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中学・高校受験:学びネット

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実践女子学園中学校高等学校

 
  女子伝統校の快進撃
早慶上理合格者が倍増
教員一丸となった学力改革が結実
伝統ある女子校の快進撃が止まらない。実践女子学園中学校高等学校では、2013年度の早慶上理の現役合格者が59人。26人だった昨年から倍以上の躍進だ。さらにGMARCH以上の合格者は229人と、これも昨年の175人から50人以上増加した。
こうした学力の劇的アップは、教育指針である「3プラス1」の成果に他ならない。教員が一丸となって取り組んできた学力改革と、同校の校風である行事や部活動などのさまざまな体験を通して育まれる豊かな人間性。それらが融合し、生徒のモチベーションを引き上げている。

校 長: 嶋野 恵子
住 所: 〒150-0011 東京都渋谷区東1-1-11
電 話: 03-3409-1771
交 通: JR、東京メトロ、東急、井の頭各線「渋谷」駅より徒歩10分、地下鉄「表参道」駅より徒歩12分
学生数: 中学校 842名
高等学校 775名 (2013.9.1現在)
ホームページ: http://hs.jissen.ac.jp

 

女子伝統校の快進撃
学校全体に活気があふれる

 2年連続で難関大学への進学実績を押し上げている実践女子学園中学校高等学校。

 「生徒たちのチャレンジする気持ち、内面の変化がここ数年目に見えて表れてきました。本校が推進する『3プラス1』の教育がうまく機能するようになってきたことが、学力向上につながったのだと思います」。同校の嶋野恵子校長は大躍進の理由をそう話す。

 「3プラス1」とは「キャリア教育」「国際交流教育」「感性表現教育」の3つに、「学力改革」をプラスした同校の教育の指針。嶋野校長は、学校全体でダイナミックに取り組んできた成果が結実しつつあることを実感している。

 「数年前から生徒の模擬試験の結果や成績推移などをパソコンで分析できるようになっていましたが、活用度は低い状況でした。しかしここ2年ほど、一番身近なアドバイザーである担任が積極的に活用し、キャリア担当者と連携して個別進路相談に乗っている様子をよく見かけるようになりました」

 さらに授業以外の講座数も、高3対象を中心に飛躍的に増やした。早朝講座では7時30分からだった登校時間を講座受講に限って早め、7時20分に設定。放課後部活の後でも参加できるよう、講座の時間を最大18時まで延長もした。放課後に2コマの講座時間を確保することで、部活と勉強の両立ができるよう配慮したのだ。

 また、夏期講座の日程についても5月の連休明けにはスケジュールを生徒に提示。早めに日程を出すことで休み中の予定を調整してもらい、受講率を上げたいと考えている。

 こうした取り組みが学力アップの大きな要因ではあるものの、嶋野校長は「それぞれが単独で成果を出したのではなく、うまく合致したことがよかった」と話す。

 進路について真剣に考え、カウンセリングルームに相談に訪れる生徒の数も増えてきた。

 校長に就任して4年目。時間をかけて取り組んできた改革が生徒の学習意欲に結びつき、学校全体が活性化してきたと嶋野校長は感じている。

教員の改革への熱意が
生徒の本気に火をつけた

 教員の意識も大きく変わってきた。学力改革を推進するにあたり、校長直結の委員会設置の要望が出るなど、現場の教員が真剣に動き始めた。

 その委員会から生まれたアイデアが、この冬、高2生を対象に初めて開催する「勉強合宿」だ。希望者を募って1月上旬に3泊4日で行うもので、生徒からはすでに「すごく楽しみ」という声も上がっている。

 広報部長の松下寿久先生は「女子生徒は何か課題を与えられたほうが頑張りますね。中学受験での猛勉強を経験してきた生徒の中には、今回の合宿のような機会があったらやりたいという気持ちがあったのかもしれません」と話す。これまで以上に上位層の学力を伸ばそうと、高2という早い時期からエンジンをかけていく。

 加えて、カリキュラムの改編に伴い、これまで5時限までだった火曜日の授業を1時間増やし、6時限にした。「たかが1時間、されど1時間」と嶋野校長。主要5教科だけでなく、芸術系教科指導にも力を入れたいと考えている。

 この1時間増えた分は、非常勤の講師が担当するのではなく、専任教員が受け持つ。講座や勉強合宿の担当についても、教員自ら手を挙げて志願するようになった。教員の改革への熱い意欲が生徒の心に火を付けている。

25年後の生き方を見つめる
社会で通用するスキルを

 目覚ましい進学実績を挙げている同校だが、松下先生は「単に有名大学に生徒を送り出すことだけを教育目標にしている学校ではありません」と言い切る。

 「25年後の生き方に責任を持つ」というのが同校の教育姿勢。「大学は自己実現のためのプロセス。あくまでも高いステージで社会貢献していくために必要な人間力、社会的スキルを身に付けることを目的としています」と語る。

 学園の創設者である下田歌子氏は「女性が賢くなければ、次代の担い手は育てられない。女性は家庭に入るだけでなく、社会においても貢献し、一個人として自立した考え方を持つべき」という考えを持っていた。その教育理念は今も変わらない。

 「そうした女性を育てられるのが、伝統校だと思っています。私自身、公立中学・高校の出身で、男子の多い大学に進みました。その後、本校に奉職したことで、諸先輩の先生方から教師として、女性として、また仕事人としての在り方のすべてを教えていただきました。それはやはり本校の伝統ある教育力そのものだと思っています」と嶋野校長は語る。

 2012年度の全日本高校模擬国連大会では、同校は昨年に続き、優秀賞を受賞。2年連続で日本代表として、ニューヨークの国連本部での世界大会に派遣された。国際問題への理解や高い英語力が必要とされる大舞台で、堂々と交渉する大役を務めたのだ。

 このような社会で求められるスキルは、「学校行事や部活動、委員会活動等で鍛えられる」と嶋野校長。「こうした活動をやり遂げた生徒たちは、PDCAサイクルをきっちりやり遂げる力を身に付けています。まさに実践の名の通り、社会で活躍してくれると思います」。

 豊かな人間力と社会で通用する実践的なスキル。そしてそれを支える高い学力。進学実績においてもさらに飛躍しそうな勢いを秘めていると言えるだろう。

 
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