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中学・高校受験:学びネット

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水戸啓明高等学校

 
  入学者が100人近く増
「個性ある進学校」に期待高まる
今春、校名を改称し、コース制も一新した水戸啓明高等学校。新設した医歯薬・難関理工系大学を目指すコース「サイエンス・フロンティア」には県内トップクラスの生徒が入学。また、県立を第一志望としながら不合格の場合は、水戸啓明に入学することを約束する「準単願」制度も初めて導入。入学金の一部が免除されるとあって、併願者の約半数がこの制度を利用した。そうした改革の結果、今年の入学者は昨年から100人近くも激増。新校名として生まれ変わった新年度として、最高のスタートを切った。

校 長: 田中 睦啓
住 所: 〒310-0851 茨城県水戸市千波町464番地10
電 話: 029-241-1573
交 通: JR常磐線「水戸」駅北口から関東鉄道バス(千波車庫・平須・石岡・鉾田各方面行)6番乗場乗車「千波坂上」下車
学生数: 739名 (2012.7.1現在)
ホームページ: http://www.mito-keimei.ed.jp/

 

大学教授のサイエンス講座に
知的好奇心を刺激

 2012年、水戸短期大学附属高等学校から「水戸啓明高等学校」へと改称した同校。昨年に比べて入学者が98人も増え、「どういう学校になるのか、皆さんの期待と注目を感じました」と生徒募集部部長の竹内弘文先生は話す。

 特に注目されたのは「サイエンス・フロンティア(選抜特進理化コース)」だ。1年次から週9時間もの理科のカリキュラムが組まれており、化学、生物、物理(基礎)を学ぶ。物理は数学の基礎を履修していないと難しいが、「数学にも強い生徒が多いので、数学の授業とタイアップしながら進めていく」と竹内先生。

 さらにサイエンスプロジェクトとして、外部の講師を招き、月に一回程度、セミナーも開催。今後の予定として、東京大学大学院の教授を招き、海の自然エネルギーについて学ぶ講座も企画されている。まさに理系大学を目指す生徒にとっては、この上ない学習環境が整えられていると言えよう。

 また、将来の起業家養成を目的にしている「人間経済コース」(商業科)の人気も高かった。このコースには定員40名を超える43人が入学。同校では、従来から簿記や会計の資格取得に力を入れており、面接と作文で国立大学を受験できる制度を活用。茨城大学など国公立大への合格者を出している実績が高く評価されている。

 入学者が増えた理由は、新しく導入した「準単願」制度にもあった。これは併願で受験する場合であっても、出願時に同校を私立第一希望(あるいは私立単願)とした場合、入学金の一部(5万円)を免除するもの。この制度は「保護者の方からのヒアリングを元に生まれました」と竹内先生。

 「水戸は全国的に見ても非常に県立志向の高い土地柄。本校入学を希望されているご家庭でも、『まずは県立高校を受験して』という意向が多かったのです。そこで、もし県立高校が不合格だった場合、出願時に本校への入学を確約していただいていれば、入学金の一部を免除することにしました」

 昨年初めて実施したが、併願入学手続者154人中、準単願者は74人。48%と実に半数近くの生徒がこの制度を利用した。

 「本校は兄弟、姉妹にわたって入学いただくご家庭も少なくありません。長年のお付き合いの中から率直なご意見をいただき、学校運営に反映させていただいています」と竹内先生は話す。

学業もスポーツも芸術でも
生徒の特性を生かす「特待」

 今年のキャッチフレーズを「個性ある進学校・君もKEIMEIの星(スター)となれ」とした同校。学業だけではなく、生徒の個性や特技を尊重し、伸ばしていくことを目指している。

 その方針の一つが特待制度の充実だ。同校では学業特待を設けているが、今年から「GG特待」という区分を新しく設置。これは入試で500満点中450点以上、平均90点以上だった生徒には、入学金や施設費などが免除されるだけでなく、奨学金を月額5万円支給するというもの(単願)。

 「今年は2人のGG特待生が入学しました。そのうち、サイエンス・フロンティアコースの生徒は理科が100点でした」と竹内先生は誇らしげに話す。

 同校は「特技特待」としてスポーツはもちろん、芸術にも優れた能力を持っている生徒を評価している。同校の文化部では「Express Jazz Orchestra(ビッグバンド)」が盛んだが、この楽器演奏の能力で特待となり、入学(入学金の一部免除)した生徒もいる。

 「本校のオープンスクールの体験学習で、ビッグバンドの演奏に飛び入り参加してもらうことも可能です。中学生のその演奏を聞いて、監督が判断することもあります」と竹内先生。今後は美術などの分野でも、特待を認めていきたいと話している。

予備校いらずの学力の伸び
大学進学ゼミナール

 同校の特徴のひとつに、入学後の成績の伸びが著しいことが挙げられる。入学時の偏差値は50後半だった生徒が3年間で77.7まで伸ばし、一切予備校に通わず、東大に現役合格した例もあるほどだ。

 同校では放課後、また夏休み・冬休みを利用し、大学進学ゼミナールを導入。普段の授業を補完するほか、大学受験に向け、能動的に勉強する姿勢も身に付けていく。

 そうした大学進学のための学習を強化する一方、今年度から「課題探求学習」をスタート。これは知的冒険心を喚起させるのが目的で、個人もしくはチームでテーマを決め、自ら取り組んで研究するというもの。コースを問わず、全生徒が実践している。週1回1時間で、研究期間は最大3年間。竹内先生は「生徒たちがまとめた研究論文で、大学に推薦入学できたら理想です」と語る。すでにサイエンス・フロンティアコースの生徒は「ドライアイスの危険性について」等、早々とテーマを決めて取り組んでいるという。

 「大学進学のための学習と、将来にわたって学び続ける姿勢を育成する課題探求学習。どちらも大事な要素ですので、バランスをとりながら指導していきたいです」

 最後に竹内先生は「校名である『啓明』は明けの明星、金星のこと。本校の生徒は、このきら星のごとく個性を伸ばして輝いてほしい。これまでの53年間で、卒業生は約1万9,000人。卒業生の中には、国会議員、芸能人、実業家、プロスポーツ選手など、さまざまな分野で活躍している人が大勢います。先輩たちのように、生徒の個性を最大限伸ばすよう、取り組んでいきたいと考えています」と語ってくれた。

 
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