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中学・高校受験:学びネット

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明星中学高等学校

 
  自分で未来を切り拓く力と 思いやりの心を持った真の国際人へ
1923年の創立以来、「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」という建学の精神を掲げ、思いやりの心を持った真の国際人の育成に取り組んできた明星中学高等学校。創立85周年を機に「自律心を持った自立した人の育成」を教育目標に定め、自分で未来を切り拓いていける創造力や自主性を培う教育に力を入れている。「建学の精神を大事にしながら、常に社会の要求に応えられる最先端の教育でありたい」と、教員と一致団結してさまざまな改革を実践してきた北原都美子校長に、同校の取り組みをインタビューした。

校 長: 北原 都美子
住 所: 〒183-8531 東京都府中市栄町1-1
電 話: 042-368-5201(直通)
交 通: JR中央線・西武線「国分寺」駅または京王線「府中」駅より徒歩約20分、またはバス(2番乗場)約7分「明星学苑」下車、JR武蔵野線「北府中」駅徒歩約15分
学生数: 中学校 580名
高等学校 888名 (2011.07.1現在)
ホームページ: http://www.meisei.ac.jp/hs/

 

生徒を温かく見守り
自主性を促す教員たち

 教育方針は「手塩にかける教育」「凝念教育」「体験教育」の3本柱。そこには学力だけでなく、人間性を育てたい、という同校の姿勢が表れている。

 「手塩にかける」は甘やかすのではなく、教員が生徒を温かく見守るということ。まずは生徒に考えさせることで、自主性を促す。そのため、生徒会、委員会、行事は生徒が主体的に運営している。
「自分と異なる意見にも耳を傾け、それをひとつにまとめていくことは、社会のルールや組織について学ぶことにもなります」

 こうした教育は、「生徒は素直で、教員は生徒の話をよく聞き、共感する」というお互いの信頼関係があってこそ成り立つ。北原校長は「子どもと教員が本校の財産」と胸を張る。

 また、物事に真剣に取り組む習慣をつけるために行っているのが、独自の「凝念教育」だ。朝礼や授業などの前後に目を閉じて姿勢を正し、精神統一することで心を落ち着かせ、集中力を養う。「朝の読書」も授業へ向け、気持ちの切り替えになる。

 そして、「体験教育」の豊富さも同校ならでは。実践を通じ、「人間としてどう生きるのか」を考えさせていく。宿泊を伴う体験行事は、必修・選択合わせて年に5〜6回。中学1年生の4月には早速、1泊2日のオリエンテーション合宿があり、集団生活の基本や協調性を養うよい機会になっている。

多読・多聴や実験で
生きた学びに触れる

 国際人に必要なコミュニケーション能力を養いたいと、北原校長は4年前、英語の「多読・多聴」を導入した。「辞書は使わない」「知らない単語は飛ばす」「つまらなければ本を替える」という3原則の下、英語の授業を中心に洋書や音声CDに触れ、英語を英語として理解する学習法だ。

 これをバックアップするのが、2万冊もの洋書を備えた図書館。洋書は単語数に応じて10段階のカラーラベルで分類されていて、本選びの参考になる。各自が好きな本を選べ、絵本レベルから長文レベルへ無理なく移行していくため、英語への苦手意識が自然に解消される。中には、年間約1千冊を読破した生徒や、テストの点数が20点から87点に上がった生徒も。英検の合格率も大幅に上昇した。

 この多読・多聴をベースに、「国際理解教育」では、文化の多様性に触れるさまざまな機会を設けている。

 横田基地のアメリカンスクールとの1日交流会など、国内の交流だけでなく、海外での体験も盛んだ。中学3年生は全員が海外研修旅行へ参加する。高校生が「大使」として最長1年間の留学を経験する「国際ロータリー青少年交換プログラム」でも、2年連続して東京代表に選抜された。こうした環境に刺激され、私費留学を希望する生徒も表れるようになった。

 一方、身近なことに疑問を見出し、発想力や創造力、論理的思考力を養ってほしいと力を入れているのが、実験・観察を中心とした理科教育だ。中学校3年間で100回以上の実験・観察を行う。最新設備の5つの実験室は広々として、クラスの一人ひとりが実験に参加することができる。

 明星大学や、隣接する東京農工大学とも連携。大学の研究室を訪問して、実験を見学・参加する機会もある。

 人気を集めているのが、月1回、希望者を対象に実施する「わくわく理科実験」。「指紋の検出」「ペットボトルロケット」など、授業とは一味違ったユニークな実験で、生徒の知的好奇心を刺激する。実験後はレポートにまとめ、考察力や表現力を養う。これまで中学生対象だったのが、生徒たちの要望で、今年度から高校1年生まで枠を広げて実施されるようになった。

 今年度、女子の理系希望者が増えたことはその効果かもしれない。

3ステージ制で
無理なく自己実現へ導く

 こうした重点教育は、中高の6年間を2年間ずつに分ける「3ステージ制」を軸に展開。第1ステージは「基本的生活習慣と基礎学力の定着」、第2ステージは「自己探求」、第3ステージは「自己実現」を目標に、発達段階に応じたカリキュラムを組み、進路決定を手助けしていく。

 例えば、第1ステージでは、理解が不足している生徒は指名制の補習でフォロー。一方、希望制の「エクストラスタディ」では、より高度な講義や応用問題で、生徒のレベルアップをサポートする。
「ステージごとの指導はすべて教員が行います。以前、医学部志望のある生徒が合格した折には、保護者から『先生方が夢を実現させてくれた』と感謝の言葉をいただきました」

 生徒の進路選択が細分化するに連れ、進学先も年々多様化。明星大学への進学率が年々減少し、他の大学への進学率が増加しているが、それも生徒のニーズに応えた結果と受け止めている。

 「社会情勢がどのように変化しようと、自らの力で生きていかなければなりません。そこで、自分はこれで生きていくんだという自信を持たせ、社会へ送り出したい。子どもたちの可能性を伸ばし、ニーズにきちんと応えていきます」

 
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