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中学・高校受験:学びネット

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京華中学・高等学校

 
  オープンな姿勢を持ち、目に見える改革を推進
 
106年の伝統ある男子校として、優秀な人材を育てている京華中学・高等学校。「英才教育」という建学の精神を守りながら、時代の変化に対応した教育を行おうと、一昨年より学校改革をスタートさせた。

校 長: 松下 秀房
住 所: 〒112-8612 東京都文京区白山5−6−6
電 話: 03-3946-4451
交 通: 都営三田線白山駅下車徒歩3分・都営千代田線千駄木駅下車18分・営団南北線本駒込駅下車徒歩8分
学生数: 中学校  260名
高等学校 730名 (2003.9.1現在)
ホームページ: http://www.keika.ed.jp/

 

建学の精神は「英才教育」

「英才とは、高い偏差値がとれるような、単なる秀才という意味ではなく、社会を支えていく優れた才能を持つ若者、社会に出て役に立つ人間のことを指しているんです」。松下秀房校長は建学の精神について触れ、時代の変化に対応できる根っこの太い若者を育てたいと話す。「社会構造が大きく変化し、特に都市部の子どもたちは生活体験・経験の機会が減り、人間関係が希薄になった。社会が失った機能を学校でも取り入れる必要がある」と(1)進路指導、(2)学習指導、(3)生活指導、(4)体験学習の4つを教育の柱とし指導に当たっている。
 特に一昨年からは、「教育の中味をオープンにし、目に見える改革を推進する」ことを目標に置き、様々な試みを行っており、確実に成果が出ている。

進路指導と授業充実のための新システム

「生徒の多くは偏差値が中程度。指導次第では大きく伸び、放っておけば下位になってしまうかもしれない。時間をかけ、きめ細かく指導するために本校は週6日制です」と松下校長。土曜日の授業のほか放課後の補習、夏期・冬期講習、中3と高1の八ヶ岳の勉強合宿なども実施。補習にはOBの大学生が助手を務め、気軽に質問できる雰囲気を作るなど工夫されている。
 さらに充実した授業を目指して、評価システムを導入した。
「授業は学校生活の基。授業を通じて教師と生徒の人間関係がつくられ、生徒の心に灯をともすのです。一方的なものではなく、キャッチボールでなければ」。
 2種類の「授業充実のための評価表」があり、一方は生徒が授業について評価するもの。「話が聞き取りやすい」など7つの項目についてチェックする。他方は、「授業に集中できた」など6つの学習活動について生徒が自己評価を行うものだ。これらの評価表は、教師・生徒ともに、自己を客観的に評価して、よりよい授業づくりへと還元されている。
 その他中学1年からエコグラム検査を導入、年に2〜3回実施している。エコグラム検査とは、50ほどの質問に答えていくもので、心の状態がわかるとされている。「思春期は話もしないし、何を考えているのかわからない時がありますが、この検査をすることで生徒を把握し、コミュニケーションをとることができます。それが進路指導にうまくつながっていくのです。生徒も結果を見て、自己をみつめるのに良いようです」。
 さらに松下校長は、毎日5〜6人の生徒を校長室に招き昼食会を行っている。新入生の資料や写真を見ながら懇話を行うことで、大切な生徒一人ひとりを把握し、コミュニケーションを図り、よりよい教育実践に生かしたいと考えている。

クラスの枠を超えて行う総合学習

 多様な総合学習を導入したことも改革のひとつにあげられる。今年度から「多目的指導時間(週1時間)」を設定してテーマをいくつか提示し、クラスの枠を取り払って「自己教育力」「自己表現力」を育む試みをスタートさせた。テーマは、「環境教育」「福祉教育」「国際教育」に関するもので、例えば「食と日本人」、「戦争体験聞き取り」などが設定されている。表現においてはIT教育が中学3年次より実施されるほか、パソコン教室がいつでも自由に使え、インターネットでテーマについて調べたり、発表時に多くの生徒が利用している。
 また、「生活の乱れはすべてに悪影響を及ぼす」と自己を抑制したり、ルールを守る力が育つよう生活指導にも力を注いでいる。柔道と剣道を中1から6年間必修にし、心身を鍛えるとともに礼節を重んじる心を養う。教師の共通認識を高めるため、「生活指導カード」や「授業態度連絡カード」を用いて、早期に生活習慣の乱れをチェックし対応している。挨拶も重視し、毎朝校長初め5〜6人の教師が校門に立ち、朝の挨拶を行う。挨拶は大人がやってみせなければ習慣化しないと考え、細かく生徒たちに声をかけている。

大学進学のモチベーションを高める特別授業

 高等学校では外部生も入学してくるが、中学からの進学者は先取り学習を行っているため、1年間は別クラスで学習し、高校2年次より全員が理系・文系に分かれる。
 進学のモチベーションを高めるために、高校1年では「社会人特別授業」としてベンチャービジネスやインターネットビジネスなどの起業家を招き、話を聴いたり、社会人、あるいは大学在学中のOBに進学に関する体験を話してもらったり、アドバイスしてもらう。
 高校2年次で行われる「大学出張講義」は、7〜8名の教授が各々専門のテーマで講義を行う。「遺伝子組み替え食品」、「CM製作」など高校生にもわかりやすいテーマで、約3時間講義が行われる。
「大学合格は、それまでの学校生活の集大成の結果として出てくるもの。このような新たな試みが数年後には実を結び、生徒が大きく成長し、希望進路に進めればうれしいですね」と松下校長は締めくくった。

 
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