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2004/03 塾ジャーナルより一部抜粋

私学開催の塾対象説明会 アンケート調査結果

調査・編集 『塾ジャーナル』編集部
調査協力 全国の私立中・高等学校広報担当者

調査期間 平成15年11月1日〜20日
調査対象 全国私学
調査方法 アンケート用紙による書き取り調査
調査数 194校

 
 「塾は受験生に直接触れ、彼らの進路決定について大きな影響力を持っている。」
 それが塾対象説明会を重視する多くの私学が持つ塾に対する考え方である。教育改革が実施され、受験生の多くが自らの進路への合格のために塾に通うことが更に増えたこの数年は、以前にも増して多くの私学がこのような塾長対象の説明会を開催し始めた。
 今回、塾ジャーナルでは、関東・中部・関西・中国・九州の大きな範囲でアンケート調査を実施、その内容を収集・分析することで、現在の塾長対象説明会の流れと抱える問題点をクローズアップする。
アンケートの趣旨
 全国の私学で塾対象の説明会が広く行われるようになってきたのは、この十数年のことである。中にはホテルの一室を借り、パーティ形式にして豪華なもてなしをした私学もあったが、ここ数年は校内で行う方が実際の教育現場を間近で見ることができると好評であるため、自校での開催が主体となっている。ただし、その内容は千差万別。校長の理念や学校の沿革に終始する場合もあれば、具体的な教育方針や目標達成への指導方針を公表する学校もある。また、在校生による吹奏楽の演奏などを聞かせるといった演出を行うこともあり、出席者の評価も様々である。ただし、どのような演出や講演内容が効果があるのかを具体的に知っている私学は少なく、毎年暗中模索しているという広報担当者も少なくない。

 そこで、塾ジャーナルでは全国の私学での塾対象説明会の実態を掴むべく、今回独自にアンケート調査を行った。調査票の回収率は全国で平均20%弱であり、この形のアンケート回答率としては高い結果を生みだしている。回答校が最も多かったのは、関東の105校(450校中23.3%)。以下、関西の50校(200校中25%)、中国・九州地方の22校(250校中8.8%)、中部地方の17校(130校中13%)と続いている。この中で、中部と中国・四国地方は全体的に公立指向の強い地方であるが、関東・関西では、場所によって私学進学に熱心な地域、公立進学希望者の多い地域が混在しているのが特徴である。

 昨今の教育改革や新教育要領に対する保護者の不安は全国的に増大している傾向にある。説明会の方法ひとつで、受験生徒数に大きな影響をもたらすことは否めない状況になるであろう。この結果から読みとれる問題点や課題を念頭に置き、昨年に掲載した塾対象説明会に於ける塾からの生の声を収録した座談会の記事と合わせて今後の説明会の開催時に役立てていただければ幸いである。

 
説明会の内容
 回答があった全国の私学194校中、説明会を開催した私学は、147校。約75%の私学が塾対象説明会を開催していることになる(表1参照)。回答数トップの関東では、105校中81校が開催し、開催率は約77.1%と高い。次いで回答数の多かった関西の50校中38校(76%)、中国・九州地方の22校中17校(77%)、中部の17校中11校(65%)と、私立・公立指向に関わらずどの地方でも高い%となった。中には今年度までで通算20回以上開催しているというケースもあり、私学受験に対して塾を重要視している学校が非常に多いことが伺える。また、開催したと回答した私学では、100%が来年も開催する予定であるという結果も出ており、今後開催校はさらに増えていくことが予想される。

 ただし、説明会の内容は様々で、パワーポイントを使用し、学校の特徴を具体的に説明することに終始した学校もあれば、平日の授業参観や施設見学を行った学校もある。そういった学校からは、「実際の生徒の様子が間近に見られるために、概ね好評を得ている」という回答が多いのも特徴である。

 このように内容に統一性が無いのは、学校側が塾の真意を図りかねているという現状が原因であるようだ。「塾側の欲する内容が、学校の理念か、校風か、それとも入試対策かが判然とせず、ニーズに対応した説明会ができているか不安」「全体で一時間ほどの説明だったが、長いと苦情が出た。出席の目的は何だったんでしょう」という意見も出ているほどである。『塾側が説明会に出席するのは、生徒にその学校を薦めて良いかを判断するためであり、そのために現在の生徒の状況や学校の方向性を知ろうとしている(2003年9月号掲載塾長座談会より抜粋・以下※印同)』という塾側の意志はわかるものの、それをいかに表現するかが各学校によって異なっていることも大きな要因であろう。

 しかし、中には参加者にアンケートを採り、次回の説明会に活かそうとする学校や、「塾長から直接アドバイスをもらうことができた」と喜ぶ担当者の声もある。今後のより良い塾対象説明会のためにも、塾側からの要望をもっと大きな声で学校へ届けることや、私学側からの塾に対する今以上の情報収集が必要なのかも知れない。

開催時期・回数
 さて、その説明会の開催時期だが、9月から10月の、次年の受験生が目標校を確定し始める時期に集中している(表2参照)場合が多い。しかし、中には5〜6月を中心に開催するという私学もあり、特に中国・九州地方では、実施回数が1回という回答が最も多かったのにも関わらず、開催時期が春から冬にかけて様々である。これは、前年度の入試結果の発表を行い、実績を公表することで入試への意識を煽るとともに、その年度の受験生に対し、早い時期から塾を通じてアプローチしていきたいといった意気込みが強い学校が多いためと推察できよう。時間も塾の授業が少ない平日の午前中に設定している学校では、多くの参加者が集まっている。ただし、この場合は学校の授業との兼ね合いもあり、説明会の人員不足を訴える声も出ており、学校側により工夫した時間設定が要求される課題となっている。

 また、関東・関西地区では複数回説明会を行う学校も多く、その場合は春から冬にかけて長い時期で開催される。1回目の開催時の問題点を2回目以降で修復できることが、複数回開催の利点の一つと言えるだろう。実際に「1回目は日時に設定ミスがあり、参加者が少なかったが、2回目には地区を限定して開催案内を出し、結果多くの参加者が集まった」という回答もある。

 しかし、何度も説明会を行い、その度に塾側に足を運んでもらうこと自体、容易ではない。塾側も『※昨年は延べ100校に近い説明会に出席した』という塾長もいるが、個人塾ではそれだけの時間を取ること自体難しい。それでも、できるだけ多くの参加者を集めたいという意向から、多くの学校では内容の工夫に苦心しているようである。中には「1回目との差別化に工夫の必要があり、苦労した。来年度は1回に戻す予定」「2回行ったが他校と開催日が重なることがある。その時は塾へ直接訪問して説明会を行う」という回答もあった。

 無論、並行して学校や保護者・受験生を対象とした説明会も行っている学校が多く、「複数回を連続で実施したので、非常に根気と体力が必要となり、疲れてしまった。ただし、個別対応をより多くの塾関係者とできたことは幸い」という意見もあることから、複数回の開催は良い反応を得る反面、広報を担当する教員には非常に負担になっていることも見逃せない事実である。

開催場所・案内方法
 説明会の開催場所は、先にも述べたように、より生徒の実態を見せるためにということで、ここ数年は実際の学校内で開催される方法が中心である。ただし、ホテルで開催していたことのある学校からは「利便性のこともあり、ホテルで開催したときと比べて参加者が半減。やはり行きやすい環境の方が良いと思われる」との意見が出ており、一概にどちらが良いとは言えない状況である。また、中には併設の大学で行った学校もあり、『※自塾の卒塾生が進学した先でどのような学校生活を送っているかを聞くことのできる学校に好感を持つ』という塾長の意見から見ても、生徒の受験する学校だけでなく、将来進むかも知れない大学をも見学できることは、塾側としても有意義に感じられることだろう。

 1回の参加者数は地域的なものも関係するために、一概に何名以上であると成功ということには結びつかない。特に中部地区では、都市部とそれ以外の地域の学校では参加人数に大きな差が見られている(表4参照)。

 ただし、参加者数がそのまま受験者数に反映するとは言い切れないのが、この説明会の怖さでもある。実際に100名以上を集めた学校でも、説明会の効果はあるかとの質問には「まだわからない」と回答する学校が多いことからも、参加者数よりもどのような内容で説明会を終えたかが重要なキーポイントであると言える。

 説明会の参加者を集める方法としては、ファックスや郵便を使用する場合もあるが、ほとんどの私学が主にダイレクトメールを使用している。直接訪問だけでは時間によっては会ってもらえないこともあるという意見があり、このダイレクトメールと並行して行うことで、より参加塾を増やしていこうとするケースが多い。しかし、このダイレクトメールの出し方にも参加者を増やすか否かの焦点があるようだ。「説明会の案内を募集要項と同時に配送したために、説明会案内の方をあまりよく見てもらえず、参加者が激減した」という失敗談もあるため、その点を注意した告知をしていただきたいものである。

 
 今回のアンケートでは、方法や回数などの具体的な数値に加え、多くの学校側からの生の声や意見を伺うことができた。その全てを掲載することは無理だが、抜粋した中からも失敗例・疑問点・成功例の内容を読みとり、アンケート結果と合わせて今後の私学の指標とされることを期待する。
 尚、ご多忙の中アンケートにご協力いただきました各私立中・高等学校の皆様には重ねて感謝いたします。ありがとうございました。
 
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