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中学・高校受験:学びネット

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岡山商科大学附属高等学校

 
  伝統あるキャリア教育が地元の支持を得て "本校の時代"が到来、志願者増
学校法人吉備学園 岡山商科大学附属高等学校は、昨年、創立100周年を迎えた伝統校である。昭和37年、全国的にも珍しい自動車科を作った同校では、県下の私立校で唯一、平成16年に総合学科を設置し、3系列8コースと多彩な教育を展開している。全コースの軸となっているのは、歴史と伝統に培われたキャリア教育。時代の流れに合った教育方針が支持され、ここ数年、志願者数が増え続けている。

校 長: 薬師寺 茂
住 所: 〒700-0807 岡山県岡山市北区南方5-2-45
電 話: 086-252-3407
交 通: JR「岡山」駅から徒歩12分、岡電バス「清心町」停留所下車すぐ
学生数: 647名 (2012.3.1現在)
ホームページ: http://www.osu-h.ed.jp/

 

大盛況だった100周年記念行事

 JR岡山駅から徒歩12分、国道53号線沿いに建つ岡山商科大学附属高等学校は、山陽新幹線からもレンガ造りの校舎が望めるという好立地にある。

 創立は明治44年(1911年)と岡山でも3番目に古く、今年101年となる。

 昨年は100周年を記念して、3月から11月まで様々なイベントが目白押しだった。吹奏楽部記念演奏会を皮切りに、人文字航空写真撮影、スクールコンサート(岡山フィル管弦楽団)、吉備柔祭(柔道)、岡山東商業高校との硬式野球招待試合、記念体育祭、記念芸術鑑賞会(中西圭三)、記念文化祭、クラシックカー展示会と続き、100周年記念式典で締めくくった。

 「クラシックカー展示会は、グラウンドに昭和40年代前後のクラシックカー50台以上を集めたオートショーで、自動車整備コースがある本校ならではのイベントです。在校生だけでなく、OBや地域の方々も集まり、大変盛り上がりました。また、記念式典は、地元の中学校・高校の校長先生、財界人、県知事、OBなどの来賓(約200人)を含め、1,000人を超える規模で開催させていただきました」と、記念行事の盛況ぶりを語るのは、薬師寺茂校長。2年前に着任した。

 ここで、同校の歴史を紐解いてみよう。当初は男子だけの商業学校で、昭和19年に工業科を設置。商工の専門教育に主眼を置いていたが、昭和24年には普通科を新設して総合高校となった。そして、平成6年に、岡山商科大学附属高校と改称し、男女共学に。その後、平成16年には、普通科・商業科・工業科から総合学科コース制へと学科改編を実施。以来、系列やコースの改変はあったものの、総合学科制そのものは変わらず、現在に至っている。

 薬師寺校長は、「総合学科を設置したことが、100年にわたる本校のありようを大きく変えました。以来、着実な歩みを遂げています」と言う。

総合学科のベースは、キャリア教育

 現在の総合学科は、進学・商業・工業の3系列8コースで構成されており、進学系列には特別進学コース、総合進学コース、商大進学コース、ITデザインコース、スポーツコース、商業系列にはビジネスコース、工業系列には自動車整備コース、工業技術コースが設けられている。難関大学進学から、専門性を生かした進学あるいは就職まで、生徒それぞれの個性と夢に合わせた幅広い選択が可能となっている。

 そもそも総合学科とは、普通教育および専門教育を選択履修によって総合的に施す学科のこと。商大附属高校では、自分の夢をかなえるための時間割を生徒自身が設定(コースによって制限あり)し、学習している。

 具体的には、1年次に「産業社会と人間」という授業を通して、社会、職業について知り、自分自身の適性を考えて2年次から3年次卒業までの時間割(ドリカムプラン)を作成。2年次でのインターンシップ(職業体験)を経て、3年次では、グループごとにドリカムゼミで、課題研究を行う。必須科目以外の科目を自分で選択・設定し学ぶことで、将来の自分の夢・職業実現につなげていくことが狙い。もちろん、他の系列への変更も可能。系列の枠を越え、他の系列の授業を選択することもできるので、例えば、工業系列の生徒が大学受験を希望する場合でも、受験に必要な教科を選択することで、大学進学を果たすことができるのだ。

 「本校の学びのベースとなっているのは、キャリア教育です。専門性を高めることで、他校との差別化を図り、ほかにない教育を行う学校として打って出ています」と薬師寺校長。その自信は、100年の伝統に裏付けられたものだろう。

地域の活性化に寄与する人材を育成

 最近は、偏差値にこだわり、進学に特化した高校が増える半面、工業科を廃止する高校が増える傾向にある。しかし、有名大学を卒業しても、就職の内定が取れにくい時代である。そういう中にあって、岡山商科大学附属高校は、ここ数年、志願者が増え続けている。特に工業系列の人気が高いとか。

 「やっと"本校の時代"が戻ってきました。企業からの求人も多く、就職率もいいですよ。キーワードは、"地域に信頼され、地域に支えられ、地域に人材を返す"です。学校の新たな役割として、キャリア教育を担い、地域の活性化に寄与できる人材を育成したいと考えています」と薬師寺校長。

 同校では、部活も盛んだ。平成22年度岡山県春季高等学校野球大会ベスト4、平成22年度岡山県秋季高等学校軟式野球大会準優勝、平成23年度岡山県バスケットボール大会ベスト3、平成23年度岡山県高校卓球新人大会女子シングルス第2位・女子団体第3位、ボウリング部では2010岡山県トップアスリート賞スポーツ優秀賞受賞など、強豪揃い。

 また、国際交流も活発に行われている。オーストラリアのウィランガ高校と姉妹校提携を結んでおり、両国でのホームステイを1年おきに実践している。中国大連市の第16中学校とも協定を結んでいて、現在、2人の留学生が同校に在学中だ。

 創立101年目に入り、今、計画しているのが校舎の改築と寮の新築。竣工目標は平成26年度。まもなく校内委員会を立ち上げ、議論を重ねていく予定という。

 コースや校舎が変わっても建学の精神である"一心不乱"、教育目標の"挨拶、身だしなみ、清掃"が不変であることはいうまでもない。上げ潮に乗り、さらなる飛躍が期待できそうである。

 
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