サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関東校・ 関東一覧
   

日本大学第二中学校・高等学校

 
  自ら掴(つか)みとる生き方を提唱 軌道引かず、舵取りをせず
コース制、習熟度別クラスを設けず、先取り学習も行わない。決然と方針を表明する日本大学第二中学校・高等学校は、時流に逆行するのを承知で、積極的こだわりを見せる。そこには平等で刺激ある学びの場を保持し、真に生きる力を培う環境を提供するという教職員の一致した想いがある。成績によって軌道を引かず、本人の希望を優先している。生徒自らが見い出した進路をかなえる。そのためのあらゆる支援を惜しまない姿勢が明確である。

校 長: 中学校校長:悉知 弘一
高等学校校長:井上 登
住 所: 〒167-0032 東京都杉並区天沼1-45-33
電 話: 中学部 03-3391-5739
高等部 03-3391-9700
交 通: JR「荻窪」駅北口乗り場から荻06系統「中村橋」行き、荻07系統「練馬」行きバス乗車「日大二高」前下車
学生数: 中学校 708名
高等学校 1,275名 (2011.07.1現在)
ホームページ: http://www.nichidai2.ac.jp

 

新校長就任で
教育方針を発信

 JR荻窪駅から徒歩圏内に1万3千坪を超える広大な敷地を有する日本大学第二中学校・高等学校。訪れると、まず目に入るのが、キャンパス中央を貫く約100メートルの銀杏並木だ。併行してグラウンドと球技用コート3面が整備されている。中学、高校の教室棟とは別に、理科、芸術科でそれぞれ専用棟を設けるほか、図書館棟、武道館、体育館など充実した施設が目を引いている。立川には5千坪を超えるグラウンドをも有し、すべてを合わせると東京ドーム2個分が同校生徒の学びの場ということになる。

 校史85年を数える春に、中学校と高等学校にそれぞれ新校長が就任した。中学校校長に就任したのは悉知(しっち)弘一氏。同校で43年教鞭をとり、5年間の教頭職を経ての就任。今後の抱負について問うと、「学校を引っ張っていくというより、これまでに築かれた校風を守っていくのが役目と受け止めている」。謙虚な言葉に人柄と校風の一体が感じられた。

 高等学校長には井上登氏が就任。同じく日大第二で40年目というベテラン。5年の教頭職を経験し、「明るく伸びやかな生徒の気質を大切にしたい。外からは中堅どころの学校と見られている。今後、さらに信頼を得られる学校としたい」と語った。

 同校は首都圏ではすでに知られた学校ながら、これまで積極的な広報活動を行ってこなかったこともあり、その校風、教育方針までを詳しく知る機会は少なかった。だが、口コミなどで学校を訪れた受験生、保護者にあっては、「こんな学校を探していた」という声が聞かれることからしても、二人の新校長はこだわりある教育方針を今後、積極的に発信していくとしている。

自ら考え自ら選び
汗を流す学びの場

 どのような教育活動を行うかは、将来どのような生き方を望むかという根本によって決まる。日大第二のモットーは、「自分の生きる道は自分で見つける」にある。そのために学校で何を身に付けるかを考えたとき、自ずと学校がさまざまな「枠」を設けることにあらがう方針が立った。

 悉知、井上の両校長はじめ、すべての教員間では、時流ともいえる特進、選抜コース制、習熟度別授業、先取り学習、スポーツ優待制度などの導入はしないという認識で一致している。多様な個性を持った生徒でクラスが編成され、刺激と平等感のある小社会を中等教育において実現することが、将来の生きる力につながるとの考えからだ。

 進路指導も日大の附属校として圧倒的有利性を持ちつつ、大学への進学は、本人の希望を優先し、学校が方向づけをすることはない。あくまで生徒の考えを尊重することに徹する姿勢を貫く。従って、高3次のクラス分けも、成績ではなく、本人の希望によって、国公立クラスなどへの分化が行われている。

 かかる校風は正課外の部活でも発揮され、加入率は中学校で98%、高校でも96%という高率である。特に優れた運動技能を持つ者だけが入部を期待されるのではなく、参加意識を持つ誰もが伸びやかに汗を流せる環境を守っている。

切り拓く力の源
食育を重視

 このように、「自分の道を自分で切り拓く」、「何事にも真剣に取り組み、清々しい汗をかく」が日大第二の目指す生徒像だが、いまひとつ、「規則正しい健康な生活習慣」が挙げられる。理想的な教育のバランスは、知育・徳育・体育と言われるが、同校ではこれに食育をもプラスした取り組みを10年来行ってきた。

 都会で暮らす子どもにどんな栄養が不足しているかを知る目的で、女子栄養大学と連携し、地方の子どもと都会の子どもの体格をデータによって比較してきた。身長、体重、骨密度、血中鉄分、体脂肪などの基本データを比較すると、カルシウム不足で集中力に欠けるなど、都会の子どもの特徴が表れたこともあった。

 改善のため、希望する生徒には1日3食の食事内容を撮影し、その画像から女子栄養大学が摂取栄養の傾向を分析、毎年実施される健康診断時に指導を行っているという。食育に取り組む学校は年々増えてきているが、ここまで徹底している学校は珍しい。チャレンジ精神が旺盛で、伸びやかで、明るく活発な生徒像は健康な心身に裏打ちされているようだ。

 同校の高山裕二広報室長は、こうした特色ある取り組みについて、今後、周知を図っていきたいと意欲を見せる。随時自由に訪問することができるが、予約すれば、生徒の活動実態に触れる見学も可能。また文化祭では、受験生を対象に「何でも質問コーナー」を生徒が開設。保護者にはOBの保護者による質問コーナーを設けられ、気軽な情報収集にも一役買っている。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.