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恵泉女学園中学・高等学校

 
  生徒を温かく見守り、個性を尊重
自ら考え、発信する自立した女性を育てる

  「広く世界に向かって心の開かれた女性を育てなくては、戦争はなくならない」。アメリカの大学で学び、第一次世界大戦を経験した河井道は、そうした強い思いを持って恵泉女学園を創立した。それから90年。命の尊さを知り、自分の意志と国際感覚を併せ持つ女性を育ててきた教育は、現代にこそ必要であると高く支持されている。確かな学力を身に付けさせると同時に、生徒一人ひとりを温かく見守る校風の中、生徒はのびのびと個性を伸ばしている。

校 長: 加藤 英明
住 所: 〒156-8520東京都世田谷区船橋5-8-1
電 話: 03-3303-2115
交 通: 小田急線「経堂」駅・「千歳船橋」駅下車徒歩12分
生徒数: 635名(中学校)
584名(高等学校
ホームページ: https://www.keisen.jp/
 

「心を育む教育」と
進路を実現する「知の教育」

 今、世界は戦争だけなく、貧困や差別などあらゆる課題に直面している。恵泉女学園は、そのような世界でも、強くしなやかに生きていく女性を育てている。

 同校には4つの育てたい生徒像がある。1つ目は「個としての自覚に目覚めた女性」。周囲に流されず、しっかりとした自分の意志を持つ女性だ。2つ目は「平和への不屈の意志を持つ女性」。自分とは異なる文化や価値観を持つ人を理解・受容し、ともに生きることができる人だ。3つ目は「命の尊さを知る女性」、4つ目は「知的探究心と確かな学力を備えた女性」。こうした女性に共通して求められるのが、「自ら考え、発信する力」だ。

 加藤校長は同校に着任した当時、恵泉の教育には2つの焦点があると考えた。1つは人間教育である「心を育む教育」、もう1つは進路を実現する「知を育てる教育」だ。

 「人間教育をしていると、進路実現にもつながっていきます。一方、進路実現のための勉強も人間教育に結びつきます。生徒にはいつも、『人には神様から与えられた使命がある』と言っています。その使命に気づいた時、探究心と確かな学力がなければ応えられない。その探究心と学力を育むのが恵泉の教育なのです」

 こうした恵泉の教育を支えているのが、教育の3本柱である「聖書・国際・園芸」だ。これは現在の新しい学力観にも通じ、聖書は「主体性」を、国際は「多様性」を、園芸は「協働性」を育む。この3つの柱によって「自ら考え、発信する力」が養われている。

自己と向き合う「感話」の時間
創立以来の国際平和教育

 では、具体的にどのような取り組みをしているのだろうか。

 聖書の学びの大きな柱となっているのは、毎朝の礼拝だ。聖書を通して、「自分とは何者か」「どう生きていったらよいのか」を見つめ直す。なかでも、生徒が日頃感じていることや考えていることを皆の前で述べる「感話」は、自己と向き合う貴重な経験となる。

 「ここまで話してしまっていいのかと思うほど、辛い思いを告白する生徒もいます。けれども、それは同じ境遇の生徒にとっては励ましにもなるのです。何より素晴らしいのは礼拝後、感話の内容を揶揄する生徒が一人もいないこと。生徒たちは感話での告白を心の中にそっとしまい、自分と向き合うのです」(加藤校長)

 「国際」教育の一環である英語教育では、4技能のバランスを大切にしている。少人数の授業が多く、生徒は英語力を存分に伸ばしている。高2では半数以上の生徒が英検2級以上を取得している。表現力を磨くスピーチコンテストは中3から高2までの全生徒が参加する。

 その他、3つの留学制度や海外女子学生と交流するエンパワーメントプログラムなど、国際理解を深める機会を数多く設けている。

 1930年の学級日誌には、河井道が国際の授業で「ロンドン海軍軍縮会議」について話したと記されている。

 「社会情勢に関心を持ちながら、自分たちが平和をつくるためにはどのようにしたらよいか、河井先生はいつも生徒に問いかけていたのだと思います」と加藤校長。この精神は今も脈々と受け継がれ、平和教育も盛んだ。

 「園芸」では、働く喜びを知る。また、いのちを育てるためにはチームワーク(協働性)が欠かせない。中2の行事「清里ファームワーク」では、朝5時に起きて牛舎の掃除もする。

 「生徒たちは牛の排泄物の匂いが苦手。でも、それがやがて堆肥として学園に帰ってきて、野菜や花を育ててくれます。その時には全く匂いませんし、むしろ手で触れると温もりさえ感じます。嫌われていたものが微生物の力を借りて、豊かな土壌を生み出す。人間も同じように長い時間かけて成長することにも気付かせてくれる、とてもいい機会だと思っています」(加藤校長)

生徒一人ひとりの心に
寄り添うのが教師の使命

 恵泉には制服がない。「自ら考える力」は、自由服によっても培われている。毎日の服選びの中で、自分らしさを出しつつ、その場に相応しい服装を選ぶ力がついていく。

 「かのガリレオは、『制服は人の真の性格を隠してしまう』と言っています。実は、生徒の服装は様々なメッセージを発しています。自由服は私たち教員が、生徒たちの心の声に気づくきっかけになると考えています」

 加藤校長は生徒たちのことを、毎朝家庭という滑走路を飛び立ってくる飛行機に例える。

 「滑走路が凸凹してうまくフライトできなかったり、燃料が途中で切れたりすると学校にきちんと着地できません。学校もまた、生徒が家庭に無事に着地できるよう送り出します。

 明るく登校しているようでも、辛い部分を人に見せず悩んでいる生徒もいることでしょう。生徒一人ひとりの家庭や卒業後の人生にまで思いをめぐらせ、寄り添っていく。これは神様から子どもたちを託されている、私たち教員の使命だと信じています」

 ある時、単位を落としてしまい高校を去ってしまった生徒がいた。「そんな彼女が教育実習生として、本校に戻ってきたことがあります」と嬉しそうに加藤校長は話す。

 「教師になろうと思ったのは、本校で過ごしていた時、先生たちに大切にされていたことを思い出したからなのだそうです。恵泉の教育に触れたことによって、心の中に何かが芽生え、希望を見つけて変わっていく。これがキリスト教の学校の良さだと改めて感じています」

 
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