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中学・高校受験:学びネット

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共立女子第二中学校高等学校

 
  21世紀型スキルを豊かな自然から学ぶ
女子校でこそ本当の「女子力」がつく
「女性の社会的自立」を理念に掲げて創立された共立女子学園。共立女子第二中学校高等学校は2011年1月に新校舎に移転。緑豊かな広大な敷地は、机上の学びでは体験できない貴重な学びの宝庫となっている。同校ではこの恵まれた自然環境を最大限に活用し、独自のプログラムを展開。今年4月、校長に就任した小弥芳紀校長は「今後、女性が国際社会で活躍していくためには、知識とともに豊かな人間性が必要」と語り、自然との触れ合いを通し、豊かな人間性の育成を目指している。

校 長: 小弥 芳紀
住 所: 〒193-8666 東京都八王子市元八王子町1-710
電 話: 042-661-9952
交 通: JR中央線・横浜線・八高線「八王子」駅からスクールバスで約20分/JR中央線・京王線「高尾」駅から徒歩5分の学園バスターミナルからスクールバスで約9分
学生数: 中学校 288名
高等学校 526名 (2013.7.1現在)
ホームページ: http://www.kyoritsu-wu.ac.jp/nichukou

 

知識と経験の両輪で目指す
21世紀に求められる女性

 「今後の社会から求められる女性像とは何か。それは『21世紀型スキル』を身に付けた女性だと考えています。豊かな知識があることはもちろんですが、知識をいかに活用し、そして自分の意見を発信するか、そういうことのできる女性が国際社会において高く評価されると考えています。『女性の社会的自立』を旗印に教育を行ってきた本校ですが、今後は時代に即した形で、21世紀での女性の自立を目指していきたいと思っています」

 小弥芳紀校長は今春、校長に就任したばかり。穏やかな口調の中にも、今後の教育の在り方について力強い言葉で語る。

 「21世紀型スキル」は4つの大きなカテゴリーで考えられているが、これらを集約すると、さまざまな価値観をもった人々と交流を図りながら、問題を解決したり、デジタル機器を活用しながら自分から学び続けたりできる能力のこと。こうしたスキルを身に付けた女性の育成には「情緒、人間性の部分が一番大切だと思います」と小弥校長は語る。

 これまでも同校では情緒を育むため礼法や読書活動、芸術鑑賞や食育など、さまざまな取り組みを行ってきた。今年からは旧校舎の跡地を利用して「ファーム」(農園)をつくり、農業体験も始める。ファームの広さは約330平方メートル。食育の授業と連動させ、収穫した作物は食材としておいしくいただき、残ったものは堆肥として再び土に戻す。食物は循環するということを、ファームを通して体験できるのだ。

 「こうした学習は教室では行えません。また体験から感じ取ることは一人ひとり違う。だからこそ深く心に残っていくのだと思います。その個々の学びを大切にしたいですね」

 学校をやわらかに包みこむ自然豊かな環境。その中で積み重ねていく貴重な「経験」。知識と経験を両輪のようにうまく組み合わせることによって、豊かな人間性が形成される。これこそが同校でしか成し得ない「21世紀型スキルへ」の第一歩と言えそうだ。

自分の居場所が見つかる
広々とした郊外型の学び舎

 2011年に現在の場所に移転した同校。新校舎で一番こだわったのが、生徒に「家庭にいるような快適な生活の場を提供する」ことだ。校舎には常に明るい日差しが差し込み、さわやかな風が吹き通る。木目を基調とした教室、休み時間や放課後に自由に使えるオープンスペースなど、いつもどこかに自分の居場所を見付けられるようになっている。

 「オープンスペースでは、集まっておしゃべりをしたり、教師に質問したりすることもできます。時には一人になりたい時もありますし、思春期にはそうした時間も大切。どんな生徒にも居場所を提供できる環境でありたいと思っています」

 さらに職員室の壁はガラス張り。ブラインドはあるが常に開けられており、これまで以上に教師と生徒の距離は縮まった。校舎には以前にも増して、のびのびとした生徒の姿であふれている。

周囲に流されず
されど時代の流れを
感じる(不易流行)

 同校では高校2年から「文系」「文理系」「特進私立文系」「特進国立文系」「特進理系」の5つのコースに分かれる。さらに3年次には「特進理系」が「特進私立理系」と「特進国立理系」に分かれ、全部で6コースになる。今は理系を目指す生徒が増えていることから、特に理系に力を入れている。医学系やバイオ系、理工学などさまざまな理系大学への進学を希望する生徒のために、バックアップ体制を整えているのだ。

 さらに毎年、数人ではあるが芸術系に進む生徒のためにも、実技練習の時間を特別に確保。バラエティーに富む進学希望に柔軟に対応している。

 「理系志望の生徒も芸術志望の生徒も、なぜその進路を選んだのかと考えてみると、すべてこの自然に恵まれた環境から芽生えているのではないかと感じることが多いですね。生徒の夢を夢で終わらせない。できるだけサポートしていきたいと思います」

 今年の5月の学校説明会では、初めての試みとして、参加者を対象に自然散策を行った。花や虫を観察しながら校内を案内するもので、理科の授業で行っていることを体験してもらったのだ。

 「現代は慌ただしく時間が過ぎ、小さな虫や花には気付かないこともある。でも、ちょっと目線を変えて自然に目を向けることで、心の中にこれまでとは違った何かが芽生え、ゆとりが生まれます。先ほど、生徒の居場所の話をしましたが、それはふと立ち止まれる場所でもある。立ち止まって考えることができれば、周囲に流されない自分の歩みができる。子どもたちはそれに気付く能力を持っています。しかし、その機会を与えられないと、気付かずに通り過ぎてしまう。そういう場所を提供できることが、学校の本来の意味であると思います」

 最後に「本当の女子力は女子校でこそつくられる」と小弥校長。どんなことでも女子だけで力を合わせ、率先してやっていかなければならない。自然に身に付いたたくましさは社会に出たとき、力強く進んでいける原動力となっている。

 「入学してきたときは、そのことに生徒たちは気付いていないと思います。でも、卒業したときには、真の女子力が身に付いている。自分で物事をやり遂げる自覚が芽生えていると感じています」

 
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