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中学・高校受験:学びネット

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女子聖学院中学校・高等学校

 
  未来への確かな歩みを実現する人間教育
 
「学校案内」には卒業生の進路が、大学名から専門学校名・大学進学準備者数まで、すべて掲載されている。「一人ひとりの進路選択に誇りをもっています」と城築昭雄校務部長。生徒たちは6年をかけて自己を見つめ、自己を社会の中に活かす道を探ってきたからだ。女子聖学院中学校・高等学校はキリスト教に基づく人間教育により、未来へ向かう生徒の足取りを確かなものとしている。その中心的役割りを担う先生方が、人間教育と生徒について語る。

校 長: 小倉義明
住 所: 〒114-8574 東京都北区中里3丁目12番2号
電 話: 03-3917-2277
交 通: JR山手線「駒込」駅より徒歩7分、東京メトロ南北線「駒込」駅より徒歩8分、JR京浜東北線「上中里」駅より徒歩10分
学生数: 1,232名 (2005.9.1現在)
ホームページ: http://joshisei.netty.ne.jp/

 

座談会出席者
校務部長・村瀬聰子氏(教務担当)
校務部長・城築昭雄氏(校務担当)
生徒指導部長・井合澄氏

何のために学ぶのか

―― 本日は人間教育を中心におうかがいしたいと思います。内容について簡単にご説明いただけますか。

城築 本校はキリスト教による人間教育プログラムの上に教科・進路教育があります。神様から与えられた賜物をどう生かしていくのか。6年をかけて考えさせます。

井合 自分のミッションに気づかせるということです。何のために勉強するのか、どういう仕事を選ぶのか。全部そこに立ち返ります。本校のスクールモットーは「神を仰ぎ人に仕う」。人のために自分を磨くのです。

―― 非常に深いテーマですね。中学に入学したばかりのお子さんには難しいのではないでしょうか。

村瀬 最初に、自己を見つめ、自己の賜物に目を向けさせることから始めます。神から与えられたものは、人それぞれに異なります。他人をうらやんでも仕方ありません。自分には何が与えられているのかを見つけるのです。中学1年における人間教育プログラムのテーマは「自己を見つめる」。その核となるのが、夏休みにクラス単位で実施される「軽井沢生活」です。本校のセミナーハウスにて2泊3日の日程で行われます。

自己を見つめ、自己を活かす

―― 軽井沢では何を学ぶのですか。

村瀬 まず自分に与えられた「いのち」の重みを知ってもらいます。そのために「パルモア病院日記」(中平邦彦<著>新潮社刊)などから、赤ちゃんが出産のときにどれほどの試練に耐えてこの地上に産まれ出てくるか、またそれを支えるために、どれほど不思議な体の仕組みが用意されているかを学びます。
その後、事前に生徒のご家族から預かっていた手紙を渡します。その子が産まれたときの状況や思いが綴られた手紙です。生徒たちは、自分がどれほど望まれ愛されてきたのかに改めて気付き、思わず涙をあふれさせます。思春期ですから、なかには母親とうまくいっていない生徒もいますが、そういう子たちも根底では愛されていることに気づき、わっと泣き出しますね。お母さんも手紙を書くことで当時の気持ちを思い出しますので、互いに新しい関係を築く良いきっかけになるようです。
次に、自分にはどんな賜物が与えられているのか、与えられた賜物は磨かなければならないということを、マザー・テレサや星野富広さんらの歩みを取り上げて考えさせます。その後、友だちの賜物を書き出してみようという「良いところ探し」。自分では気づかなかった良いところを友だちから教えられ、皆うれしそうな顔になりますね。その他にも、数多くのプログラムが用意され、生徒たちが真剣に考え語り合う3日間です。

城築 中学2年のテーマは「自己を活かす」。以降、学年が進むにしたがって、自己と自然や社会とのかかわりを学び、それぞれが自分の使命について考えます。

礼拝がそだてる心

―― 卒業生の進路を見ると、医歯薬・農業・経営・外国語・福祉・芸術など、多岐にわたっています。これが一人ひとりの賜物を生かす進路教育の成果なのですね。

井合 進路指導は中学3年から段階を踏んで進めます。仕事調べや職業興味検査・進路懇談会開催などきめ細かく指導しています。しかし、生徒が自らの意思で進路を決定できるのは、自己を見つめる習慣があるからです。
毎朝の礼拝は、自己を見つめる良い機会です。週に3日はチャペルで、他の日は各教室で礼拝を行っています。高校生になるとクラス礼拝で生徒が話をします。聖書を読んで思ったことや、生活の中で聖書に関係することなどですね。そうすることで自然に自分と自分の生活を見つめるようになります。

城築 なかには「聖書なんて」という生徒も出てきますが、卒業してから「礼拝がないのは寂しい」と言ってます(笑)。6年間の積み重ねが心に根付いているのかもしれません。
私が担当していたある生徒が卒業後に「クラス礼拝のノートは残ってますか」と電話してきたことがあります。礼拝のノートとは、生徒が礼拝で話す内容をあらかじめ書いて担任に見せ、担任がコメントを書き添えたものです。その生徒は自分の話のコピーが欲しいと言うのです。何に使うのかというと、就職試験の面接。自分が中学・高校時代にどのような人間であったかをアピールするためです。結果は、採用でした(笑)。自分をアピールするのに礼拝を思い出したのは、6年間を大事に過ごしてきたからでしょう。本校は生徒をクリスチャンにさせようというスタンスではありません。しかし、私たちの思いは確かに伝わっていると思います。

100周年記念事業として新校舎建築

―― 国公立や難関私大へ進学する生徒も多いですね。教科教育はどのようにされているのですか。

村瀬 中高一貫の利点を生かした無理のない先取り教育です。また、先生方の専門性を重視していますので、例えば、中学の化学分野に当たるものは化学の先生が担当し、生物分野は生物の先生が教える。数学や社会なども同様です。6年というスパンで効果的なカリキュラムを編成しています。

―― 習熟度別や少人数授業も実施されているのですか。

村瀬 学年ごとに異なるのですが、基本的には英語と数学で習熟度別少人数授業を実施しています。その他に、理科実験や家庭科などの実習授業はクラスを2分割しています。

井合 本校は人間教育だけでなく、教科教育も徹底しています。成績上位者はさらに伸ばし、下位者はフォローアップします。ですから補習も2種類。先生は忙しいですよ(笑)。

―― 最後になってしまいましたが、今年創立100周年を迎えられますね。記念事業を予定されていますか。

城築 チャペル棟と体育館を除いて、校舎を全面的に建て替えます。8月に着工し、2007年夏に完成予定です。教室数を十分に確保し、少人数授業をさらに推進していきたいと考えています。

―― 理想の教育にまた一歩近付かれるのですね。本日はどうもありがとうございました。

 
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