に何度か出しているお知らせのプリントに、月1回は相田みつをさんの詩などを掲載し、生徒がメッセージを書けるスペースを設けました。生徒が何か書いてきたら、教師が返事を書く、というものです。3つめは、「与えた知識を裏打ちする経験をさせよう」。これは、当塾の合宿所で天体観測などを行ったり、古墳や宮島の見学に連れて行ったりして、習ったことを体験させました。
しかし、数年前にこれらの見直しを図り、現在は「情熱・情報・技術」という3つのキーワードを大切に運営しています。「情熱」の部分では、以前の対話プリントにさらに力を注ぐことにしました。「情報」では、広島県内の全高校の細部までの情報を掲載したデータブックや、SP分析まで行った個々の子どもの成績情報の作成、またTVでの公立高校入試解答速報、FMの番組放送などさまざまな取り組みを行っています。
最後に「技術」では、“伸びていくノートづくり”をモットーに、指導を行ったり、全教科ではありませんが、オリジナルテキストを制作しているほか、シラバスとハンドブックも作り、授業に役立つ情報を提供しています。以上、参考になれば幸いです。
●四国・九州エリアから
徳島県・楠山ゼミナール
代表 楠山敬志氏
私は元銀行員でした。塾運営のノウハウは、みなさんに公開できるようなものはありませんので、銀行員の立場から、塾運営に役立つことを少しだけお話したいと思います。
塾経営を考えるとき、ローンが関わってくることも多いでしょう。みなさんはローンの金利計算はどのようにするのか、知っておられるでしょうが、金利には表に出ている“表面金利”と銀行内の“実行金利”があるのはご存知ないと思います。“実行金利”は、預金が多ければ多いほど利率が高くなる計算で、銀行内ではこの“実行金利”を「金利」としてとらえているのです。知らないと損をしてしまう仕組みになっているということです。このような損をしない仕組みに興味がある方がいらっしゃれば、私がお教えします。 |