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中学・高校受験:学びネット

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学校法人千葉学園
千葉商科大学付属高等学校

 
  来春、環境に配慮した最先端の新校舎が完成
千葉学園の一貫教育としての「高大連携」へ

 長年の念願であった校舎の建て替えが決定し、2021年春から順次、新校舎での学びがスタートする千葉商科大学付属高等学校。2026年の創立75周年を向けた将来構想「Vision75」では、グローバル社会、そして地域社会でも必要とされる人材の育成を目標に掲げ、数年前から様々な取り組みを推進してきた。 昨年校長に就任した浅川潤一校長は、1年目を建学の精神に立ち返る「原点回帰」の年と位置づけた。2年目の今年は次のフェーズとして、大きく千葉商科大学との「高大連携」へと舵を切る。新しい時代へと、変化し続ける千葉商大付属高校の未来図について、浅川校長にインタビューした。

校 長: 浅川 潤一
住 所: 〒272-0835
千葉県市川市中国分2-10-1
電 話: 047-373-2111
交 通: JR総武線「市川」駅・京成線「国府台」駅より
京成バス「商大付属高校」で下車
JR常磐線・新京成線「松戸」駅から
京成バス「国府台病院」で下車、徒歩8分
北総線「矢切」駅から徒歩20分
生徒数: 868名
ホームページ: https://www.hs.cuc.ac.jp/
 

休校のピンチをチャンスに!
コロナ禍でICTスキルが進歩

 「本校にとって幸いだったのは、今年度からiPadを全学年が持つようになり、オンラインの体制が整ったタイミングだったことです。コロナ禍の渦中ではありましたが、本校にとってはピンチでもあり、チャンスでもありました」。そう話す浅川潤一校長。

 緊急事態宣言を受け、休校となった同校では4月までは課題を生徒に配信するなどの方法で学習を継続。5月11日からVOD型オンライン授業を開始した。

 方法としては、授業支援アプリ「MetaMoJi ClassRoom」やYouTubeに授業内容をアップ。生徒は朝のホームルームをZoomで受け、その後は時間割通りに授業を受けることができた。

 さらに、家庭にWi-Fi の環境がなくても、安心して映像を見ることができるよう、本来は7GBまでの通信量を15GBまで増量。生徒の通信料は学園負担とし、経済的な負担をなくした。

 家庭と学校との連絡手段としてはホームページ、連絡網システム「ラインネット」、そして「Classi」を活用。加えて、新たに「HSアラート」というメールアドレスをつくり、同校のICTメンバーが保護者からの質問に、丁寧にメールで回答していた。

 「iPadを配布したからと言って、すぐに全員が使いこなせるわけではありません。設定の仕方や、動かなくなった時にどうしたらいいか、いつでも相談できる窓口をつくりました。それに対応してくれた教員には本当に頭が下がります。おかげで保護者からお礼のメールをいただきました。新型コロナウイルスの影響は深刻でしたが、教員全員が前向きにオンライン授業に取り組んでくれ、一気にICTスキルが上がったと手応えを感じています」と浅川校長は話す。

日本の高等学校で初の快挙
環境に優しい新校舎

 今年3月、待望の新校舎の建設がスタート。2021年3月には西側の敷地に1期の新校舎が完成する。来春には、新入生をはじめ生徒たちは新校舎での学校生活をスタートさせる。既存の校舎を解体し、さらに2期校舎が完成するのは2023年3月。外構工事など全体竣工は2023年夏を予定している。

 新校舎建設のコンセプトは「未来、地域、生徒同士が『つながる』校舎」。日本初の「自然エネルギー100%大学」を目指す千葉商科大学を中心に、千葉学園全体としてSDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいることから、新校舎はZEB Ready 認証を取得。これは全国の高等学校で初の快挙だ。快適な新校舎は環境問題を身近に考える生きた教材にもなっている。(注:ZEB Ready 認証/Z:ゼロE:エネルギーB:ビルディングの略。判断基準は再生可能エネルギーを除き、基準一次エネルギー消費量から50%以上の一次エネルギー消費量削減に適合した建築物のこと)

「攻め」の高大連携
本校出身者がリーダーに

浅川 潤一校長

 同校は今年からさらに力を入れていくのは千葉商科大との高大連携だ。浅川校長はそれを「攻めの高大連携」と表現する。「高校と大学の7年間。さらには大学院を含めた9年間を、千葉学園としての一貫教育にしたいと考えています」と語る。

 すでに昨年秋から1年生が大学と連携し、一緒にSDGsの問題について探究学習に取り組んでいる。2年生になった今年はそれをさらに本格化させていく予定だ。

 「大学としっかりタッグを組んだ攻めの高大連携を行うことで、本校の生徒が千葉商科大に進学した時、他の学生に対してアドバンテージを持つことになります。つまり、大学の中でリーダー的な存在になれる。そこに『大学付属だから大学入試が変わっても安心』という考えはありません。アグレッシブな高大連携を目指してこそ、付属高校の強みが発揮できると考えます」

 SDGsの取り組みは日本国内だけではなく、世界と連携・協働してやっていかなければならない。今後は国際教育にも注力する。大学内にあり、カフェのような雰囲気の中で、英語や異文化に触れられる「CUC InternationalSquare」は高校生でも利用可能。これまで海外大学に進学する生徒はほとんどいなかったが、これからは海外大進学も視野に入れたい考えだ。

 また、ICT分野においても、情報処理の国家資格「ITパスポート」取得のための勉強を高校と大学で連続してできるよう、教材を一緒に作成する計画も進んでいる。

 さらに部活動も大学生と一緒に活動できるようにする予定。高校生は大学の部活動の高い技術や理論を共有でき、大学生も高校生を指導することで、教員志望者であれば、プレ教育実習のような機会を得ることができる。双方にメリットがある方法を模索している。

新たなコース制の構想も
付属校の強みをアピール

 将来的には、「新たなコース編成にも取り組んでいきたい」と語る浅川校長。今のコース制(特別進学クラス、選抜進学クラス、進学クラス、商業科)は、商業科を除いて、2年次に理系と文系に分かれる。「文系・理系という言葉が使われていますが、大学では文系でも論理的な考え方が求められ、理数の勉強が必要となります。コース設定を時代に合ったものにし、国際教育を中心としたコースを増やすことも考えています」と話す。

 千葉県は来春、前期と後期に分かれていた公立高校受験が一本化される。どのように受験生が動くかは未知数だが、浅川校長は「大学とハードもソフトも共有し、付属高校としての強みを前面に打ち出していきたい。本校を卒業し、千葉商科大でリーダーとして活躍できるような生徒を育てたい。それがひいては千葉学園の全体の底上げになっていると思います」と力強く語った。

 
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