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中学・高校受験:学びネット

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広島県瀬戸内高等学校

 
  来年度から新コース体制へ一新
目標を持った3年間で夢を実現
今年創立110周年という、県内でも有数の歴史を誇る広島県瀬戸内高等学校。建学の精神「敬神崇祖・報恩感謝」を大切に受け継ぎ、周囲に対して常に感謝できる素直な心が育つよう、「しつけと規律」の徹底指導に力を入れている。一方、人間力の育成とともに重視してきたのが、生徒1人ひとりの夢を叶えるための確かな学力の養成だ。来年度は広島県初の「公務員コース」と「看護・医療進学コース」という2コースを同時に新設し、「特別進学コース」の単独募集を開始。3年間の目標をより明確化することで、夢の実現をさらに強力にサポートしていく。

校 長: 神垣憲雄
住 所: 〒732-0047広島市東区尾長西2-12-1
電 話: 082-261-1296
交 通: JR広島駅北口より徒歩約14分、広電バス府中方面行・曙営業所下車徒歩約4分、広島バス(大内越峠経由)戸坂・東浄行(27号)あるいは寺分・小河原行(29号)・三本松下車徒歩約1分
学生数: 983名 (2011.9.1現在)
ホームページ: http://www.setouchi-h.ed.jp/

 

県内初の公務員コースと
看護・医療進学コースを新設

 JR広島駅に最も近い高校である同校は、周辺に小中学校が並ぶ文京区にある。表通りに面した新校舎の一角に一際目を引くのが、とんがり屋根のタワー。鉛筆をイメージした、同校のシンボルでもある。校内に足を踏み入れれば、青々とした人工芝グラウンドや最新コンピュータを揃えた2つの情報処理室などが完備されている。

 こうした抜群の学習環境を誇る同校だが、来年度からの新体制で教育内容もいっそう充実度を増し、さらに人気を集めそうだ。同校一筋37年の神垣憲雄校長は、長い歴史の中でも前例のない大改革と話す。

 「目標を持って高校に進学したい、という生徒の期待に応えるために改革に踏み切りました。例えば、今の時勢を背景に安定した公務員職を目指す子どもは多い。しかし、勉強はできても、経済的理由で大学進学が難しい子どもは少なくありません。また、高齢化社会となり、看護医療系を志望する子どもも多い。そこで、新設するのが『公務員コース』と『看護・医療進学コース』です」

 高校の「公務員コース」は県内初の試み。消防士や警察官、自衛官などの地方公務員を目指す。3年次に実施される行政公務員V種合格を照準に、1年次から筆記・実技・面接試験に対応した指導を行う。

 「看護・医療進学コース」は免許の取得ではなく、看護師や作業療法士、理学療法士などを育成する看護・医療系大学や専門学校への進学を目指す。受験に必要な科目や、メディカル英語・数学に重点を置いたカリキュラムが特長だ。

 両コースの定員は約20人の少人数制。これら2コースと既存の「特別進学コース」においては、内申点に一定の条件を設けて成績上位者を募集する。

生徒・保護者も注目!
大盛況のオープンスクール

 一方、従来の「特別進学コース」と「一般進学コース」も大きく変わる。

 特進コースはこれまで、一般コースと合同で入学試験を実施していたが、来年度から単独募集に切り替える。入試科目が変わり、試験内容も難易度が高くなる。定員は設けていない。国公立大学や難関私立大学への合格者が年々増加している同校だが、単独募集でさらなる進学実績が見込まれる。

 また、「一般進学コース」は、2年次に文・理の他、「情報デザインコース」と「スペシャリストコース」から選択が可能。「情報デザインコース」は普通教科に加え、IT情報関係の基礎科目、情報技術や情報デザインを学ぶ。既存の「情報コース」の内容をより充実させた。各種商業検定が取得でき、大学進学にも有利なコースだ。「スペシャリストコース」は部活動をしながら、国公立大学や難関私立大学を目指す生徒が対象。部活動と勉強が両立できるように、進路に応じて豊富な選択授業が用意されている。

 新体制下では、1年次は既存2コースと新設2コースの計4コースでスタート。2年次から特進は文・理へ、一般は文・理と「情報デザインコース」、「スペシャリストコース」に分かれ、計8コースになる。生徒は幅広いコースから将来の目標を見据えてコースを選択し、モチベーションを保ちながら学ぶことができる。

 こうした取り組みは生徒や保護者からも大きな注目を集め、1回目のオープンスクールには約800人が参加。例年の3倍近い人数で、会場の体育館が超満員となった。

 神垣校長は、「かなり注目されているという手応えがあります。今後は各コースの結果をしっかりと出していきたい。真面目に努力する生徒に来てほしいですね」と意気込む。

 新コースの設置は、教員たちがオープンスクールのアンケート調査などを基に意見を集約し、ボトムアップで実現させた。自分たちの情熱が形となっただけに、教員たちの士気も非常に高い。

文武両道で
学校を盛り上げる

 神垣校長が進学・就職実績とともに期待するのが部活動の成果。部活動を奨励する同校には全国レベルのクラブが多く、野球、サッカー、ゴルフの各クラブは、「強化クラブ」として特待制度を設けている。特に今年インターハイ出場のサッカー部は広島県随一の強豪で、130人近い部員を抱えている。

 サッカー部員をはじめ、部活動に熱心な生徒には成績優秀者が多く、こうした生徒が難関大学へ進めるように設置したのが、現在、特進コース内にある「スペシャリストコース」だ。しかし、特進コースは週4日7校時授業制で部活動への参加が難しいため、来年度から一般コースへ移動して、特進の学力があり、部活動にも力を入れたい生徒に便宜を図る形となった。

 神垣校長は「クラブが強いと、学校が元気になります」と、文武両道の相乗効果に期待を寄せる。
取材当日、グラウンドで汗を流していたのは、サッカー部のトップであるAチーム。部員たちの動きには強豪校の自信が漲り、表情は大好きなサッカーに打ち込む喜びに輝いていた。部活動が生徒たちの心身を大きく成長させると、確信させる光景だった。

 天を指す新校舎のタワーは、まさに明日に向かって伸びゆく同校の生徒たちそのものだ。上部に頂いた地球儀には竣工時の卒業生の作文が収められ、数十年後のしかるべき記念日に開けられる予定。歴史的改革が来る日にどれほど大きな収穫をもたらすか、計り知れない。

 
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