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中学・高校受験:学びネット

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2004/11 塾ジャーナルより一部抜粋

会社にお金が残らない本当の理由
── 93.7%の会社は10年以内に潰れる!の著者に学ぶ ──

     
 
ルールがわからなければ何をしてもダメ。
でもルールを知ることもなく、多くの人はビジネス(塾経営)を始めてしまいます。
どんなに優秀な経営者でも会社をつぶす人はつぶします。
失敗企業の失敗原因は、だいたいパターンが決まっています。
そして、その失敗パターンの共通することの一つは、「システムを知らない」ということなのです。
知っているか、知らないか。それだけです。
あなたも、ビジネスの背景にあるシステムを理解し、自らの経営のやり方を少し変えてみてください。

『会社にお金が残らない本当の理由』より 著者:マーケティング・コンサルタント&税理士 岡本吏郎

ビジネスというゲームの基本ルール

塾の経営について考える前に、少し塾経営ということから離れてみよう。そして、ビジネスというものを考えてみたい。
ビジネスというのは本来難しくはない。

大きな市場を見つけて、その市場で最も売りやすい商品を開発する。それだけだ。そして、そこに効率というものを付加する。
効率化は、具体的に言えば、高粗利化、システム化、コンテンツ化などを行うことで得ることができる。これが基本だ。

例えば、床屋さんで考えてみよう。床屋とは儲からないビジネスの典型だ。一人当たりの処理数が決まっている。どんなに忙しくても、一人の理髪師が処理できるお客の数は決まっている。そこで、効率化を考える。ほかの理髪師を入店させ処理量を増やすのだ。しかし、これも限度がある。給料も毎年上がる。どこかで限界が来る。このビジネスの形で効率を目指すなら高粗利しかない。そうしないと年収の上限が600万くらい。典型的な儲からない商売だ。

そこで現れたビジネスが「QBハウス」。この会社の発想は効率化の視点から、床屋という限界ビジネスを儲かるビジネスモデルに変えてしまった。大量の人が通る立地で一人当たり10分の処理。そして、金額は1000円。今まで1時間で約3500円だった料金が、10分で1000円。従って、1時間当たりに換算すると6000円。発想の転換で高粗利にしてしまった。この会社は「早い、安い」を実現しながら儲けを増やしたのだ。

ビジネスとは、こういった発想ができるかできないかが勝負の分かれ目になる。
では、こういった発想はどこから出てくるのだろうか?
それは、「数字の意味」がわかるかどうかにかかっている。

ビジネスは「内部留保」「再投資」までで一回アガリ

例えば、床屋の上限年収600万円。この金額は売上からすべての経費を引いた金額だ。いわゆる手取りの儲けである。この600万円をどう考えるか?経営者1人で運営している塾などにも、この金額と同じくらいの年収の人たちが多いと思う。
結論を言おう。

この年収では話にならない。それは経営ではない。
そうすると、もし600万円の年収で満足している。または、その現状を維持しているとしたら、どうなるだろうか。
それは、いつか潰れるだけである。

では、なぜ、そうなるかを考えてみよう。
私の所には多くの起業希望の人が相談に来る。私は彼らに必ず質問することがある。
「年収1000万円稼げたらいいと思う?」。
この質問に彼らのほとんどが答える。
「1000万円あればいいですねー。ベンツを買っちゃうと思います」。

こういう考えでビジネスを始めたら、間違いなくダメになる。彼らには、ビジネスの根本がわかっていないのだ。
経営の最終到達点は1円でも多くお金を残すことだ。当然、良い人材を作ることや社会に貢献することも大事だが、お金がなければ何もできない。

まずは、1円でも多くお金を残す。
これがすべてだと断言していい。
そして、経営において残したお金を「内部留保」という。
しかし、これは貯めるのが目的ではない。「留保」という字を使うぐらいだから、それはおわかりいただけるだろう。あくまでも次に使うために貯めておくのが目的だ。
そう、「再投資」のためのお金になる。

今うまくいっていることは決して永遠ではない。だから、次のメシの種を探すためにも、不測の事態に備えるためにも、投資を続けなくてはならないというわけだ。つまり、経営とは「内部留保」「再投資」までで一回りになる。ゲームで言えば、この一回りで「アガリ」になる。

だから、私たちは経営を1年単位で考えてしまうが、それは間違い。「再投資」までが一回りだから、最低でも3年という期間がかかるのが経営というゲームだ。

役員報酬は「ただの数字」

塾では、春の募集から始まり、受験期までの1年で経営計画を立てると思うので、こういう考えはなじまないかもしれない。しかし、それではダメなのだ。
さらに、塾の場合、地域の統計数字なので次の戦術を立てることができる。従って、1年1年計画を立てていくよりも中期的な計画がなじむはずだ。

このように「内部留保」を起点として経営を考えた場合、一般に所得と言われるものとはどう考えたらよいだろうか?
年収1000万円とか年収600万円と言われているもの。そして、会社組織の場合には役員報酬として会社から受け取る金額。そういうものを所得と言う。

しかし、「内部留保」を起点に考えた場合、それらの数字は、「所得」と呼ばれるのには反して意味がないものになる。「全く意味のない数字」と言っても過言ではないだろう。確かに会社組織にしている場合、複数教室を運営するくらいの中堅クラスの塾であれば別だ。その場合は、額面通りに取ってもよいだろう。しかし、通常、節税のために法人化しているところが多いはずである。そして、税金を安くするためには目一杯役員報酬を会社から受け取り、会社の利益は限りなくゼロに近づけているはずだ。つまり、個人経営の年収も会社組織にしている場合の役員報酬も変わりはない。そして、そういう場合は、それらの数字は「ただの数字」でしかない。

なぜならば、この数字から私たちは「内部留保」をしなくてはいけないからだ。サラリーマンは、幸せだ。この内部留保を勤め先の会社がしてくれる。

世の中では「給料が安い!」と思っているサラリーマンがほとんどだと思う。しかし、会社は赤字でない限り、そのサラリーマンの将来のリスクも見越した「内部留保」をしてくれているはずだ。
従って、サラリーマンの給料は年収1000万円なら、そのまま額面どおりとってよいことになる(あくまでも、会社がまともという前提ではあるが・・・)。

でも、中小企業の経営者や自営業者は違う。
会社から支払いを受けた役員報酬や自分で稼いだお金から内部留保をしなくてはならないのだ。従って、年収1000万円と言っても、額面通りには取れないのだ。

役員報酬は会社の将来のリスクを見越した『内部留保』に回す

さて、では内部留保はどれだけすべきなのだろうか?
それは投下資本によって違うので一言では言えない。塾の場合は、一般的にそれほどの資本投下が必要とは思えないが、それでも経営者の戦略によっていろいろだろう。

ただ、一般的には1000万円ぐらいの年収だとすると、300万円ぐらいの内部留保はほしいところだ。
役員報酬を1000万円もらっていても、社会保険を含む税金が約200万円、そして内部留保が300万円とすると残りは500万円。そして、残った500万円から今度は家庭の貯金をしなくてはいけない。家庭の貯金は経営の内部留保とは別にしなくてはならないのは当然だろう。そうすると使えるお金はいくらもない。これが中小企業経営の姿だ。

さて、結論を言おう。
年収1000万円はサラリーマンの年収だと500万円程度だ。ちょっと資金繰りが良くなるとベンツに乗るようでは、やってはいられない。

さらに追い討ちをかけるようだが、もしここに借入金があったらどうなるだろうか?
当然、借入金の元金は儲けから払うものだ。だからその分、使えるお金は減ってしまう。多くの経営者は、借入の返済があると内部留保を減らして返済の減資にしてしまう。しかし、それは間違いだ。経営の目的が1円でも多く「内部留保」することになるのだから、それではいけないのだ。ところが、そうはしないので「万年借金」という状態になる。企業規模が変わらないのなら、借入とは必ずゼロになるはずだ。それがいつになっても減らないとすれば、それはどこかがおかしいのだ。
だから、仮に借入れの返済が年間100万円あるとすれば、年収1000万円はサラリーマンの年収だと400万円程度になってしまう。

「そんなことを言っても建物の改良費などや新規の設備投資が出れば借り入れせざるを得ないよ」という人もいそうだ。でも、だから「内部留保」が必要なわけだ。従って、そういうことを借金の言い訳にするようでは経営ではないのだ。
ここまでお聞きいただければ、一般的な理髪店が経営として成り立っていないことをおわかりいただけるだろう。そして、「QBハウス」がその現実から新たなビジネスモデルを作ったこともご理解いただけると思う。当然、理髪店のビジネスモデルの形があれだけとは思わない。まだまだ、色々なアイデアが考えられる。しかし、今、私たちが一般的に考える家族経営の理髪店ではやっていけないのだ。ただ、過去には、一般的な理髪店が生き残ってきたのも事実だ。それは、経営が成り立っていたのではなく時代に守られただけだ。与えられた紙数がないため、なぜ、過去の時代には一般的な理髪店が生き残れたかはここでは書けないが、今まで生き残っているのだから、これからも大丈夫ということがないことはおわかりいただけるだろう。

(続きは本誌にて…)

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