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中学・高校受験:学びネット

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日本大学第三中学校・高等学校

 
  来春、図書館・体育館・プールを刷新
勉強に部活に、教師の熱意で生徒が大きく成長
15万平方メートルという都内屈指の広さを誇り、甲子園の全国制覇の実績もある日本大学第三中学校・高等学校。スポーツをはじめ部活動の盛んな学校として知られているが、「授業・部活動・行事」を教育の三本柱にし、学力の向上を第一にしている。付属校でありながら他大学への進学者も多く、伝統的に理系に進む生徒も多い。部活と勉強を両立させて頑張る生徒を支えているのは教師の熱意。80周年を超えて受け継がれている教師の情熱が、生徒をひと回りもふた回りも大きな逸材へ育てている。

校 長: 堀内 正
住 所: 〒194-0203 東京都町田市図師町11-2375
電 話: 042-793-2131
交 通: JR・小田急線「町田」駅よりバス20分、小田急多摩都市モノレール・京王線「多摩センター」駅よりバス15分、JR「淵野辺」駅よりバス13分
学生数: 中学校 713名
高等学校 1,252名 (2012.11.1現在)
ホームページ: http://www.nichidai3.ed.jp/

 

新校舎のテーマは「さらなる進化」
生徒が集う、新しい職員室に

 2009年に創立80周年を迎え、その記念事業の一環として校舎の改築を行っている同校。来年春には総合体育館と室内プール、そして図書館などが入る中央棟が完成する。「新校舎のコンセプトは、知育・体育のさらなる進化です」と広報部主任の佐々木祐輔先生。

 図書館はこれまでの2倍の広さになり、5万冊の蔵書は電子管理される。また図書室内にグループスタディができるコーナーを設け、自習席は150席に増えた。それとは別に学習室も4部屋設置。選択授業の他、放課後は自習室として開放される。

 「オープンカフェのようなスペース」と考えているのは進路学習室だ。進路資料の閲覧やPCでの検索など、生徒が自由に情報にアクセスできる部屋になっている。この他、保健室や相談室も設置する予定。「まさに生徒の勉強を360度から支える施設です」と広報部の榎本俊介先生は話す。

 また36年ぶりに職員室もリフォーム。すべての教師がワンフロアに集結し、入口も4ヵ所から6ヵ所に増加。教師の席の回りには生徒との壁になるようなものは一切なくし、生徒の入室に応じて、いつでも教師が待っている空間にした。

 「元々、生徒と教師の距離が近いのが本校の特徴」と佐々木先生。顔見知りの教師が職員室にいなくても、生徒は気軽にどの教師とも質問や話をする。「私たちもいろいろな生徒と話すのが楽しい。そんな伝統が本校にあります」と広報部の石井麻亜理先生。生徒をいつも近くで見守る。そんな校風が新しい校舎にも受け継がれている。

実は理系に強い!
高2で半数が理系へ

 勉強面で大いに成果を上げているのは、中学の数学で行われている「チーム・ティーチング授業」だ。これは週5時間の数学の授業のうち1時間を使い、その週に学習した内容を徹底的に定着させようというもの。基礎から応用まで、どのレベルの生徒にも合うプリントを教師が作成。1クラスに3人の教師が入り、わからないところがあれば、生徒は挙手。教師がすぐに教えるスタイルにした。時には4人入ることもある。

 こうした取り組みにより、分野ごとの定着度を測る模擬試験では、数学は未定着者の数がほぼゼロ。中学3年までに8割以上の生徒が、数学検定3級を取得するまでになった。

 さらに高2でコース分けをする際には、約半数の生徒が理系を選択。「数学が得意になった生徒は、物理や化学への苦手意識がない」と佐々木先生。他の教科でも同様の取り組みが行われている他、家庭学習の習慣を身に付けるため、英・数・国の宿題は毎日出される。

 「中学校で習う内容は一生の宝。この3年間で学ぶ内容を確実に身に付けてほしいと考えています」と榎本先生は話している。

担任・教科・顧問が連携
短い時間でも集中して勉強

 中学生の90%は部活に所属。高校では全国レベルで活躍する選手も多い同校。勉強と部活を両立させ、成果を出している生徒が数多くいるという。

 そんな生徒の頑張りを支えているのは、担任・教科・部活の顧問の3つの教師の連携だ。同校ではテストの点が悪いと部活に参加できない。朝練の時間も勉強となるが、そのノートをチェックするのは顧問の役目。生徒一人ひとりの学習進度をそれぞれの教師が共有し、三方向からバックアップしているのだ。合宿中でも勉強時間を設け、顧問は英語や数学の教師に早変わり。野球部の応援で甲子園に遠征した吹奏楽部は、宿泊先で顧問や引率の教師と勉強していた。

 「定期テストの1週間前になると部活は休みですが、試合の予定が入ることもあります。一夜漬けが効かない学校なので、毎日短い時間でも集中して勉強する習慣が身に付いていきます」と榎本先生。佐々木先生は「部活動で限界まで追いつめられて、それを乗り越えた経験が、勉強にも向かうエネルギーを生み出していっているのだと思います」と話す。

 生徒が輝くのは運動部ばかりではない。石井先生は化学部の顧問。「運動は苦手でも、文化部だったら自分の個性を自然に出せる生徒もいます」と話す。

 化学部では中高合わせての縦割り班をつくり、研究成果をプレゼンテーションする経験を積んでいる。文化祭での研究発表の他、外部のジュニア向けの学会でも研究発表をしようと準備を進めている。どんな生徒でも居場所を見つけることができる。それが同校の強みだ。

 佐々木先生は「30年前と今でも子どもたちは変わっていません。大人が手を抜いたりするから、子どもたちは感動できなかったり、頑張ることができない。こちらが真剣になって生徒に伴走し、鍛えていけば、3年後、6年後には大きな成果を上げてくれます」と語る。

 同校では大学名ではなく、「将来、何がしたいか」の重点を置いたキャリア教育にも力を入れている。中学時に医師や公務員などを招いて、仕事について話をしてもらう「職業ガイダンス」を実施。こうした経験から、中学の卒論のテーマに「気象」を選んだある生徒は「気象予報士」を目指し大学と学部を選択。入試方法も自分で探し出した。

 「我々教師の間には、社会に出たときに活躍できる実力を付けてあげたいという共通認識があります。自主的に大学を選ぶ生徒が多いのは、生徒と教師の距離が近い分、そうした熱意が伝わっているからだと感じています」と榎本先生は話している。

 
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