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中学・高校受験:学びネット

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嘉悦女子中・高等学校

 
  「創立100周年を経て次のステップへ
昨年創立100周年を迎えた嘉悦女子中・高等学校。2006年度に東京都臨海副都心・有明北地区へ移転し、男女共学の「かえつ有明中・高等学校」として新生する。ただし建学の精神である「社会に役立つ人材の育成」は受け継がれ、新たな時代のキャリア教育が開始される。

校 長: 嘉悦 克
住 所: 〒102-8178 東京都千代田区富士見2-15-1
  高等学校 〒272-0834 市川市国分2-3-1
電 話: 03-3238-8863
  高等学校 047-371-1111
交 通: JR「飯田橋」駅西口より徒歩5分、地下鉄有楽町線・南北線・都営大江戸線「飯田橋」駅より徒歩6分、地下鉄東西線「飯田橋」駅より徒歩7分
学生数: 中学校  173名
高等学校 580名 (2004.09.1現在)
ホームページ: http://www.fujimi.kaetsu.ac.jp/

 

男女共学「かえつ有明中・高等学校」誕生

 同校の新キャンパス予定地は、開発の進む臨海副都心・有明北地区。東京都の「私立学校誘致公募」に応募し、昨年4月、誘致校として決定された。同校は移転し、これを機に男女共学へ移行する。
「4年前に男女共学の嘉悦大学を開学。中学・高校の共学化が次の課題でした」と嘉悦克校長。
  同校は1903年に日本で最初の女子商業学校として創立された。
「創立者は、資源小国の日本で世界に誇るべきは人的資源であると、当時立ち遅れていた女子実学教育に力を尽くしました。1世紀を経た現在、女性の社会進出も果たされてきています。そこで、創立100周年を区切りに建学の精神に立ち戻り、男女の別なく有用な人材の育成に努めるべきとの考えに至りました」。
  現在の富士見キャンパスでは、校地面積などの点で共学化できずにいたが、有明北地区移転により、共学化が実現する。

お台場を望む都市型文教エリア

 新キャンパス面積は、約18,000m2。現在の5倍以上だ。運動場は9倍もの広さだ。校舎は地下1階地上5階建て。今年9月に着工、2006年2月に竣工の予定。校舎最上階に設けられる展望室からは、お台場やレインボーブリッジを望むことができる。
開校前年の2005年には、ゆりかもめ「有明駅」とメトロ有楽町線「豊洲駅」間が開通。新設の「有明北駅」が最寄駅となる。千葉や埼玉方面から通う生徒のために、メトロ有楽町線「月島駅」からスクールバスも運行される予定である。このバスを利用すると、在校生の通学時間は現キャンパスとさほど変わらない。
新キャンパス周辺は、文化・居住地区として開発が進む。高層マンションが次々と建ち、2015年までに人口17万人の都市へと成長を遂げる。
「最近、小学4・5年生の保護者の方々から問い合わせが相次いでいます」。
有明北地区に転居を予定している人が、子どもを安心して預けられる共学校を探しているという。嘉悦校長は「共学校としてスタートするには、最適の場所」と話す。 

キャリアデザインの能力

 共学化に向け、教育内容も一新。30歳台の若手教科主任を中心に、新カリキュラム策定を進めている。
中学は4クラス160名を募集。3クラスは普通クラス、1クラスは「特進S(仮称)」とする。授業時間を現行よりもさらに多く確保し、主要3教科の合計時間数は、3年間で公立中学の2倍を超える。この特進Sクラスは、高校進学後も外部募集生とは別クラスとなる。中学の普通クラスから、高校進学時に「内部特進A」クラスへのステップアップも可能だ。
  高校では外部募集により2クラスを増設。うち1クラスが「外部特進B」となる。従って高校は、普通3クラス、内部特進S、内部特進A、外部特進Bの6クラスとなる。
普通クラスは多様化する大学入試に対応するため、文系・理系の一方に偏らずに選択科目を充実させる。高校3年次では、必修科目を午前中に集中させ、午後は選択講座を設定する。これは同校の「自分で将来のキャリアデザインができる生徒を育てる」という考えに基づく。
  昨年度より導入された「総合学習」も、生徒の将来設計をアシストしている。中学2年次では保護者の職業にも目を向けさせ、職種について学ぶ。
「保護者から子どもに、単に会社員というのではなく、具体的な仕事内容を教えていただきます。そうすることで、親子のコミュニケーションも図れます」。
嘉悦校長は「大学進学自体を目標とするのでなく、将来設計を視野に入れて進学を位置付けさせたい」と言う。そのため進路指導部とは別に、新たに進学対策部も設置する。
なお、新カリキュラムは2006年度入学の中学1年生と高校1年生から適用される。従って、現中学1・2年生と来年度の中学新入生が、高校進学後に新カリキュラムへスムーズに移行できるよう、細部にわたり綿密な調整が図られている。

法政大学と特別提携

 来年度から、生徒の学習をサポートする「教育支援センター」がスタートする。放課後の個別指導やチューター制を導入し、生徒一人ひとりが確実に学力を身につけるまで指導を徹底する。
また、法政大学との特別提携が進んでいる。これは移転後の現キャンパスを、隣接する法政大学が使用することをきっかけにスタートしたものである。
「例えば、学部生や院生にチューターをお願いする。教授に学部や学科の説明をしていただく。特別指定校として推薦枠を受けるなど、様々な可能性が考えられます」。嘉悦校長は、生徒の学習・進路指導において、意義深い提携と胸を張る。
  昨年4月末、正式に移転が決まると同時に、嘉悦校長は在校生と保護者に向けて説明会を開いている。
「通学に便利な女子校だからと、入学してくれた生徒には申し訳ない思いです」と声を落とす。
  しかし新キャンパスへの交通アクセスも整備され、通学の問題は解消されている。現在では「共学は大歓迎」や「学校の方針は理解できる」という声も多い。しかし共学化への戸惑いが一掃されたわけではないので、クラス編成を工夫するなど、在校生への対応にも配慮している。
  最後に嘉悦校長は「100年間の伝統を引き継ぎ、新しい時代にも、生徒たちの人生の基礎・指針となる心の教育を展開していきます」と決意を語った。

 
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