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中学・高校受験:学びネット

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東洋女子高等学校

 
  100周年を迎え、学校改革をスタート
東洋女子高等学校は、仏教学者の村上専精が明治38年に「知性と教養を持つ堅実な女性の育成」を目指し創立した。それから100年。都内では単独の女子高等学校は2校になったが、教育理念はそのままに、時代のニーズに合った学校改革を行いながら、多様化する現代社会において自己を見失うことなく「自立」できる女性の育成を行っている。今回は100周年を機に新設された特進コースや新制服等について詳しく伺った。

校 長: 村上 精一
住 所: 〒112-0011 東京都文京区千石3丁目29番8号
電 話: 03-3941-2680
交 通: JR巣鴨駅南口・都営地下鉄三田線巣鴨駅A2出口より徒歩7分
学生数: 331名 (2005.7.1現在)
ホームページ: http://www.toyojoshi.ac.jp

 

今年度よりスタート、「特別進学コース」

「総合進学コース」のみであった同校に今年度新設された「特別進学コース」は、入学金、3年間の授業料ともに無料であり、「5教科の評価が20以上で国公立大学への進学希望者」という条件で1クラスのみ募集が行われた。定員(30名)以上の受験者があったが、入学者は25名、成績は条件どおりの生徒が集まり、全員国公立大学現役合格を目指し、スタートして数ヶ月が経った。

カリキュラムは週35時間授業で、このコースのみ土曜日も2限の授業が行われる。2年生では適性や希望をふまえ、理系・文系に分かれ、少数精鋭でさらに学力は鍛えられる。

「どの生徒もモチベーションが高く、非常に熱心に学習していると各教科担当の教師から聞いています」と1年前プロジェクトチームを組み、立ち上げにかかわった教務部主任の川崎先生は言う。同校は女子教育の草分け的存在。蓄積された教育ノウハウを持ち、アットホームな学校だと定評がある。

「しかし、女子校にありがちなチャレンジ精神に欠ける点を改善したいと思い、特別進学コースを設けたのです」と進路指導部主任の本橋清先生。教師から見て高い能力や学力がある生徒でも、指定校推薦などを選択してしまう。ましてや実力以上の大学にチャレンジしようと考える生徒はあまり出て来ない。このような状況を変えたいと特別進学コースを設けるに至った。

「特別進学コースができたことで総合進学コースの生徒たちが刺激を受け、もっと能力に合った進路にチャレンジしてくれることを願っているのです」と川崎先生。推薦入学だが、国公立大学や薬学部に進学する生徒を7年間毎年続けて輩出したこともあり、今後生徒らのモチベーションが上がれば、国公立大学や難関私立大学の進学実績が急上昇する可能性は高い。

個人カルテと新制服

この他100周年を機に新しく導入されたものにITによる個人カルテ管理がある。担任以外の教師でも生徒一人ひとりの情報を把握して、学習指導ならびに進路指導をスムーズに行うためだ。

カルテは試験の点数や評価、進路に関する生徒の希望、担任のコメント、家族の希望、学習指導に関してなど細かく記入されるものになっている。このような情報は外部に漏れることがないよう、情報の入ったコンピューターは特別室に置かれ、外部との通信は行わないようにしている。

そしてもう1つの大きな改革は、昨年制服を一新したことだ。夏服はセーラー服を現代的にアレンジし、機能的で動きやすい白のオーバーブラウスと清涼感のあるブルーのミニチェック柄のスカート。冬服は、グレーのジャケットとグレーを基調にしたチェックスカートの組み合わせだ。下のブラウスは、校章に使われている桜をイメージしたペールピンク。ジャケットのボタン部分には、スカートと同じチェックが使われ、キュートな制服となっている。

「ピンクのブラウスはとても人気があるのですよ。このブラウスが可愛いからと、入学してきた生徒がいるほどです。制服はフォーマルなものですが、同時に長時間着ているわけですから、着やすくて、着崩れがあまりないきちんと見える点を重視しました」と制服作成委員を務めた大橋先生は話す。

同校は染髪は禁止、生活指導はしっかり行われている。「私服なら中学生に見えるほど幼い雰囲気の生徒が多いですよ」と本橋先生が言うように、新しい制服に身を包んだ生徒たちは、爽やかで可愛らしいイメージの女子が多い。

少人数制授業と多くの補習

同校は授業時間を減らさないため2期制である。英語・数学は習熟度別で3〜4分割し、15人〜20人ほどの少人数制授業を実施している。学習意欲の向上をねらって、クラスは定期テストごとに入れ替える。

また月曜日から金曜日までの朝8時30分〜8時40分までの10分間、「読書の時間」とし、各学年、コースの特色に応じて指定図書の中から生徒が選択して読書を行っている。補習も充実させ、年間補習、夏期補習、外部補習を実施。年間補習は、日頃の授業では扱わない受験用の発展問題や演習問題などを中心に、全学年の希望者を対象に行われる。夏期補習は年間補習とは別に実施され、短期に集中して行われる。夏期補習を受けて、秋以降ぐんと成績アップする例も多いという。外部補習は3年生の希望者を対象にした外部予備校の講師による補習で、週1回、英語と国語があり、実践的な内容となっている。この補習は有料だが他校に比べ安価であり、何より授業料が私立高校では都内で最も低い金額であることも魅力である。

ところで、東洋女子高等学校ならではの授業のひとつに「特別講座」がある。これは、茶道・華道・コンピューターの講座で、1年生の全員が各4回ずつ受講する。講師は卒業生で、なごやかな雰囲気で生徒たちは学んでいる。クラブは剣道部、バレーボール部、吹奏楽部、ダンス部、音楽部のほか珍しい「煎茶部」や「箏曲部」、「園芸愛好会」などもある。

「女子校を敬遠していた生徒も、入学後はこんなに楽しいとは思わなかった、とのび
のび過ごしています。教師と生徒の仲が良く、職員室はいつも生徒でいっぱい、OGも
気軽に尋ねてきてくれます。同窓会はしょっちゅうやっているようですよ」と先生たちは目を細める。

学校は、進学実績も含め生徒に合うことが何より重要である。共学にはない東洋女子校ならではの良さを知るため、積極的に見学会には足を伸ばしたい。

 
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