新たな都市型空間の中、充実した学習環境を生徒に与えることを目的に建築された共栄学園新校舎。その竣工記念式典・祝賀会が平成16年6月2日、同校にて執り行われた。
新校舎は地下1階〜高層棟7階、低層棟3階となっており、中等部・高等部の教室のほか、特に高層棟は各フロアに個性を持たせた造りになっている。
高層棟1階はもてなしの空間。カウンセリングルームや調理室、地下1階へ続く2つの体育館などが配置されたこのフロアには、最新のオフイスビルと見間違うほどの整然としたエントランスがあり、2階までの吹き抜けで広く明るいイメージを醸し出している。
2階は対話の空間として設定。ガラス張りの扉で生徒がいつでも入室して教員と話すことができるようにと開かれた職員室や、主要5教科の研究室、セミナールームなどが備わっている。
3階・4階にはマスメディアルーム、情報準備室などがあり、生徒のプレゼンテーション能力を育成する授業が行われる。
5階・6階は理科実験室、個別学習室、図書室、スカイラウンジなどがあり、読書や勉強、食事の合間にふと目を外へ向けると、自分たちが普段暮らしている東京の町並みが眼下に広がっている。これにより心の安定を得るほかに、自分たちの住む街の美しさや良さを再確認できるのである。
最高階の7階は、茶室や美術室、書道室があり、最も日常から離れた空間で、芸術や和の精神に触れることができるようになっている。
平成13年中高一貫教育の導入による中等部（男女共学）スタート、平成16年高等部男女共学スタート、高校での特進コース（２年次からは特進文系・特進理系・特進私文の3クラスに分化）、普通コース（２年次からは私立文系・私立理系の2クラスに分化）などの目標に合わせた細やかな指導というように、時代や社会のニーズに沿いながら変化を遂げていった共栄学園。今回の新校舎落成は、その際たるものとして、さらに教育界の注目を集めている。 |
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新校舎落成記念式典
開会の辞、国歌斉唱、共栄学園高等学校合唱部による校歌斉唱が行われた後、学校法人共栄学園理事長岡野實氏が壇上に立ち、挨拶と感謝の言葉を述べた。岡野氏は続けて、「各々の個性を生かし、文武両道の学びを実践する都市型の学校を目指して建設された本校舎は、度重なる教育改革の中で、自主学習を身につけ、自己表現ができるような人材を育成していける学習環境であると自負している。今後は、世界を視野に入れた国際教育を行い、平和・自由・民主主義を大切にできる生徒を育てていきたい」と語り、満場の拍手を得ていた。
この後、共栄学園中学高等学校校長倉島新治郎氏が挨拶され、「最先端情報を得た学びが重視される現代の教育に対し、光ファイバーや無線LANなどの最新設備を整えて対応することのできる都会型校舎であり、世界に視野を広げた教育に活用していきたい」と述べた。
さらに来賓の祝辞、感謝状の贈呈などが行われた後、プロジェクターによる学校紹介も行われ、その満ちあふれた最新設備に感嘆の声が会場から聞かれた。
式典の後に行われた祝賀会では吹奏楽部や合唱部の演奏のほか、学内にある共栄幼稚園のママさんコーラスもあり、その後の理事長や来賓の挨拶が彩られた。なかでも葛飾区議会議員早川久美子氏は、自身が共栄学園の卒業生で、「人前で話すことは仕事柄よくあるけれど、このような形で恩師の前で話すのは緊張してしまう」と笑顔で述べながらも、新しい校舎で学べる後輩たちにエールを送っていたのが印象的であった。
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