本庄東高等学校の建学の精神は、「人間の尊さを教え、社会に期待される素地を創り、人生に望みと喜びを与える」ことである。これをふまえ、新たに開校される本庄東高等学校附属中学校では、「自ら考え判断できる、知と心を備えた21世紀のリーダーを育成する」という精神が加わった。中学校・高等学校の校長を兼任する小林ヨシ先生は、「6年一貫の教育課程によって、先人達によってもたらされた事柄を沢山学び、活用する事を通して、知識を使いこなす知恵を育成していきたい。そうすることによって、社会に出てから様々な事柄に知恵を発揮して対応できる人材をつくりたい」と語る。
中高一貫教育の魅力はトータルな学習が行えること
現在の本庄東高等学校では、3つのコース制をとり、国公立大学や難関私立大学へのアプローチとして充実したカリキュラムでの学習を行っている。これと並列して、新たに「特進一貫コース」が設置される。附属中学校から本庄東高等学校へ進学する生徒と、他の中学校から既設のコースへ入学してくる生徒とは、別々のクラス編成がなされる。特進一貫コースでは、これまでのノウハウを生かし、6年間の新たなカリキュラム設定された。旧学習指導要領以上のレベルで、深い授業展開を行うことで、最難関とされる東京大学や京都大学をはじめとする国立大学への現役合格を可能とする。目標は附属中学校入学者全員の国立大学合格である。
この目的のため、十分な学習時間を確保して6年間の学習内容を5年間で行い、大学入試突破のための演習授業を1年間しっかりと行う。基本的には国立大学入試にむけ主要5教科を充実させている。当然、医学部入試にも対応すべく物理・化学・生物の理科3科目を入試レベルで完成させるほか、文系生徒が国立大学に合格するために必要不可欠な数学・理科の授業も手厚い。国語では「論理エンジン」を導入。論理的に読み論理的に思考する能力を育成することで、他教科の礎としていく。英語は、会話分野は言うまでもなく、中学段階ではベースとなる文法分野に力点を置き、高校段階では読解分野とのバランスをとる。「中学校段階では時間をかけ、旧学習指導要領レベルでの基礎学力の定着を図る。これによって高校段階ではさらに高い学習を行うことができる」と語るのは教務担当の先生。すでに6年一貫のためのシラバスも、ほぼ完成したとのこと。 |
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豊かな人間形成を目指して
本庄東高等学校では、以前から心の教育に本格的に取り組んできた。感謝の心、謙虚な心、学ぶ心などを総じて「素直な心」と呼んでおり、生徒自らがそういった心のあり方を変革することによって、自分のなすべき事を考え、良心に従って行動する聡明さを磨いてきた。
同校の進学実績が上がりだしたのも、この教育と切り離せないという。現在、年8回実施される学級報告会では、各クラスことに担任から、生徒の生活や学習の様子、大学入試の状況説明、各時期や受験期での子供の接し方などについて講話を行っている。生徒との朝面談や、保護者も交えての三者面談など、生徒・保護者・教師との関わり合いを大切にしている。もちろん、これらの教育方針は附属中学校においても変わらない。保護者にとっても頼もしい中高一貫教育が実現しそうである。
なお、高校では来春入学からコースを変更し、「特進選抜」、「特進」、「プログレッシブ進学」の3コースとし、ここに附属中学校から入学する生徒のための「特進一貫」コースが加わる。附属中学は高校から0.8キロ離れた地に、現在校舎を建設中であり、12月半ばには完成する。
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