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中学・高校受験:学びネット

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立教池袋中学校・高等学校

 
  真理を探究し、ともに未来を生きる
判断し選択する「学習力」を築く
「見えないものに目を注ぐ」――立教池袋中学校・高等学校の指導の根幹である。「人間としての本当の幸福」を探求する力と、数値で評価できる学力の枠を超えた「学習力」を中高6年間かけて育成する。来年には新しい体育館と校舎棟が完成、グラウンドも拡大し、都市型学校として最高の学習環境が整う。キリスト教に基づく人間教育を、時代の要望に応えてデザインしてきた同校。「変わらぬ理念で変えていく」独創的な指導スタイルを、鈴木弘校長に伺った。

校 長: 鈴木 弘
住 所: 〒171-0021 東京都豊島区西池袋5-16-5
電 話: 03-3985-2707
交 通: JR線、東京メトロ丸ノ内線、有楽町線、副都心線、西武池袋線、東武東上線「池袋」駅徒歩10分・東京メトロ丸ノ内線「要町」駅徒歩5分・西武池袋線「椎名町」駅徒歩10分
学生数: 794名 (2012.7.1現在)
ホームページ: http://ikebukuro.rikkyo.ac.jp/

 

数値では計れない能力を見つけ
それを伸ばす学校

 「『人間にとって本当の幸せとは何か?』自分は何のために学ぶのか? なぜ生まれてきたのか?と、全員が一度『哲学者』を通過することが重要なんです」と語るのは鈴木弘校長。中高一貫6年間の生活には、生徒がこれらの真理探究に向き合う「仕掛け」が、学習過程・行事体験に散りばめられている。その根幹となるのは、数値で評価する「学力」とは違う学力観だ。

 その実践のひとつが、同校オリジナルの「認定制」。2000年に「立教池袋」として中高一貫制を始動する以前から、改良を重ねながら精錬を続けてきた到達度評価システムだ。附属の立教大学の授業に充分対応できる基礎学力を「合格」ラインとして確保しつつ、得意な分野であれば、その上の「B合格」、さらに高い「A合格」を目標に、生徒は能力を磨き、自分を奮い立たせていく。

 「『合格』以外に現れる得意分野こそ、本校は評価したいんです。聖書の言葉にある『賜物』、神様に与えられた『能力』を育て、光らせるために、我々は力を注ぎます。皆が持っているけれど自分では気付かない、数値化できない賜物、本校はそれを見つけ、気付かせる学校です。自分を正しく認めてくれる人がいれば、生徒の能力は予想を遥かに超えて、大きく伸びていきます」

 これが冒頭の哲学的課題の答えのひとつ、と鈴木校長は微笑む。賜物を磨くことは楽しい。自分が面白いと思えることで、自分以外の人をも幸せにできる可能性が生まれるのだという。

 「自分の持つ力が他の人の役に立ったときのみんなの喜びが『本当の自分の幸せ』そのものであることを生徒に実感させたい。それが本校の実践している教育です」

実生活とチームから学ぶ
社会で通用する「学習力」

 同校の附属大学ヘの推薦制度は、高校3年間の「認定制」による学業成績と卒業研究論文、自己推薦がポイント化され、合計点数の高い生徒から希望学部が選べるシステムだ。定期テストなどの点数のほか、多くのレポート提出は、生活面での活動などトータルに評価される。合格レベル「A」「B」によってポイント換算が変わり、レポートは取り組む姿勢など「意欲」を重要視している。成績と論文+自己推薦の評価比率は55対45で、遅刻欠席がない者には高いポイントが与えられる。大会で優秀な成績を収めたり、試合に出なくてもチームに尽力した姿勢を認める顧問の推薦書があると、これも高ポイントとなる。

 「数値化できる人間の能力は、力のうちの数%にすぎません。本校ではあえて『学習力』と表現していますが、何か物事に向かうときの意欲や企画力、スケジュールや時間管理の能力、そして現状に合わせて臨機応変に調整する修正能力、これこそ社会で役立つ能力であると思います」

 中1〜2でのキャンプなどを通して、集団生活の中で、自分をコントロールする行動様式を身に付ける訓練を経て、中3の「校外学習(修学旅行)」では、現地学習をすべて自分たちで企画実行するグループ活動に臨む。

 「自由とは、自分たちで考え、選択する力があることが前提。時間や経費の管理、食事や何を調べるかなど、すべて自分たちで計画を立てさせます。予定通りに行動できなかったり、予算の見積もりを間違えていたら、なぜそうなったのかを考えさせる。それが『学習力』を育てることなんですね。自分のわがままを抑え、チーム力の強化。本校のもうひとつのテーマ『共に生きる』につながっていきます」

受験勉強を超える力を
未来に応える私学への挑戦

 立教池袋の生徒は、短・中・長期目標に向けて行動を律することを、強く意識して学校生活を送る。その集大成が、「自己推薦書」の作成だ。学校生活の軌跡を提出書類として整理していくのは教員の仕事ではなく、生徒本人が行うのが立教池袋流だ。高3で提出する「自己推薦書」は、教員の書類審査を受け、ポイント化される。学業成績・生徒会活動・部活動の大会成績などアピールしたい自分の活動記録の証明書や表彰状などフォーマットに貼り付けていく。ボランティア活動も盛んな同校では、町の保育園でボランティアをした場合、園長さんに活動証明を一筆書いてもらう、その申請も生徒本人が行うのがルール。テーマを持って学校生活を送る、ということは、人生のテーマにもつながる、と鈴木校長は捉えている。

 「壮絶な受験勉強によって鍛えられる人間力や学習力も決して否定しません。本校では、自分の賜物に気付き、目標を定めた生徒には、国公立大や医学系大学に現役合格できるレベルの『学力』を身に付けています。そして何より、生徒たちそれぞれの能力の伸び方が凄いんです」

 昨年のトルコでの国際化学オリンピックでは、現高3の生徒が日本人唯一の金メダルを受賞。外部の理数コンテストでの活躍が顕著なのは、中・高生が大学実験室で活動できるといった、全国に先駆けた「中高大連携教育」の恩恵でもある。高1のキャリア教育では、OBの協力を得て、企業に取材を行うなど、都心の大学附属校としての環境を生かした指導システムが充実。「英語の立教」らしく、英検2級取得レベルは大学推薦の必須条件。生きた英語を使いこなせる英語力にこだわり、高3の「TOEIC週間」では、外部からプロ講師を招き、磨きをかける。

 情報や科学がすさまじい勢いでグローバル化し、多様性が広がる混沌とした現代。キリスト教の規範をよりどころに、立教池袋中学校・高等学校は常に「私学だからこそ一歩先へ」、果敢に挑んでいく。

 
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