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中学・高校受験:学びネット

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東京純心女子中学校・高等学校

 
  叡智と真心を身につけ
未来に貢献する人を育てる

  課題解決スキルを学ぶ新科目「学び方」導入、「叡智探究特進プログラム」(特進コース)新設、最上位習熟度別授業クラス、学習支援センター開設など、東京純心女子中学校・高等学校の教育改革は着実に成果を出している。今春は中学入学者数も増加し好調なスタートを切った。改革を先導してきた松下みどり校長は「純心には変えてはいけないものがある」と語る。すべての生徒が「愛された」と実感できる、人との関わり方だ。その学びが生徒自ら「人を、社会を愛する」行動へ突き動かす。21世紀を拓く純心の現在を伝える。

部 長: 松下 みどり
住 所: 〒192-0011 東京都八王子市滝山町2-600
電 話: 042-691-1345
交 通: JR「八王子」・京王線「京王八王子」から
西東京バス約10分「純心女子学園」前下車
生徒数: 中学校 118名
高等学校 246名
ホームページ: http://www.t-junshin.ac.jp/jhs/
 

学ぶこと、心を開くことは
自らの行動力を高めること

 「手応えがあります。確実に力が身についています!」と松下みどり校長の声が弾む。昨年度から中1に導入した新科目「学び方」は純心オリジナル「探究型学習」の基礎編。調べ方や取材の仕方、プレゼンテーション等の技術を学んだ中1生たちが、目覚ましく成長した。ロールモデルにしたい女性を選び、生徒一人ひとりがパワーポイントで資料をつくり、スピーチや表現を磨き、4分間のプレゼンテーションを行う。その行動力に松下校長は目を見張った。

 「みな自分らしい表現ができました。それは、聞いてくれる同級生が本当に心を開ける仲間だからでしょう」

 中1では3年前から秋の学年研修に「PA(プロジェクト・アドベンチャー。体験学習型の冒険教育プログラム)」を導入。

 「課題解決のためには、仲間を信頼する・自他の能力を認める・臆せず意見を言うことの大切さを、生徒たちは体験から知っています」

 昨年の学校目標は「開く」。純心のホームページにも「未来を拓く志」という言葉がある。心を開き自分たちが出来ることをしよう、と生徒たちは積極的に地域貢献し、社会や人との温かな関わりをつくり始めている。高2生(現高3)も近隣の児童養護施設に出向いて必要なものを直接聞き取り、生徒総会でパワーポイントを用いながら、まだ使える学用品や新しい文具の提供を全校生徒に呼びかけた。

 松下校長には学校目標に託した思いがある。「人に敬意を払う、人を愛するということは、感情だけではなく行動に表れるもの。その経験が彼女たちの未来を拓いてくれるはずです」

GMARCH進学率30・2%!
2コース制いよいよ始動

松下 みどり 校長

 今春の卒業生たちも、純心生らしい未来を切り開いていった。

 「医歯薬学や看護・医療を志す生徒が比較的多いのが本校の特徴ですが、『インフラ整備で地域の人たちを支援したい』と、工学部や理学部など『ものづくりの原点』に立つ生徒たちもいます」(入試広報部長・橋正先生)

 また、早稲田大学文学部へ進学する生徒はフェアトレード事業に携わりたいとのこと。世界や平和に貢献する仕事につながる大学進学が目立つのも、いかにも純心生らしい。

 新高2は、いよいよ「叡智探究特進プログラム」「叡智探究セレクトデザイン」の2コース制が始まり、「特進プログラム」の生徒たちは、今まで以上に難関国公立大・最難関私大を目指す。容易な道ではないが「彼女たちは覚悟も心構えも前向き」と松下校長の声に熱がこもる。橋先生は「セレクトデザインも、基本的には全員が、GMARCH以上の大学に進学できる力を身につけさせます」と力をこめる。現にGMARCH合格率は昨春から大きく伸び、今春は41%へ上昇。

 15年前からスタートした習熟度別授業は「各々のレベルに最適な進度と深さで授業ができる」と松下校長は大きな手応えを感じている。英語の最上位Sクラスは独自の教材・カリキュラム・試験で英語力を確実に伸ばしている。現高3は、河合塾模試の偏差値68以上の層が昨年の1・5倍、英語では2倍に増加し、英検準1級を取得した生徒は学年で2人いる。

 21世紀を生きる純心の教育改革は、生徒の未来に大きく花開く蕾をつけ始めている。

「お先にどうぞ」
先輩が後輩に譲る純心流

 松下校長が毎年楽しみにしているのが、中3生との個別面談だ。目的は中学生活の振り返りと高校進学の意識確認だが、松下校長にとっては、生徒一人ひとりとゆっくり語らう貴重な時間になっている。昨年、初めてわかったことがあるという。

 「純心の伝統や習慣に倣って、生徒たちは学校生活を上手にやりこなしているように見えましたが、実際は違っていました。生徒たちは意外と大変な思いをし、苦労をしている。行事やクラブ活動、人間関係などでかなり葛藤していました。クラブ内でも中3は中学生の、高1は高2のサポート、と各学年の役割があり、先輩から教わったり友達と相談したり、考えながらこなしている。そして達成感も本当に感じていて『すごく学んだ、自分が成長できた』と、ほぼ全員そう言います」

 生徒たちが言う「成長」とは、どういう意味なのか。

 「『他者との関わり』の中で『人への配慮』ができるようになった、ということだと思います。卒業生から部員に差し入れがあったら、先輩が後輩に『お先にどうぞ』と言うのが純心の流儀。先輩の後輩に対する姿勢、先生方の生徒への接し方を日々見ていて、周りの人達がいかに心遣いをしているかに気付くのでしょう。同じように人と人の間に立って、自分がクラスをまとめようと行動する時は、きっとすごく心と頭を使うと思います」

 それは教員も同じ、と松下校長。「とても頭が良くて能力の高い先生たちです。私は純心の先生たちの忍耐力と粘り強さを、本当に尊敬しているんです」とまっすぐに言い切る。教員自身は意識していないのですが、と前置きして「生徒から引き出したい言葉や気持ちを、取り出せる交渉力があります。丁寧に時間をかけて、何度でもトライする。嫌がられても決して諦めません。グローバル社会に限らず生きていく上で必要な力、たくましさですよね」

 生徒たちにも学んでほしい、と言いかけてすぐに「いえ、生徒たちは学んでいると思います」と松下校長は晴れやかに微笑んだ。

 
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