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2004/09 塾ジャーナルより一部抜粋

学習塾における法の規制と保護

  株式会社 楠山ゼミナール 代表 楠山 敬志さん  
     
 
「生徒や保護者に信頼されると同時に、わが身を守ることにもなります」。
  楠山ゼミナール代表の楠山敬志さんは、法律に則った契約の重要性を説く。楠山ゼミナールは、徳島県西部地域に8教室を展開。社団法人全国学習塾協会による「学習塾サービス評価」において、最高ランクのAAA(トリプルA)と認定されている。また、四国で最も早くP(プライバシー)マークを取得。Pマーク認定第1号が、情報処理関連企業でなく学習塾だったことが話題となり、日本経済新聞にも取り上げられた。

契約書は社会常識

「地方の学生も、一流大学に手が届く」をモットーに、楠山さんが開塾したのは1981年、30歳のときだった。
  それまでは大手都市銀行に勤め、法人営業を担当していた。東京転勤の辞令が出たのを機に退職。奥様の実家のある徳島県西部に居を移し、楠山ゼミナールを開いた。
「当時、この地域には高校生を対象とした塾がなく、初めての試みが定着するまでに時間がかかりました」。
  現在は8教室を展開。中高生をメインに、小学1年生から高校3年生までが学ぶ。高校生対象の代ゼミサテライン予備校も併設している。
当初の「一流大学へ」という目標通り、東大をはじめとする国公立大学や難関私大に、多くの生徒を送り出してきた。スタッフは8名。いずれも経験豊富なベテランぞろいで、教務力には実績と定評がある。
楠山ゼミナールは、社団法人全国学習塾協会が「学習塾評価制度」を開始した当初より、AAAランクを取得。長年にわたって保持している。
生徒の入塾に際しては、「特定商取引に関する法律(特商法)」に定められた通りに「役務提供契約にかかる概要書」を交付し、「契約書」「個人情報の取り扱いに関する同意書」を交わしている。
「どんな『商い』にも、守るべき法律はありますから、当然のこと」。銀行員時代に身についた「社会常識」と言う。
  契約書には「指導の形態」を、一斉指導(定員40名)、または個別指導(講師1:生徒8)と、誤解のないように明示。年間に必要となる費用も、教材費から空調管理費まで洩れなく記載している。各項目のあまりに詳細な内容に、驚く生徒・保護者もいる。しかし、正式な契約であることを説明し、同意を得ている。
「化粧品のセールスをされているお母さんなどは、手続きについてよくご存知です」。
  全体的に、契約に対する保護者の意識も高まっているという。
なお、楠山ゼミナールで使用している契約書なども、全国学習塾協会から「法律及び業界自主基準に基づいたもの」であると認定されている。

「個人情報の取り扱いに関する同意書」

 Pマークも、いち早く取得した。
「個人情報の管理には、細心の注意を払っています」と楠山さん。
  名簿や出席簿などは、保管庫内に管理して、施錠。もちろん、保管庫の入退室は厳密に記録される。デジタル化されたデータもCD-ROMに格納し、保管庫内の耐火金庫へ。
  事務室や教室に名簿などは一切見当たらない。パソコンのディスク内にデータを入れっぱなしにするなど、考えられないという。
一般に、管理方法が厳密であればあるほど手間がかかり、スタッフの負担が増す。楠山ゼミナールでは業界自主基準やPマークなどの意義について研修を実施し、スタッフの意識を高めてきた。
「決まりは守らなければなりません。それに習慣化されてしまえば、仕事の一部となります」。
  契約時に生徒・保護者と交わす「個人情報の取り扱いに関する同意書」の同意内容には、情報の収集・発生・利用などが詳細に記載されている。
例えば「情報の利用」では、「募集活動」として「合否結果は、生徒募集チラシあるいは入塾案内書等に、実名または数字で掲載する場合があります」。また、「情報の公示(掲示)」では、塾内・塾外ともに「掲示いたしません」と明記している。
「中学生の場合は、塾内模試の成績一覧表を掲示していますが、個人名ではなくハンドルネームです」。生徒はアニメの登場人物など、思い思いの名前を付けて楽しんでいるという。
  同意書を交わしているので、募集広告に有名大学合格者の顔写真と名前を載せている。ただし、本人が辞退する場合は当然、掲載しない。
「今年、1人の女子生徒が『顔写真は恥ずかしいから、名前だけにしてほしい』と言ってきました。もちろん生徒の希望通りにするつもりでしたが、彼女の両親と遠方に暮らす祖母は『ぜひ顔写真を載せてやってほしい』と頼み込んできました」。
  結局、両親が女子生徒の説得に成功。チラシに写真も掲載された。
「お母さんは『掲載の同意書も交わしていますしね』と言われました」。
  楠山さんは「こんな形で同意書を持ち出されるとは」と苦笑する。

合法的なルール

 楠山さんは、7月に全国学習塾協会が実施した「学習塾法務管理者」認定講習を受講した。「特商法」から「個人情報保護に関するガイドライン」まで、学習塾にかかわる主な法律を一通り学んだ。
「身を守るためにも、必要最低限の知識は不可欠」と楠山さん。塾業界では、保護者とのトラブルが各地で頻出しているという。
「子どもの成績が伸びないという不満から、『契約』の不備を突いて、支払った全額を返せとなるようです」。クーリング・オフを適用されて、3年分の授業料を返す事態にもなりかねない。
  楠山さんは「当塾では、こういう類のトラブルはあり得ない」と断言する。クーリング・オフや中途解約についても、契約書に盛り込まれている。
「AAAランクやPマークを保持するには、合法的なルールを確実に守っていく必要があります。ですから、法律を逸脱する心配はありません」。
そして、これから法律を学び対策を練ろうと考えている塾経営者に、「まず、学習塾評価やPマーク取得に向けて走り出した方がよい」とアドバイスする。全国学習塾協会の協力を得られるからだ。運営上の不備を指摘してもらえたり、書類作成にも力を貸してもらえる。
  最後に楠山さんは「引退するときには、どこに出しても恥ずかしくない、安心して入塾してもらえる塾を次世代に引き継ぎたい」と語った。

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