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中学・高校受験:学びネット

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明秀学園日立高等学校
通信制課程

 
  在校生が新入生を温かく迎え、卒業率は98%
哲学者の思想に触れることで自律できる人材に
卒業率は98%以上、入学してきた生徒のほとんどが3年間で卒業する通信制高校、明秀学園日立高等学校通信制課程。入学前からスタートする「スマイルサポートシステム」、遠足や宿泊学習など数多くのプログラムや学校行事が特徴で、それらを通して生徒同士が活発に交流。充実した高校生活を送りながら、進学や就職へと道を拓いている。
今年からは通信制という枠にとらわれず、社会人として必要な知識や考え方とはどういうものか、哲学者の思想にも触れる教育もスタート。自己の内面を見つめ、自律できる人材の育成にも取り組んでいく。

校 長: 中原 昭
住 所: 〒317-0064 茨城県日立市神峰町3丁目2番26号
※日立・水戸・下館にキャンパスあり
※ひたちなか・つくばにサポート校あり
電 話: 0294-25-1556
交 通: JR常磐線「日立」駅より徒歩15分
学生数: 430名 (2013.9.1現在)
ホームページ: http://www.meishu.ac.jp

 

キャンパスにライブラリーを!
3つの取り組みがスタート

 明秀学園日立高等学校の通信制課程では、今年から3つの新しい試みが始まる。

 1つは各キャンパスのライブラリー化だ。これは教職員が「高校生に読んでもらいたい」と考える本を集め、専用の本棚を作るというもの。本の中の一節を書いた紙を生徒の目につくようにキャンパス内に貼り出し、本の内容に興味を持ってもらうようにもする。また、生徒からの推薦本も入れたいと考えている。

 「なぜこのような社会に自分はいるのか、どうして学ばなければいけないのか。高校時代はそうした疑問や不安を抱く年代でもあります。私自身、そうした疑問に書物と出合うことで、回答を得ることができました。本校の生徒にもぜひそうした書物に触れてほしいと願っています」

 そう語るのは山本宗明教頭だ。山本教頭が本棚に入れたいと考えているのは、プラトンやホッブス、ルソー、アダム・スミス、ケインズといった現代へ至る哲学・思想論、また、現代を知るための内田樹氏、佐藤学氏、苅谷剛彦氏、小熊英二氏らの著書。社会思想に関する本を通して、社会人として必要な知識や思想を身に付けてほしいと考えている。

 今後はHRや授業の中でも、ライブラリーの本と関連づける話題を盛り込んでいく。すでにHRでは山本教頭がプラトンの「国家」の話をし、生徒は熱心に聞いてくれた。

 「全日制では授業時間の問題もあり、ここまでの話ができる時間がとれません。今の子どもたちに本当に必要な教育は、通信制だからこそできるのではないかと考えています」と広報部長の小和瀬克夫先生は話している。

民泊で農業や漁業を体験
より深い交流で和やかな顔に

 2つ目の試みは「民泊・体験学習」だ。同校は学校行事が盛んで、ハイキングや芸術観賞会、スポーツ大会等を開催し、生徒同士が交流できる場を設けてきた。中でも、体験型の宿泊旅行「トライアルツアー」は北海道で乗馬をしたり、沖縄の海に潜ったりとさまざまな体験学習を実施してきた。

 今年の夏からは、さらにもう一段階上の経験をしてもらおうと、長崎で一般の民家に宿泊する。その家の家業である農業や漁業の体験をするもので、宿泊先では生徒はお客様ではなく家族と同じ扱い。漁船に乗って漁の手伝いをすることもあり、家族が協力して労働することの意味や厳しさを学ぶ。民泊はこれまで同学園の全日制で導入されており、成果を挙げてきた。

 「帰ってきた時とその前では全然表情が違いますね。とても和やかになります」と山本教頭。娘との会話が全くなくなっていたという保護者から、「民泊から帰ってきたら、会話を取り戻せた」という感激の電話をもらったこともある。

 「宿泊先の方々と一歩踏み込んだ交流をすることが、生徒を変えるのだと思います。通信制の生徒にこそ、こうした体験をしてほしいと思いますね」

 民泊・体験学習をメインにして、そこへ向かうために、さまざまな学校行事を有機的に連携させる計画を組み立てる。教育行事の効果を持続させる取り組みだ。

地域との交流
生徒の社会参画力を養う

 3つ目は、地域の人々と交流を活発にすること。大人との交流を通して、社会で必要とされる人材の育成を目指す。町おこしイベントや復興支援のボランティアなどに参加し、地域の大人=良き先輩と出会う場を提供していき、生徒の社会参画力を養成していく。

 「地域の方にも通信制の生徒の姿を知ってほしい。話をすると、昔となんら変わりのない高校生であることをわかってもらえます。ぜひ、地域の方の力をお借りしたいと考えています」

「スマイルサポーター」と
「たんぽぽの会」
栃木からも通学が可能に

 同校の卒業率は98%以上と非常に高い。「入学後、通えなくなる生徒はほとんどいません」と話す小和瀬先生。その要因の1つは「在校生の思いやり」にあると考えている。在校生の多くは、全日制に入学したものの、不登校になった経験を持っている。新入生の不安な気持ちを汲み取ろうという思いやりが新入生に自然と伝わり、心を解きほぐしていく。

 「母親と一緒に見学に来たある生徒は、在校生と話しているうちに『お母さんは先に帰っていいよ』というほど打ち解けることができました。またある生徒は、見学には来たものの、自動車から降りられませんでした。しかし、在校生が行って話しかけたら、校内に連れてくることができた。本当に子どもたちの力はすごいなと思いました」

 同校では入学前の3月から「スマイルデー」を定期的に実施。「スマイルサポーター」の先輩たちと話をしたり、学習面が不安な生徒は、中学校の復習教材「SMILEワーク」を使い勉強したりすることもできる。

 保護者へのサポートも手厚い。保護者コミュニティー「たんぽぽの会」は、子どもが不登校で悩んだ経験のある保護者が月に1回集まり、話し合う場を設けている。中学生や他高校の保護者も多く参加し、悩みを共有している。

 「お母さんが明るくなると子どもも変わる。この会の効果はとても大きいと思います」と小和瀬先生。

 今年度からは栃木県からも入学が可能になった。以前から多かった栃木からの問い合わせに応えた形だ。少しでも多くの生徒に学びの場を与えたいと考えている。

 
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