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2005/3 塾ジャーナルより一部抜粋

ズバリ!教えます 当たるチラシの作り方

  小林弘典  
     

新年度チラシの折り込みは5回

3月上旬に入り、新年度生募集が最盛期を迎えています。学習塾の募集といえばまず思い浮かべるのは新聞折り込みチラシですが、春になるとそれこそ毎日のように目にするこのチラシ、いったいどのくらい折り込まれているのでしょう。

わたしが住んでいるのは神奈川県中央部のいくぶん東寄り、大和市という小さな町の「つきみ野」というところです。最寄駅は東急田園都市線のつきみ野駅。東京・渋谷駅から40分内外の典型的なベッドタウンですが、この地域に昨年、年初の1月5日から募集シーズン終了の4月14日までに朝日新聞媒体で折り込まれた塾のチラシの総数は157枚でした。

折り込んだ塾数は、ブランド(部門名)単位でみると35塾、事業体単位でみると31塾ですから、1ブランドが平均4〜5回、1塾が5〜1回折り込んだことになります。

最も多く折り込んだのは、ブランド単位の場合は県内最大手の1つ「臨海セミナー」で20回。全国規模の個別最大手「東京個別指導学院」がこれに次いで19回。あとは大きく離れて全国最大規模の「栄光ゼミナール」が12回、県内最大手の1つ「高校受験ステップ」が11回、ジャスダック上場の「市進学院」と地域大手「学樹舎」がともに9回、県内最大手の1つ「湘南ゼミナール」が7回。目立つのはこのあたりで、この他に「湘南ゼミナール」は1回、「学樹舎」は2回、郵便受けへの戸別投げ込みをしています。

ちなみに「臨海セミナー」は、同一事業体の別ブランド「臨海セレクト」(4回)、「臨海セミナー大学受験科」(6回)と合わせると合計30回の折り込みしています。また、「高校受験ステップ」と「大学受験ステップ」(4回)の「ステップ」が合計15回、「市進学院」と「市進予備校」(4回)の「市進」が合計13回。この地区の朝日新聞購読者はシーズン中、3日に1度「臨海」、5日に1度「東京個別指導学院」、1週間に1度「ステップ」「市進」「栄光ゼミナール」という名の入ったチラシを目にすることになるわけです。

よいチラシの作り方はあるのか

ところで、塾がこれだけ力を入れて募集の武器にしている折り込みチラシ、ひところに比べずいぶんと効力が落ちてきたといわれています。

わたし自身、夏期講習の募集チラシを1回折り込んだだけで受付開始日に窓口がパニックになった経験を持っていますから、折り込み枚数1万枚に対して入塾が平均3名、入塾率0.033%と言う現在の状況は寂しい限りですが、しかし、これは需要と供給が大きく変化した時代の差で、いたしかたありません。

とは言うものの、時代の差はさておき同じような需給関係のもとで同じように折り込んでも、当たるチラシもあればそうでないチラシもあることは皆さんご存知のとおりです。ならば当然、折り込み側としては当たるチラシを作りたいと考えるわけですが、では一体、当たるチラシとそうでないチラシの間にはどんな違いがあるのでしょう。

言うまでもなく折り込みチラシの効果というものは、チラシ自体の良し悪しのほかにもろもろの要素、とりわけその塾の日頃の評判の良し悪しによって大きく変わってきます。そういう意味では率直にいって、チラシの外観やコンテンツ、すなわちチラシの魅力そのものがヒトの行動に与える影響はかなり限定されているとみるべきでしょう。

しかし、どういうチラシを作るのがヨリ効果的かという基本的な「チラシの作り方」はあるはずです。前置きが長くなりましたが、ここではそのホンの一部を皆さんとご一緒に考えていきたいと思っています。

なお、こうしたお話を申し上げるに当たり、以下の7つの塾にチラシの提供をお願いしました。

7塾のチラシとそれに対する簡単なコメントは本稿の後半部分に掲載してありますが、そこでのコメントも本文での引用もじつは行論上、かなり辛辣なものになっています。しかし、それはあくまで行論上の都合によりですので、制作者の皆様、関係者の皆様にはあらかじめご寛恕を願っておきたいと思います。

まずは目立たなければならない

チラシはお客様に対してわが塾に関心を持ってくださいと訴えるものです。であるならば、まずは目立たなければなんともなりません。では、どんな目立ち方があるのか。とりあえずこの点から考えていきましょう。

目立つための工夫には、デザイン、配色、判型などチラシ自体に関わる工夫と、折り込み時期、折り込み回数、折り込み曜日など折り込み作業に関わる工夫との2つがあります。さほど複雑なことではありませんので、一まとめにして簡単に眺めておきましょう。

【デザイン】文字、数字、写真、イラストなどでの工夫です。結局はどういう文字、写真をどういう大きさで使うかということになろうかと思いますが、わたしはどんな奇抜なものでも「塾らしさ」がなくてはならないと考えています。

【配色】さきにあげた昨年のつきみ野地区へのチラシ157枚(以下、つきみ野チラシと呼びましょう)のうち、87.3%がカラー系、10.2%が1色系、2.5%が2色系でした。ご協力いただいた7塾のうち6塾もカラー系、1塾のみが1色系。いまや主流は完全にカラーです。しかしいくらそうではあっても、必ずしもカラーでなければならないというわけではありません。目立つことに意味があるわけですから、他塾がカラーならあえて1色にして厚紙を使うというような選択肢もあることは承知しておくべきでしょう。

【判型】つきみ野チラシでは、大判のB3判が33.1%、その半分のB4判が65.6%。これも主流はB4判とみて間違いありません。他塾がそれでいくならウチはという考え方もあるのではないでしょうか。

【折り込み時期】関心を引くようなイベントがあったときにというのが基本です。受験シーズンなら入試の直後や合格発表の直後、その他のときなら定期テストの前後や三者面談の直後。学校情報をこまめにチェックしておく必要があるでしょう。なお、教育熱心な層は早めに動きますから、そういう層を取り込みたい場合は折り込みも早めに。

【折り込み曜日】つきみ野チラシは次のようになっていました。月15.9%、火35.0%、水20.4%、木15.3%、金5.1%、土2.5%、日5.7%。DMの場合、企業あては受け手がテキパキと仕事をこなす月曜に届くように発送し、一般消費者あては週末に家族で相談しやすい金曜に届くように発送するという原則があるようですが、塾の折り込みは、一般家庭向けであるにもかかわらず火曜、水曜が異常に多い。本当にそこが最も効果的なのかどうか。わたしは少々疑問を持っています。

誰に向かって呼びかけるチラシなのか

塾の顧客とはいったい誰を指すのかという議論がよくなされています。端的にいってしまえば、子どもなのか保護者なのかということなのですが、チラシを作るにさいしては、じつはこれを決定することが最も重要ではないかと最近、わたしは感じるようになりました。というのも、当たり前のことですが、どちらであるかによってキャッチコピー、ボディコピーの文体、写真はもとより、記載すべき内容そのものが大きく変わってくるからです。たとえばキャッチコピーひとつとってみても、子ども向けなら歯の浮くような言葉で構いませんが、保護者向けならもう少し現実的でないとウソっぽくみえてしまいます。

では、一般的にいって、どちらがヨリ効果的なのでしょう。

わたしは、高校生対象の塾とかなりの成績上位層を狙った中学生対象の塾以外は保護者向けに作る方が賢明だと考えています。

その理由を述べよ、と言われると困るのですが、例えば皆さんはチラシを持って入塾面談に来る保護者には何度もお目にかかっているでしょうが、そういう子どもに出会った経験はおありでしょうか。また毎朝、新聞に折り込まれたたくさんのチラシを食い入るように眺める大人は想像できても、同じことをする子どもを想像できるでしょうか。

ところで、こうした観点からご協力いただいた7塾のチラシを眺めると一応、弘英館とトーゼミは子ども向け、京大進研と明塾は保護者向け、開成教育セミナー、新学フォーラム、わかば会はどちらとも判断しがたいチラシになっています。しかし、果たして意識してそういうふうに作ったのかどうか。紙面になんらかの意志が感じられないのが残念です。

コア・ニーズへの対応をズバリと

チラシのコンテンツについては、昨年の本誌3月号を始めこれまで何度も触れていますので、詳しくはそちらをご覧いただくことにして、ここでは2点だけを強調しておくことにしましょう。

その前にもう一度、後ろに掲載されている7塾のチラシを眺めてください。あまりにもごちゃごちゃしていることにお気づきになられましたか。チラシはカタログでもなければメニューでもありませんから、本来、顧客の欲望にグサリと食い込むものが一言あれば、それで用が足ります。「安い」なら「安い」、「成績上昇」なら「成績上昇」――お客様のほしいものがここにありますと、それだけを徹底的に書けばよいわけです。にもかかわらず、7塾のものは総じてこのあたりが薄い。注意したい1点目はこの部分です。

もう1点は「証拠」です。「欲望が満たされた」という証拠がなければどうしても説得力に欠けることになります。この辺もやはり総じて弱い。他塾との比較とか論理的説明とか数字とか利用者の体験談とか、欲望つまりコア・ニーズへの対応とセットされた証拠を載せることがチラシを生かす道です。この点の配慮も必要ではないでしょうか。
春の募集シーズンは半ばを過ぎたばかりです。これから先、まだまだチラシを作る機会はあるでしょう。ここで申し上げたことが少しでもお役に立てば幸いです。

【塾チラシデータサンプル】

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