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中学・高校受験:学びネット

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京北中学校・高等学校

 
  東洋大学との改革プロジェクト始動 併設校のメリットに期待感
今春から東洋大学の併設校として新たな一歩を踏み出した京北中学校・高等学校。K-プロジェクトと名づけられた改革は、グローバル社会に適応する教育の実践など5つの目標を挙げ、すでに目標に向けた取り組みが始まっている。大学との連携により、人的交流が盛んになり、施設利用面でメリットを受けるなど、厚みの増した教育に学校説明会でも期待が寄せられている。併設校として行われる連携の中身を構想も含めて川合正校長に聞いた。

校 長: 川合 正
住 所: 〒115-0053 東京都北区赤羽台1-7-12
電 話: 03-5948-9111
交 通: JR京浜東北線、埼京線、湘南新宿ライン「赤羽」駅から徒歩9分、東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」駅から徒歩10分、国際興業バス「赤羽台三丁目」徒歩1分
学生数: 中学校  127名
高等学校 414名 (2011.09.1現在)
ホームページ: http://www.toyo.ac.jp/keihoku/

 

独自の見方、哲学をもつ
行動できる人物の育成を

 JR赤羽駅から赤羽台団地を通り抜け、約10分、桜並木に囲まれるようにして京北中学校・高等学校および白山高等学校が見えた。今春、同敷地内に移転してきた。東洋大学の併設校として、新たな校舎を建設するため、新校舎は小石川植物園近く(都営地下鉄三田線「白山」駅徒歩約10分)に2015年に完成の予定である。

 途中、周辺道路や公園を清掃する生徒の姿が見られ、聞くと週1回の当番制で通学路の清掃をしているという。川合正校長によると、地域への貢献は建学の精神の具現化の一つであるとともに、地域に貢献したいという学校運営上の方針でもあるという。

 今春から東洋大学の併設校として歩み始めた京北中学校・高等学校の教育の中身はどう変わっていくのか、川合校長に詳しく聞いた。

 同校では併設校となったのを機に、大きく5つの改革目標を示している。K-プロジェクトと名づけられた改革の筆頭に挙げられるのは「グローバル社会に適応した教育の実践」である。

 東洋大学の創立者である井上円了(えんりょう)が提唱した「自分なりのものの見方、考え方を持ち、自分なりの哲学を持って行動できる人になる」は、まさに現在の混迷する日本に最も求められる思想であると川合校長はいう。「東日本大震災以降、特に状況に応じ、自分の頭で判断し、行動することの重要性を感じた」と、それまでは改革の第一に挙げていた「大学の進学実績の躍進」と優先順位を入れ替えたほどだ。

 具体的な取り組みに中学校でのプロジェクトアドベンチャー学習(PAL)がある。仲間とともに考え、行動し、あるものごとを達成し、目の前の状況に適した手段を講じられるよう訓練するもの。また、今春から始まった東洋大学との連携では、大学で学ぶ留学生が来校し、中高生20〜30人ほどとディスカッションを行うプログラムも始まっている。異文化、異環境で育った学生との交流は、人間関係の探究、異文化理解につなげるねらいがある。

文武両道の生徒像目指し
着実な連携を積み重ねる

 二番目の改革目標である「大学進学実績の躍進」には、中高の生徒を対象に予習復習の徹底を図るため、Web学習による予習復習システムを導入している。最終的には家庭学習の習慣づけを目的としていることから、学習教材は自宅でも使えるが、校内の情報専用教室(京北eステーション)を夜8時まで開放し、放課後学習プログラムの目玉としている。

 将来的には、希望者を募っての学内予備校を開くことも検討中で、これらの課外プログラムにより、「全員がセンター試験では7割以上の成績もしくは東洋大学レベル以上の大学に進学できる実力を持てるようにする」と川合校長は意気込む。

 加えて、東洋大学が有する河口湖畔(山梨県)、富士見高原(長野県)、鴨川(千葉県)のセミナーハウスで勉強合宿を計画するなど、学力向上にも連携のメリットを最大限生かしていく考えだ。

 学力向上に欠かすことのできない教員研修では、専門教科における研修に力を入れることは無論、大学側から毎年面接と評価が実施されるようになり、良い意味での緊張感が教員間に醸し出されるようになった。

 さて、三番目の改革目標「中高大連携教育の実践」では、運動施設の東洋大学総合スポーツセンターの共用が開始され、水泳、剣道、バスケットボール、レスリングの部活では大学での練習も始まっている。東洋大学といえば野球部が強豪として知られるが、同部のサポート体制も整っており、京北にとって魅力的な内容である。

 珍しい取り組みでは、行政サービス的なワンストップサービスが注目される。京北中学校・高等学校は現在、東京都北区にあるが、同区住民を対象に大学側が法律相談や経営相談を無料で行うもので、既述の中高生の清掃活動と合わせて地元への還元事業の一環である。

 四番目の「キャリア教育の実践」では、手始めとして6月初旬に中3生と高1生が東洋大学の学部、学科のうち、関心ある学問領域の説明を大学教員から受けた。これは白山高校で実践されてきた、目標を定め、そのプロセスを体験学習するプロジェクトベース学習(PBL)に通ずるもので、グループ校として持てるノウハウを余すところなく生かしていく姿勢がうかがえる。

 これら改革の実践を着実に積み重ね、さらなる連携による強みを生かしていくなら、五番目に挙げた改革目標である「文武両道の実践」は、自ずと達成されるだろう。

 それを予感させるように、6月に開催された学校説明会では、新しい京北の教育に期待する保護者の声が聞かれ、校内では生徒の意識にも変化が見られると川合校長は言う。中学校で新設された「一貫特進コース」や、カリキュラムの変更といった改善も徐々に目に見える形となって表れているようだ。

 
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