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2005/11 塾ジャーナルより一部抜粋

株式会社 受験情報システム主催 第53回 定例セミナー

  2005年9月22日(木)於 大阪梅田 阪急グランドビル  
     
2005年度の「京阪神地区統一入試」に続き、2006年度はいよいよ「近畿地区統一入試」が実施される。昨年は、2004年度の入試日程を踏襲する学校が多く、表面上は動きのない静かな入試が展開されたが、水面下では2006年度入試を睨んだ虚々実々の駆け引きが行われていた。2006年度入試は、多くの私学が入試制度改革に取り組んでおり、今までにない入試構造を創出することが予想される。従来の志願者動向のシュミレーションや、難易度の予想などはほとんど役には立たず、「近畿地区統一開始日」が生む新たな混乱をいかにして分析・活用し、味方につけるかが「差別化戦略」の根幹を担う。今回は、2006年度入試の全体像を展望しつつ、入試動向を予測する「教育環境型情報セミナー」が行われ、100名を超す多数の塾・私学関係者が熱心に聴き入っていた。

Subject1.「2006年度/関西地区私立中学校の入試展望」
―入試日程の新たな展開と志願者動向―

株式会社受験情報システム
代表取締役 高橋 伸和 氏

2006年度入試の全体像

5月の近畿私立中学校高等学校連合会代表者会議で、「2006年度は近畿地区統一入試を実施、1月14日を開始日とする」と決定された。その結果、従来「事前入試」として捉えられてきた、奈良・和歌山・滋賀地区入試と、京都・大阪・兵庫地区入試が"バッティング"し、新たな入試構造を創出することになった。

長らく関西は事前入試のある併願受験の恩恵を享受し、受験した子どもは必ずどこかの私学へ進学できるという構造をつくってきた。しかし、「統一開始日」によりそれは崩壊し、未体験の入試が実施されることになる。また、これらを受けて多くの私学が「入試制度改革」に取り組んでおり、志望者動向や、各私学の難易度に変化が見られるのは確実の状況となった。

2006年度は事前入試については、唯一岡山県下校が候補にあげられるが、遠方で通学しにくいこと、1/7に岡山・東大コース、1/8に岡山白陵と連日日程となり、1泊受験は体力的にきついため、受験者数は、増加傾向にはあるものの、大幅増は見込めないと思われる。しかし注目すべきは大阪桐蔭の岡山会場における「ユニーク入試」である。これは業界に大きな波紋を投げかけているが、まだ大阪私学連合会でも協議されており、実施については今後注目していかねばならない。

さて、各地域ごとの入試制度の全体像を見てみよう。まず、和歌山は近畿大学附属和歌山が1クラス分の定員増を実施し、これを受けて開智は後期入試を設けたが、志願者は近畿大学附属和歌山に流れるだろう。女子校の和歌山信愛女子短期大学附属は、防御として1/13に入試を実施するが、翌日は大阪の本命校の入試となり、受験者増は考えにくく、デメリットのみの防御と考える。開智はレベルダウンし、信愛とともに繰り上げ合格を出さねばならない状況になるかもしれない。

京都は前倒し傾向が多く、洛南の共学化など新設入試も多い。大阪の高槻は、前倒し
になり、六甲との併願受験が可能となった。大阪の女子校は22,2%が先送り入試であ
るが、先送り入試を実施している学校は、生徒募集に苦労している学校であるこ
とがよくわかる。共学校でも21日以降に実施する学校は同様のことが言える。兵庫は
大きな動きはあまりない。

併願受験の新しい潮流と新展開

併願受験の新しい潮流については、次のようになると予想する。
まず、難関上位校・男子予想併願パターンは、「入試教科取捨選択型受験」となる。
最難関校は、初日の1/14〜1/16に集中しており、この3日間は、後期日程という概念は一切入らず、従来のように科目数が異なる学校を受験することもない。そして17日以降は、これらの合否結果により受験する学校を選択するため、併願校となる私学のレベルが昨年と変化する可能性がある。六甲は、これを想定し、3教科型に変えている。
入試科目が3教科の男子トップ校では、1/14に灘・甲陽学院、1/16は西大和学園・洛南高等学校附属のいずれかを受験する「フラット志向型受験」になる。同じ1/16の東大寺学園は4教科入試であるため、灘あるいは甲陽学院の併願校とはなりにくく、志望者は減少するだろう。

一方、4教科型では、1/14に大阪星光学院、1/15に西大和学園、1/16に東大寺学園と「右肩上がりの受験」となることが予想される。3教科・4教科ともに受験できる西大和学園は、1/14の受験校を考えれば、4教科で受験する方が歩止まりは良いだろう。また、奈良の奈良学園、帝塚山(英数)は今後は大阪から受験しないため、志願者は激減、いかに地元の生徒を集められるかが、ポイントになってくる。
次に、難関上位校・女子予想併願パターンは、「本命ブランド重視型併願受験」になる。第1志望は老舗ブランド校であり、同志社・立命館系列校VS難関進学校の対比構造は深化する。また押さえ校(併願校)は、定番の併願校VS期待の新進勢力(大阪学芸、大阪桐蔭、須磨学園など)の対決になるだろう。特に京都では、ブランド志向が根強く、偏差値60以上は、同志社、60に届かない場合は同志社女子を選択するほどである。さらに同志社・立命館が小学校を開校したことで、人気はより高まっている。来春には洛南高等学校附属は共学になるが、ブランド校重視傾向が強いため、女子はあまり受験しないのではないか、と予想している。なお、同志社は来春1クラス40名から36名の少人数制クラスにするため、定員を32名減らす。必ず難易度が上がるので、注意したい。また京都女子も10年一貫のコース(30名定員)を新設する。募集人員は変わらないため、UL、USコースは難易度が上がると思われる。

ところで、中堅上位校・男子予想併願パターンは、「開始日(本命校)重視チャレンジ型受験」である。開始日重視で、合格すれば2校めは第一志望と同等レベル、もしくは高レベル、17日以降の後期日程は、完全なチャレンジ志向型受験になるだろう。
最後に中堅上位校・女子予想併願パターンは、「本命校重視短期集束型受験」になる。女子校は入りやすいため、開始日重視の強気の受験で、合格すれば次の試験は受けないという短期収束型になりそうだ。よって、17日以降の後期日程は、「定員充足入試」になると考えている。

Subject2.「地区別/主要中学校の募集要項総覧」
―入試制度変更と中学入試の新たな潮流―

株式会社受験情報システム
取締役企画情報室長 藤川 享 氏

主な私学の入試制度改革

今回の統一入試を受けて、多くの私学が入試制度を変更した。「入試日程変更」、「共学化」、「コース別募集」、「入試教科選択方式」、「募集人員変更」といった各私学の"智恵の結晶"が随所に見られる。全体の状況を見ると、変更したのは、138校で、地域別では兵庫、大阪よりは、京都、奈良、和歌山が変更した学校数が多い。そのうち試験科目の変更が29校、発表方法をインターネットを使用するなど変更した学校が20校あった。遠方からの受験者がいること、統一入試のためスピーディーな結果発表が望まれるためであり、時流だと言える。

「コース別募集」では、大阪では、新たに「開明・スーパー理数」(難関国公立大学進学を目指すコース)、「賢明学院・6年特別強化、6年特進選択」、「大阪産業大学附属・6年一貫、3年受験」、「大阪学芸・スーパー特進E」が加わり、60校中35校が実施している。京都では前述の京都女子と、「立命館宇治・SA」が新設される。コースは、本来はその私学の指導内容や進路指導が反映されるものだが、話題性を生徒募集に生かしたいと考える学校も多い。名称も、理系か文系かわかりずらかったり、似ているものもある。塾側は、コースの名称よりは中味をよく理解するよう心掛けたいものだ。

また「試験科目」については、上宮や浪速、追手門学院大手前、立命館などが2教科型を取り入れており、注目したい。中堅の女子校では、2教科型受験が多く、個別指導塾の出身者が10%前後いるというデータがある。今後も個別指導の動きは無視できない。なお賢明は、上位コースは4教科型、他は2教科型の2種に変更しているが、昨年定員充足を果たしていない中、4教科必修は厳しいだろう。城星のように、4教科、2教科どちらかの選択制をとり、合格者の中で振り分ける形へと改革することが望ましいと考える。

さらに個別に見て行くと、清風は、統一入試を踏まえ、1/16の激戦に備え、理Vの募集人員を前期へとシストしてきている。追手門学院も入試日程及び募集人員を前倒しにしており、理にかなった改革である。逆に言えば、後期日程では何人生徒を獲得できるか私学側は不安であり、塾側は前期入試を強気で受験をすすめることができる。

ところで、ほとんどの私学では併設高校への進学率が100%を割り、80%台も多い。しかし、過去3年間で90%を割るのは、問題である。私学のニーズは「中高6年一貫教育」がメインであり、3カ年コースで実績のある履正社豊中でさえ6カ年コースをつくっている。安易に他校への進学を奨励すれば、将来は上位生は出て行き、先細りになってしまうだろう。だが、新設の大阪産業大学附属の3年受験コースは、系列に大阪桐蔭があり、系列の内部進学という新しい形の3ヵ年コースである。

最後に大学進学率のことに触れたい。大学進学率は、学校を選択する上で大きな要因となっている。比較しやすい「関関同立」の進学率の2005年度ランキング(合格者数を卒業生数で割り、100をかけたもの)を見てみよう。トップは大阪学芸で、259,9%、2位が奈良学園、116,33%、以下7位までは100%以上と高い進学率であり、50%以上なら訴求効果は十分ある。しかも偏差値が高くない学校なら、入りやすくて進学率のよいおすすめの私学である。だが、大学進学については、公立高校を抜きにしては考えられない。二番手の学校で、60〜110%の数字を出している。しかも、2007年度は大阪は校区の変更が実施され、従来のトップ校がトップ校でなくなってしまう可能性もある。では、私学は併願校として歩留まりをどのように予測すればいいのか、新たな問題が出てくる。先のことだが、今後も中学入試の周辺情報を集め、予測し皆さまにお伝えしたいと考えている。

 
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