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中学・高校受験:学びネット

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京華商業高等学校

 
  オンリーワン教育で 本当の実力を導く
 
実社会に動く数字を知るのと同時に、その中に隠れた人間の苦労も知って欲しいーーそれが、京華商業高等学校新校長の願いである。生徒個々の実力を見出し、その部分を伸ばすオンリーワン教育を目指す同校では、机上の勉強だけでなく、課外授業も豊富に用意。生徒の学問への興味を多岐に渡って導いており、非常に高い実績を上げている注目校である。

校 長: 大橋充幸
住 所: 〒112-8612 東京都文京区白山5-6-6
電 話: 03-3946-4491
交 通: 都営地下鉄三田線「白山駅」徒歩3分 東京メトロ南北線「本駒込駅」徒歩8分
学生数: 577名 (2005.9.1現在)
ホームページ: http://www.keika-c.ed.jp/

 

新校長の元に 新しい形の商業を学ぶ

実務知識をもつ経済人の養成を目的に、明治時代に創立された京華商業高校。今では都内唯一の私立商業高校として、将来の経済社会での活躍を目指す生徒を幅広く受け入れ、育成している。卒業後は、学んだ商業の知識を基礎に実社会で活躍する者、専門学校でさらに深く簿記や会計を学ぶ者、経済・商業系大学または学部でレベルアップを目指す者など、様々だ。

「商業高校のため、在学中に国家資格を幾つか受験しますが、例えば、情報処理で1級を取った生徒が、簿記では3級が取れない場合もあります。こういう場合、その生徒は情報処理の能力に長けていると考え、その部分を誉め、伸ばして自信を付けてやると、社会に出てからも実力を発揮できるようになる。このように、個々の生徒に隠れた才能を引き出すことを、京華商業の誇るオンリーワン教育として、進めていきたいと考えています」。
そう語るのは、この4月より就任した大橋充幸校長。昨年度まで、姉妹校で30年間にわたって教壇に立ち、教務主任から校長に抜擢されたとのこと。その実務経験から、より実践的な指導方法を現在模索中だそうだ。実際の授業風景から、どのような授業を今後取り入れていけばよいのかを考えるために、日に2回の全教室巡回は欠かさない。

「以前、中学で教鞭を取っていたときに、入学間もない生徒に3分の1割る5分の1の解き方を質問したことがあります。その生徒は迷わず、割る方の分数の分母と分子を逆にして乗算にしようとしました。確かに正しいのですが、わり算を聞いているのに、どうしてかけ算にするのか聞いたところ、『先生にそう習ったから』と。つまり、解を導く方法は教えても、なぜそうなるかを教えていない。これが日本の現在の教育なんです」。
この方法では、生徒にきちんと学問を教えたことにはならない。そのために、生徒は『わからない・できない』と思ってしまうが、本当は『教えていない』だけなのだ。必要と思われる部分を一つ一つゆっくりと指導していくことを、京華商業のオンリーワン教育の基礎としたいと、大橋校長は話す。

また、商業高校として、簿記や会計に関する様々な数字の勉強も行うが、その数字の中に隠れている人々の苦労も同時に知って欲しいというのも、大橋校長の願いだ。そのために、証券取引所の見学や、産地から販売までの流通の勉強など、実務経験を在学中に積ませることで、生徒に経済への興味を持たせるという授業も現在実践できるか考えているという。また、総合学習の時間を使い、大学進学を希望している生徒には、その大学がなぜ、何を目標として創立され、その当初の理念がどのように活かされているかなどを、大学の広報に聞きながらレポートにまとめていくという課外授業も実践していく。これにより、生徒の志望校への深い理解と、そこで今後自分が何を学ぶかを知ることができるのである。

この他にも、土曜日には、各教師の得意な科目を、通常科目を超えて教えている。限られた時間内で自分の意見を伝えることで、他者とのコミュニケーション能力の向上を図るプレゼンテーション講座。日常生活や社会問題になっていることを科学的に考える理科まめ知識講座などに加え、女生徒に人気の食文化講座、秘書検定といった様々な講座を作成。生徒が好きな講座を学校の施設を使って学べる時間としており、生徒たちの人気も上々だ。

「最近では、生徒全員に、美しい日本語を京華商業から全国に発信していこうと呼びかけています」。
日本語の美しさを、まず高校生に知ってもらうことで、日本全体の言葉の乱れを止めたいと語る大橋校長。その新しい息吹がどのようなものに成長するか、今後も注目の的となることが予想される。

実力と実績を両方身につける 目的に合わせたコース選択制

京華商業高等学校に入学した生徒は、一年次にしっかりと基礎学力を付けながら、社会性を学び、自分が将来にやりたいことを探していく。そして、そこで決めた目標に合わせ、二年次からそれぞれのコースに分かれて学ぶことになる。

例年、最も人気が高いのが、簿記検定1級取得を目標としたビジネスコース。簿記だけでなく、各種ビジネス系資格取得のために実践的なカリキュラムが組まれており、大手専門学校との単位相互履修も行えるため、専門校への進学や就職にも有利なコースである。
情報処理コースでは、情報処理検定試験1級をはじめ、各種IT関連資格を取得するように指導が行われる。今後のIT社会に活躍するための、最先端技術を学ぶことができるのだ。
大学進学希望者のために、一般科目授業レベルを今後もアップしていくという目標を持った大学進学コース。不必要な部分を削除し、必要な学問をより理解深く学ぶようカリキュラムが組まれている。このコースでも簿記授業はあるため、経済系大学の入学後にはかなりハイレベルな授業を受けることができるのだ。

卒業生の最も多い進学先は、各種専門学校だが、もちろん、どのコースからでも生徒が希望すれば大学進学は可能である。現在の3年生の進学希望者は40%を超えているが、彼らの入学時には、希望者はわずか20%弱に過ぎなかった。資格を取ることで自分に自信を持ち、さらに深く経済学を学びたくなったという生徒が増えたためである。
また、高校生では全国でわずか17%しか受からないと言われる国家資格の受験に成功した生徒もおり、経済学部や商学部に進学した卒業生が、特待生扱いとなったこともある。商業高校卒業生は、それだけ商業系大学でのレベルが高いということの証明にもなっている。

だが、商業高校への入学生が、普通高校の入学生と比べ、偏差値が低いことも事実。そう考えると、京華商業の教育は、かなり充実した内容で、中味の濃い3年間であるということになる。しかし、その事実を近隣中学や塾はほとんど把握していないと大橋校長は語る。

「これだけの実績がありながら、現在の中学校や塾は、商業高校が将来の日本経済を支えたいと考える生徒たちの集まりであると言うことをご存じ無い。塾や中学の先生には、商業科目がどのような目的を持つ授業で、どれだけの実績があるのかを教え、本当に商業を目標としたいと考えている子や、商業に向いている子に、進学を勧めていただきたいと考えています」。
進学や実社会で目覚ましく活躍する人材を育成する、新しい形の商業高校。今後、商業系・経済系大学や学部が本当に欲する生徒が集まる、注目校である。

 
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