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中学・高校受験:学びネット

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実践女子学園中学校高等学校

 
  「3プラス1」教育の大きな成果
キャリア、感性表現、国際交流が
学力を大きく伸ばす
女性の社会的自立を目指し、明治32年に創設された実践女子学園中学校高等学校。創設者の下田歌子氏は「品格 高雅 自立 自営」を建学の精神として掲げ、真に自立した品格ある女性の育成を目指した。同校ではこの理念を変えることなく、「3プラス1」という教育体制に再構築。「キャリア教育」「感性表現教育」「国際交流教育」の3つの柱が「学力改革」をしっかりと支える独自の教育の形だ。3年前に着任した嶋野校長は「学力改革」の部分を大きく刷新。24年度の現役大学合格者数を倍増させるなど、飛躍的な伸びを見せた。

校 長: 嶋野 恵子
住 所: 〒150-0011 東京都渋谷区東1-1-11
電 話: 03-3409-1771
交 通: JR、東京メトロ、東急、井の頭各線「渋谷」駅より徒歩10分、地下鉄「表参道」駅より徒歩12分
学生数: 中学校 841名
高等学校 833名 (2012.9.1現在)
ホームページ: http://hs.jissen.ac.jp

 

教員が一丸となって
生徒の進学希望をサポート

 「学力向上」に重点を置いて学校改革を進めている、実践女子学園中学校高等学校。

 「本校の教育理念を理解してくださる保護者の方はたくさんいらっしゃいます。しかし、大学進学実績に対して、もっと期待の声があがっていたのも事実でした」と嶋野恵子校長。

 嶋野校長は就任2年目の昨年、「生徒の行きたい大学に進学させることこそが、教員の共通目標」と明言。高校3年生にアンケートを取り、希望進学先を教員全体で把握した。この「進学保証」の考えが教員に浸透し、放課後や早朝に実施している講座数の倍増につながっていった。

 「東大何名、国公立何名などの目標数値を挙げて、学力改革を行う方法もあると思いますが、それは本校の体質には合いません。本校が目指すのは、あくまでも生徒が進みたい進路をかなえること。生徒が学びたいと思った大学への受験学力をつけることが、教員としてやるべきことだと考えています」

 こうして教員が一丸となって取り組んだ結果、24年の現役合格実績は、早慶上理、GMARCHとも前年の2倍以上という飛躍的な伸びを見せた。

 「この結果の主な要因は、生徒たちの最後まであきらめなかった頑張りと、高3担当教員のチームとしてのサポート体制ですが、その背景には『3プラス1』の教育体制が定着したことが大きな要因としてあると思います」と嶋野校長は語る。

 同校の「学力改革」とは、単に「受験学力」を伸長させることに留まらず、「知力」との相乗効果によって生まれる真の学力、すなわち「人間力」の育成と定義している。「キャリア教育」「感性表現教育」「国際交流教育」によって培われた「知力」が、日々の学習や進路選択の大きなモチベーションを生み、受験に立ち向かう生徒たちを強力に後押ししたのだ。

国連総会会議場で
各国の高校生と英語で議論

 目覚ましい大学合格実績をあげた同校だが、嶋野校長は、「『3プラス1』の「キャリア教育」「感性表現教育」「国際交流教育」のいずれかが欠けても学力向上はできない」と話す。

 実は、同校がキャリア教育を立ち上げて、今春の卒業生が6年目の完成年度だった。職業体験学習や実際の企業を題材に生きる力を学ぶ「クエストエデュケーションプログラム」を実施しているが、22年度の「クエストカップ全国大会」ではグランプリを受賞するなど、着実に成果を上げている。

 また、部活動や委員会活動、学校行事の中で展開される「感性表現教育」を通して、伝統校として培ってきたものが「生徒を大きく成長させている」と嶋野校長は語る。

 「6月の球技大会は、昨年12月に竣工したばかりの新しい体育館での開催でした。ある朝、私が体育館に行きますと、球技大会の実行委員長と副委員長が自主的に集まり、新体育館での動線を相談しています。球技大会のシフト作りは過密ダイヤを組むような綿密な計画が必要だからです。当日は初めての場所にもかかわらず、スムーズな運営ができたことは言うまでもありません。代々の実行委員が企画や運営方法、反省点をしっかり次年度に引き継いでいるからです。実行委員になった生徒は、先輩を見習い、責任を持って動く。こうした伝統が何十年以上も継承されているのが、本校の強みなのです」

 集団で物事を成功させるには何が必要かを考え、責任を持って動く。これこそが、いま社会で要求される力であると、嶋野校長は強調する。

 昨年は、国際学級「GSC(グローバルスタディークラス)」の2人の生徒が、「全国高校模擬国連大会」において優秀賞を受賞した。全国の高校生が各国の代表となって、エネルギー安全保障について英語で議論を戦わせるもので、名だたる高校71校中の5チームに選ばれ、今年の5月には、日本代表として全米大会にも出場するという快挙を成し遂げた。

 「英語を通じて、他の人と意見を交換し、自分たちの意見の正当性をいかに伝えるか。GSCの学びでも最たるものだと思いますが、よく勉強して臨んでくれました。生徒自身にも大きな自信につながったと思います」

卒業生がいつでも
帰りたいと思う学校に

 先日、就職報告に訪れた卒業生と話した嶋野校長。「就職活動では中高でどういった活動をして、頑張ったかを聞かれたそうです。そうした社会でも求められる力を伸ばせるのが、本校の強みだと実感しました」と嶋野校長。

 「卒業生が心のふるさととして、いつでも帰りたいと思う学校でありたいですね。中高の6年間では勉強も生活も厳しく指導していますが、先生方が掛けている言葉は、『あなたを伸ばしたいという期待感からの言葉ですよ』と話します。すると、生徒は柔らかい心で受け止めてくれ、大きく成長してくれます。社会に出てこそ、実践を尊ぶ本校の良さがわかる。戻ってきた時、この学校で良かったなと思ってもらえる学校にしたいと願っています」

 2014年には、現在、日野にある実践女子大学の文学部と人間社会学部、短期大学の日本語コミュニケーション学科と英語コミュニケーション学科が、同校の渋谷キャンパスに戻ってくる。

 嶋野校長は「大学の図書館を中・高生も利用できるなど、交流を図っていきたいですね。高大連携によって、より良い教育環境になると考えています」と話す。

 
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