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中学・高校受験:学びネット

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淑徳巣鴨中学校・高等学校

 
  「感恩奉仕」が育てる共生の心と
「チェンジ&チャレンジ」で磨き合う
自主自律とフロンティア精神
天上天下唯我独尊――「一人ひとりあるべき様(よう)は違う。その生徒のあるべき様を引き出し、伸ばしていく」。大正8年創立の淑徳巣鴨は、平成4年に共学化、平成8年に中学校を開設、中高6年一貫校として17年目を迎える。「感恩奉仕」の心と「おかげさま」という言葉を確かな実行力へと高めて、常に新しい学校像を模索し続けてきた。大きな実を結び始めた同校の「勉強も部活動も学校生活すべてに一生懸命」に駆け抜ける“いま”を伝える。

校 長: 大森 光芳
住 所: 〒170-0001 東京都豊島区西巣鴨2-22-16
電 話: 03-3918-6451
交 通: 都営三田線「西巣鴨」駅徒歩3分、JR埼京線「板橋」駅徒歩10分、東武東上線「北池袋」駅徒歩15分、都電荒川線「庚申塚」駅徒歩4分、都営バス「堀割」より徒歩0分
学生数: 中学校 277名
高等学校 1,167名 (2013.9.1現在)
ホームページ: http://shukusu.ed.jp

 

「すべての生徒を大切に」
能力を認めて、引き上げる

 淑徳巣鴨中学校・高等学校の校門脇の掲示板には、満面笑顔の写真が並んでいる。「ベストスチューデント」として表彰された生徒たちだ。「あなたの存在はいつも周囲を明るくします」、「彼ほど丁寧に掃除をする生徒はいない」。教員の推薦の言葉が温かい。一人ひとりを名前で呼び、日常の小さな成長や美点を決して見逃さず、褒めて育てる愛情がそこにある。

 「すべての生徒を大切にする。そこに賭ける教員の熱意こそが、学校の評価を決するもの、と考えています」

 穏やかな中に確信を込めて語るのは、就任2年目の大森光芳校長。それは中学入試制度から反映されている。来春はスカラシップ(特待生)入試の募集枠を20名へ倍増。特進・進学コースのうち進学コースでは、現状の偏差値ではなく、基礎学力のある生徒を掘り起こす「フロンティア入試」を実施。事前配布する過去問類題集を元に入試問題を作成、類題集の取り組みも点検し、学習意欲を測る。習い事やスポーツで活躍し、塾に通えなかった受験生にも、「できる能力を引き出す」同校のポリシーが貫かれている。

 今春は進学コースの合格ラインを引き上げ、新入生の第1回ベネッセ学力推移調査では、偏差値60以上の生徒が昨年1人から7人と急増。特進コースには習熟度別の2クラス(アドバンスとスタンダード)を編成した。入学時から習熟度別という環境に、進学コースの生徒の意欲がそがれないのか、目黒桂一入試広報部長に聞いてみた。

 「上位クラスをしのぐ努力をしようと奮起させる環境作りをしています。2年次でクラスは総入れ替えされ、上位クラスは3年次の『選抜』、4年次(高1)の『アルティメット』(国公立大学進学対応)を目指し、生徒は意欲緊張感を持って過ごしています。自分で勉強できる姿勢を身に付け、やる気を引き出してあげさえすれば、生徒は自然にどこまでも伸びていきます」

チャレンジノートが高評価
ATがサポートする「自学自習」

 6月末の説明会で行った来場者アンケート項目「興味を持った教育内容」で高評価を得たのが「チャレンジノート」だ。自宅学習ノートに、その日24時間のタイムスケジュール、自宅学習時間、日記などを記入。翌朝必ず提出し、教員は終礼までにコメントを添えて返却する。相当な仕事量だが、「生徒一人ひとり」の情報量は膨大だ。自宅学習の内容はもちろん、成長や悩みも伝わり、生徒と教員との確かな信頼感が築かれていく。関東大会やインターハイ出場常連校の同校のモットーは「文武両道」。だが選手として活躍する生徒も「チャレンジノート」、つまり自宅学習は必須。朝テスト、個別指導など手厚くサポートするが、育てるのは「自分で自分のやることを決めて取り組める生徒」だ。今年の中1で始めた「ホームワークレース」は、内容は自由で、「英語自習シートを1日1枚以上提出すること」だけをルールに、特進コースのアドバンスとスタンダード、進学コースの3クラスで競わせたところ、大森校長も驚きの結果が出た。

 「1日30枚提出する生徒が現れたんです。『1日30枚』と強制したら絶対にやりません。全員で競争し表彰すると、生徒は自ら進んで勉強し始めます」

 提出合計枚数では、進学コースが堂々1位、1ヵ月で800枚を超えた。

 「勉強のしかた」は、先輩からも受け継がれる。「SSC(サタデー・サンデー・クラブ)」は試験2週間に開講され、卒業生がAT(アシスタント・ティーチャー)としてサポートする。どの教科をどのように勉強するかは生徒自身が決め、自習後にATは質問や相談に答える。ATからの報告で、担当教員はすぐに授業にフィードバック。さまざまな取り組みやサポートが積み重なって、「P(plan).D(do).C(check).A(act)」のサイクルが徹底的に磨かれていく。

教員も生徒も
想いを共有し、高め合う

 今春の大学進学は、国公立13人、早慶上理11人、GMARCHが132人。中高一貫生を中心に上昇カーブを描いている進学実績の要因を目黒入試広報部長はこう分析する。

 「職員会議で、成績を伸ばした授業法や、進路成果を上げた指導例や情報などを発表し合い、『成功体験』を共有し、積極的に習って取り入れています。全教員が質の高い授業・進路指導を実行できるシステムが挙げられます」

 「特に進路指導は、絶対に他校に負けません!」と大森校長。

 6年生(高3)の進路希望を、担任・進路指導担当、さらに前年に卒業生を送り出した教員などを交えて、一人ひとりの受験内容を詳細に分析。そこで出された提案や情報は、担任を通して生徒に提供される。蓄積された膨大な大学受験データは、全教員の共有財産だ。いずれの学年・クラスにおいてもムラのない「最高の」進路指導が可能となり、生徒は全力で応えていく。

 「まさに『家族』ですね。朝テストの個人点からクラス平均点まで、包み隠さず共有しているので、『みんなで頑張ろう、合格しよう』と競い合い、支え合うのが、淑徳巣鴨の日常の光景です。核になるのは、校訓『感恩奉仕』の精神。自分を取り巻く人々に心から感謝し、恩に報いる行動を示すこと」

 それは自ら主体的に動くことでしか実行できない。『感恩奉仕』は額に入れて飾る言葉ではないことを淑徳巣鴨の生徒は全身で理解し、体現している。

 
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